シルクロードS 根岸S 振り返り
シルクロードS
最終印

TB・展開
TBはほぼフラット。芝張替直後&冬季で根付きが進んでないのか、確かに時計水準も控えめで馬場も緩そうで前残りが多めではあったが、内にいないといけない様子でもなく、惰性が使えている感じでもなかった。土曜メインや12Rなどクラスが上がると外差しもそれなりに来ていたことから、あっても内有利は若干だったと推察。雨の影響はそこまであるようには見えなかったが、馬場の緩さを考えるとある程度パワーも必要だったか?
3F 33.1-35.1と京都1200かつ高速馬場でもなかったことから速い流れといえる。先行集団は惰性で残れずほぼ壊滅。その1列後ろの好位差しグループが台頭した。決着が外を回った3頭なのもTBフラットの証明。
ただし、縦長隊列とペースを作ったピューロマジックが少し離して逃げた関係上、追い込みまでは難しかったか。
ただし、メンバー構成としては京阪杯と同レベルかつビッグシーザーの不在ということで重賞級といえる馬がわずかであったことから、レベル自体はあまり高くない。高松宮記念に繋がりそうなのもわずかか?
エイシンフェンサー
中団外目を回り、直線はグイグイ伸びて差し切り。
展開と弱いメンバー構成に恵まれたとはいえ、連勝で重賞制覇は立派。
ただし、本番はさらなる相手強化、斤量増(55→56)かつ定量と厳しい条件が揃うので、あまり高評価は与えられないか。
グランテスト
53kgの軽斤量でウインカーネリアンの1列後ろを進める競馬を考えると、やや展開に恵まれたといえる。重賞での好走は逃げであったことから控えての外差しで好走できたのは1つ収穫だが、エイシンフェンサーと2kg差、ウインカーネリアンと実質4kg差を考えれば高評価不要。
この2着を受けて次走は54~55kgか。クラス慣れしてきているようにも見えるが、まだ様子見。
ウインカーネリアン
先行集団4頭のうち自身以外は大敗するなか3着に粘ったことは評価するべきであり、本来少し控えて外を回って抜け出す競馬が良いとは言えない馬なので、59kgを背負っていたことも踏まえて負けて強しといえる。
持ち味の根性での粘りもイマイチになっていることから、スプリントにおいてはまだ崩れていないが、徐々に能力の衰えも否定できない状況であり、高松宮記念は少なくとも内有利TBに恵まれたいところ。ただ実績に対して地味な競馬なのでいつも人気にならない。衰えきるうちにもう1度高配当の使者となれるかどうか。
今のところ今回のレースで高松宮記念で通用の余地があるのは恵まれたときのこの馬くらい?
カピリナ
初重賞ながら4着は立派。しかし54kgかつ差しに展開が向いたことを考えるとやや離されたのはイマイチ。
現状ではやや力不足ではあるが、まだ明け4歳の冬。春雷Sや夏のハンデ重賞などで場数を踏んでクラス慣れすればスプリンターズS、あるいは来年の高松宮記念に間に合って活躍できる可能性はある。今後に期待。
ピューロマジック
この馬はスピード全振りの逃げ馬であり、粘る根性などに優れたわけではない。スタート・ダッシュにおいては随一でハナはほぼ取れるだけに、あとは惰性で押し切れる内有利TBや高速馬場が必要条件ということ。
今回はフラットかつやや時計の掛かる馬場で厳しい条件だった。
この手のタイプはわかりやすいだけに人気薄で条件が揃えば全ツッパ案件なのだが、モズスーパーフレアもだったが人気先行型。馬券としては扱いづらい。
根岸S
最終印

TB・展開
TBはフラット。降雨で稍重ではあったが、特に前が止まらない状況ではなく、普通に差しも決まる条件だった。
3F 33.9-36.9と東京ダートらしからぬハイペースで、先行馬総崩れ。中団差しが台頭した決着に。空馬の影響で道中多少不利があった馬もいたが、スタートの落馬のところではほぼ不利はなかったことから、着差に影響があった可能性はあれど着順等の大勢に影響はなかったと推察する。ただ、落馬後のタガノビューティーの立ち回りがあまりにもスムーズで、しっかりレースに参加していたので、早め捲りで直線早々に先頭に立ったことが先行馬が早く潰れた1つの要因にはなったか。
コスタノヴァ
中団内をロス無く立ち回り、直線も隊列がばらけたことで楽に外に持ち出すことに成功。タガノビューティーを行かせてから進路を確保し仕掛けてからは一気の伸び脚。
あっという間に先頭に立って4馬身突き放す快勝。
エンペラーワケアを下した実績があるだけに、それを証明する形に。
ただし、ロードフォンスがやや空馬の煽りを受けたこと、全く不利無くかなりスムーズに立ち回れたことやロスのない追走による着差とも取れるので、能力の高さは間違いなさそうだが着差ほどまでではないか?
ロードフォンス
道中は中団外目。コスタノヴァとは違い外を回す形で直線へ。
直線序盤で空馬のタガノビューティーが内へ切れ込みながら前を捉えに行ったところで進路をカットされる不利があったが、その後は追われてしっかり伸びて2着を確保。
それでも明らかに脚色がコスタノヴァに劣っていたので、彼とは力負けと捉えるべきだが、コーナーでの進路取りや不利の有無を考えれば着差ほどではなさそう。
ただ、不利がなくても4馬身が3馬身差になったかどうかというくらいではあるので、過大評価はできないが。
アルファマム
位置が取れないので今回も最後方。
直線で外に持ち出してからは豪快に溜まった脚を発揮して追い込んだ。
ただ、これでも上がりはコスタノヴァと0.2差しかなく、かなりの位置取りの差を考えると普通に力負けと見るのが妥当。
現状は、重賞では展開が向いてもここまでが限界ということで、今後のレース選びが難しいと言えるだろう。
まあ、かつてのタガノビューティーも最初はそんな感じの馬だったので、あとはどこまで上積みできるか。
サンライズフレイム
好位差しができる馬ではあったが、スタートを出てそこまで抑えずにドンフランキーを突きに行ってハイペースを演出。さらに外からサトノルフィアンも参加したため、左右で挟まれながら追走する厳しい競馬に。
直線はその2頭を競り落として粘り込んだが、さすがに一杯になりゴール前でアルファマムにも差される結果に。
これだけのハイペースながらも他ほど歩かなかったのは実力の片鱗を示すとともに同情の余地がある負け方ではある。巻き返す可能性はあるだろう。
フリームファクシ
もっさりとしたスタートで今回は位置が取れず。
後方外目を追走し、前方に空馬のタガノビューティーがいたので邪魔になっていたとはいえなくもないが、それにしても反応が悪く、ジリジリとしか伸びなかった。アルファマムに差し脚で伸び負け、進路取りの差はあれどクロジシジョーと大差ない脚色で案外な内容。
不発なのか、底割れかは判断が難しいところで次戦次第か。