セントウルS 予想メモ
コース形態
中京1200での施行となる。
TB想定
前週は道悪での開催だったため、内が一気に掘られた。
少なくとも内有利は望みにくい状況で、フラット想定。
ピューロマジック
北九州記念の勝ちは高いダッシュ力を生かして逃げ切ったものであり、着差も付けてスプリンターとして高い能力を示した。
今回も53kgなので特に重くないため、葵S、北九州記念通り走れれば今回も先手は取れそう。
ただし、葵Sは超高速馬場で行ったっきりの流れ、北九州記念もやや速い時計で若干内有利TBを生かしたものであり、どちらも内ラチ沿いを走っている。今回は重賞級が揃うなかなかのハイレベルメンバーであるうえに、先週でかなり内が掘られたので、内が荒れて時計が掛かったり外差しが優勢になるようであれば、思わぬ脆さを見せる可能性は否定できない。
1着候補。
ママコチャ
高松宮記念は内有利TBで外を回ったにしろ全くいいところがない8着だったが、スプリンターズSでは好位外目からマクリ気味に早め先頭で押し切る強い競馬ができていたように、スプリント路線ではG1級の能力を持つ馬である。
よって、高松宮記念は単なる不発と見なせば、スプリンターズS連覇を目指すためにもまともなら勝ち負け出来て当然であると言える。
1着候補。
トウシンマカオ
スプリント重賞を複数勝っている強豪であり、能力だけならG1に手が届いてもいい水準である。
しかし、気性のムラがあり、彼が勝ち負けするときは基本的に被されない位置取りや立ち回りが叶ったときである。
京王杯SCの6着は不得意な内枠を引いてしまったことを考えれば不発の可能性が高く度外視可能。また、抜け出そうとする素振りはあったが、残り100で脚が止まってしまっていたので、距離が少し長かった節もある。
高松宮記念もTB事態はそこまで不利は受けなかったが、そこまで道悪がいい馬でもなかったうえに不得意な馬群の中で我慢する競馬だったので、これも不発と見なすことはできる。
よって、外枠から気分良く運ぶ競馬であれば力を発揮して勝ち負けに加わることは出来る馬だが、外が使えるTBであることも前提条件である。
1着候補。
アサカラキング
函館SSはそれまでのレースよりも出脚が悪かったうえに、ハイペースで気分良く運べなかったことを考えれば度外視できる。
阪急杯2着、モルガナイトS1着のように楽に先手を奪える展開になれば重賞級の走りは出来るものの、今回ピューロマジックがいることが悩みの種で、逃げられなさそうである。
よって、彼が逃げ馬の後ろ2番手を単騎で取れた場合のみ好走の可能性がありそうであるため、そのときの抑え評価くらいを与えれば十分に思える。
3着候補。
テンハッピーローズ
VMの1着は確かにスプリントよりもレベルの高いマイルであるうえにG1であるので立派なのだが、現在の牝馬限定戦はかなり低調であることや、そのなかでは抜けていた2頭(ナミュール、マスクトディーヴァ)が不利や出遅れで力を出し切れなかったことでレースレベルが牝馬限定G2~G3程度に下がったことに恵まれたと見るのが妥当に思える。
そもそもそれまで1400OPがギリギリで重賞では通用していなかったこと、よりハイペースになりやすい1200に短縮となれば差し脚質ではついていけず競馬にならない可能性(例で言えば、ソングラインのセントウルSなど)を考えると、せいぜい連下評価くらいまでが妥当なところ。
2着以下候補。
ヨシノイースター
北九州記念の2着は大外から上手く内に潜って番手につけることに成功。しかも単騎。若干内有利TBと前残りの展開を生かしてそのまま雪崩れ込んだものであるため高評価は不要だが、ピューロマジックには0.1差まで詰め寄ったことは事実である。
近走出遅れ癖で奮わない時期があっただけに好発が目立ち成績に安定感が出てきたことは好感が持てる。
また、春雷Sではサトノレーヴと0.1差まで走れているので、展開の助けがあれば重賞でも通用水準にあることは近2走で示しているが、オーシャンSはトウシンマカオを除けば低調気味のメンバーで4着止まりであったこともまた事実である。
よって、展開と位置取り次第では好走できる可能性はあり、ピューロマジックを逆転する余地もある。
ただし、前走はあまりにも上手くいきすぎたようにも見えるので、今回は相手強化も踏まえればポジション争いでストレスの掛かる競馬となって条件悪化の可能性が高いため、手放しで高評価はしにくい。
3着候補。
ダノンスコーピオン
京王杯SCの4着は復調気配にも見えるが、道中は比較的ロスなく進められたこと、4角から直線で位置を若干落としており、勝負どころでやや置かれ気味だったこと、馬群を捌いて伸びることはできたものの大勢決してからであったこと、そもそもメンバーが別定G2にしては弱かったうえに上がり馬に先着されていることを考えると、重賞級であるウインマーベル・レッドモンレーヴと比べるとはっきり言って絶望的な差があると見るのが妥当。
阪神カップで先行していたように速い流れにもついて行ける素養はあるが、それでもあっさりついていけず失速していたように、スプリントの忙しい流れが合うようにも見えない。(京王杯は東京1400なのでまだペースがあまり上がらないレースに救われた側面がありそう)
よって、基本的には厳しいと見るのが妥当である。
見送り。
サウザンサニー
函館SSの4着は上がり馬ながら立派とは言えるが、内有利TBのなか内でロス無く脚を溜めて差す競馬に恵まれており、高評価は不要。
今回更に相手が強くなることを考えても厳しいと見るのが妥当だが、逃げ先行馬が多いメンバー構成なので、差す流れが向いて進路等ハマればワンチャンスくらいなら。
3着候補。
モズメイメイ
北九州記念の3着はそれまで惨敗を繰り返していたことを考えればクラス慣れしてようやく復調気配を見せたものであり、差す競馬もできたと見れば悪くないが、インベタのロスのない競馬に恵まれた感もある。
アイビスSDの1着はスプリントよりも低調な千直であること、2着ウイングレイテストはスプリントの重賞級なのでけっして悪くないが、59kgを背負っていたのでこちらが有利だったことを考えれば、内容としては0.1差なら若干ウイングレイテストのほうが上である。
よって、近2走の評価は高くないが、恵まれれば好走できるところまで力がついてきたこともまた事実であるため、今回相手強化ではあるが、展開や枠などに恵まれれば好走までなら可能性はある。
3着候補。
キミワクイーン
UHB賞の2着は内前残りの展開ながら外から唯一追い込んでおり、しかも57kg(牡馬で59kg)だったので負けて強しである。しかし、メンバーが弱く、勝ち馬プルパレイはキーンランドCでは通用しなかった。
ただし、この馬は函館SSを勝利している実績があり、強烈な末脚が魅力。追い込み届かずのパターンは多いが、ハイペースで前が止まって差しが届く展開ならば無欲に飛び込んでくる可能性がある。
2着以下候補。
ジョウショーホープ
もともとはマイルを走っていたが、2勝クラスで頭打ちし1400路線へ行きOPへ到達した。1400でも2度足踏みしてから2勝クラス突破しているが、5走前は好位から進めて垂れるラップのなか逃げ馬に逃げ残られたレースでちょっと評価に困る内容。
4走前はアサカラキングに完敗しており、3走前は好位から抜け出す内容だが僅差で底が見えてしまった感を見せた。
昇級初戦の2走前は京王杯SC3着、CBC賞2着のスズハロームに完敗で、前走は外から差しての勝ちきりだが後続にも迫られて僅差の内容だった。
よって、アサカラキング、スズハロームを物差しにすると重賞級相手では1歩足りないとみるのが自然。
ましてやスズハロームはせいぜいハンデ重賞くらいまでの馬であり、今回はCBC賞よりもかなり相手が揃っている。
つまり、今回は厳しい可能性が高い。100歩譲って、今回1200にさらに短縮でカテゴリ弱化ではあるのだが・・・
見送り。
ミッキーハーモニー
後方から追い込むタイプで、ハマれば追い込む脚はある。
UHB賞も後方から追い込んで2着キミワクイーンと0.1差と見れば悪くないが、2kg斤量差があったので着差以上の差があったとみるのが妥当。
今回のメンバーは逃げ先行馬が揃っているので差し決着ならワンチャンはあるものの、基本はトウシンマカオやキミワクイーン、テンハッピーローズを上に取るべきであり、せいぜい抑えまで。
3着候補。
テイエムスパーダ
昨年のセントウルSの勝利は高速馬場かつ単騎逃げに恵まれたものである。
アイビスSDで3着に好走したが、メンバーがかなり弱かった。
ハナに立てればまあまあしぶとい馬だが、今回は速いピューロマジックをはじめとして逃げ先行馬が揃っており、自分の競馬はできなさそうで今回は厳しい。
見送り。
ストーンリッジ
昨年北九州記念の3着は内をロスなく立ち回る競馬に恵まれてのものであり、そのなか自分より斤量の重い牝馬のママコチャに外から差されたので内容としてはあまり評価できない。
故障による1年の休み明けどうこうよりも当時より重い斤量かつ相手強化では厳しい。
見送り。
トゥラヴェスーラ
高齢馬ながらいつも末脚を使って人気以上にそこそこ走る馬だが、北九州記念では全く追い上げられなかった。
近走は末脚も鈍り始めており、上がり3位以内の脚も使えなくなっているので、衰えは隠せないように思える。
よって、更なる相手強化では厳しい。
見送り。
グレイトゲイナー
CBC賞では他がスタートで速かったためなんとか押して2番手につけたが、全く粘れなかった。
先行力はそこそこあるが、今回はピューロマジックやアサカラキングなど強力な先行馬が揃っており厳しい。
見送り。
カリボール
CBC賞では見せ場のない14着で、更なる相手強化では厳しい。
見送り。
アネゴハダ
近走のハンデ重賞でも見せ場がないので、この相手では厳しい。
見送り。
総評
前哨戦のなかでは重賞級揃いでおそらく最もハイレベルなメンバー構成。
特に逃げ先行馬が揃っており、TBを考えると差し決着の可能性も十分。
枠並びを見たうえで、能力と展開をしっかり考察して馬券構築を考えていく必要がある。
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