中山金杯 予想メモ
コース形態
TB想定
ほぼフラットでいいだろう。
ホウオウビスケッツ 59.5
一線級相手に健闘した天皇賞秋3着のほか、毎日王冠2着、函館記念勝利と実績だけならここでは最上位。
ただし、どれも逃げ馬の離れた番手や単騎スロー逃げに恵まれており、函館記念に関しては内有利TBの恩恵も受けたので、実績ほど強い内容で走っているわけではない。一方で、恵まれるように仕向けて走れるのも長所ではあるので、今回も楽に先行できれば当然上位争いの一角であるが、今回ここ3戦よりも明らかに先行馬がいることや、59.5kgと函館記念より+2kgと見込まれた斤量であることを踏まえれば、絶対視までは禁物であると言える。
1着候補。
クリスマスパレード 55.0
秋華賞の5着は逃げ馬の離れた番手を悠々を進めても粘れなかった。ただ、逃げ馬がかなり飛ばしたところを追いかけたとするならば多少同情の余地はある。また、紫苑Sの勝利は超高速馬場での惰性を生かした内容であり、これも実績ほど力があるわけではない。個人的にはフローラS4着が実力であり、結局この組は牝馬限定重賞でギリギリレベルなので・・・とは思っている。(そもそも紫苑Sも2着ミアネーロがターコイズSでも取りこぼしているし)
そう考えると微妙ではあるが、今回のメンバーは古馬牝馬が人気してしまうくらいの低調なメンバーなので、先行力を生かせればチャンスはある。
ただし、先行馬が多いメンバー構成でどの位置を取れるのかが焦点。揉まれる競馬になってしまうと怖い。
1着候補。
シンリョクカ 56.0
エリザベス女王杯の4着は逃げ馬の後ろの絶好位をスローインベタで粘り込んだだけなので、着順ほどは強くない。
また、新潟記念の勝利も有力馬が後方で外を回すなか逃げ馬の離れた番手でロスなく回る展開に恵まれたので、これも見た目ほどは強い内容ではない。
今回は新潟記念よりも+2kg、先行馬も多いとなると個人的にはあまり食指は伸びないが、実績を加味して抑え評価くらいは与えても。
3着候補。
リカンカブール 58.0
昨年の中山金杯は低調なメンバーながら56.0kgで済んだこととスローペースを好位内で脚を溜めて抜け出す展開に恵まれた。
また、オールカマーの3着は逃げ馬の離れた番手を内有利TBを生かして立ち回る競馬に恵まれたので、昨年の好走は両方恵まれて好走したといえる。
つまり、今回+2kgと先行馬揃いのメンバー構成を考えるとあまり食指は伸びないが、中山では良績があるだけに相手評価くらいは必要か。
2着以下候補。
ボーンディスウェイ 57.0
昨年の中山金杯は似たような立ち回りのリカンカブールに敗れていることを踏まえれば基本的にはあまり高評価は必要ない。斤量もお互い+2kgなので逆転の要素も少ない。
七夕賞の9着はハイペースに巻き込まれたので同情の余地はあるが、そもそも毎回ハンデ重賞だと人気する常連。
オクトーバーSの勝利もチャレンジCを制したラヴェル、函館記念2着馬グランディアに勝利したとみれば価値はあるが、高速馬場で惰性が使えるなか、ペースこそそこそこ流れてはいたが縦長で後方がかなり前を放置していたので、ほとんど位置取りで決着しただけとも見れる。(そのため2着馬は福島記念で見せ場すらなかった)
あと過去の内容を見てもマークも緩いOPでこそ走るがタイトな走りを要求される重賞以上だと通用していないので、楽なポジションで走れない限りは厳しい印象を持つ。以上を踏まえると、抑えまでの評価で十分か。
3着候補。
アルナシーム 58.0
マイルCSの11着は相手が悪すぎただけなので度外視でよい。
中京記念の勝利は若干内有利のTBを生かしロス無く乗ったうえに、先行馬群から離れたところを上手く立ち回った展開に恵まれたところもある。
今回斤量の増加は+1kgとほかの有力どころよりはそこまで加重されていないので、先行馬が多いなかそれを見る形で上手に立ち回れるようなら差しでチャンスはある。
ただし、マイルから中距離へカテゴリ強化ではあるので、過信禁物。
2着以下候補。
マイネルモーント 55.0
チャレンジCの6着は中団からジリ脚でキレを出せず3着馬から離されてしまった。
しかし、もともと逃げ差し自在なうえにスピカSでは函館記念2着馬グランディアと0.2差で走っている実績もある。
よって、展開が向けば差してくる可能性もあるので、抑えくらいは評価したい。
3着候補。
ショウナンアデイブ 55.0
修学院Sの勝利は好位から楽に運んで抜け出してのもので普通の内容。
2勝クラス、3勝クラスを何度も足踏みしてようやく勝ち上がったような馬なので、そもそもの地力が厳しそうである。また、過去に負けたマコトヴェリーキーやフェアエールングもOP以上ではあまり強いとは言えないし、修学院S2着のシェイクユアハートも3勝クラスの門番キャラみたいな感じだが、いずれも負かした馬はOP以上だと苦戦している。
よって、55kgと比較的軽斤量ではあるといってもよほど展開等に恵まれないと好走は厳しい。
見送り。
パラレルヴィジョン 58.0
ダービー卿CTの走りなら・・・とは思うものの、2着エエヤンとともにその後はさっぱりなので、行ったっきりの展開に恵まれたとみるのが自然。
さらに、58kgと楽な斤量ではないうえに、先行馬が多い構成、マイルから中距離へカテゴリ強化であることを踏まえれば、少々買いづらい。
見送り。
エアファンディタ 57.5
チャレンジCの3着はやや前潰れの展開に恵まれた感はあるが、鋭い決め手で復調を感じさせる好走だった。
もともと都大路SなどOPでは上位の馬で重賞でも全く通用していないというほどでもなかったので、力さえ出せれば、というところ。
今回先行馬が多いので前が競り合えば今回もチャンスはあるが、かなり後ろから行くタイプなので、軸でも買いにくいのは事実。
2着以下候補。
ディオスバリエンテ 55.0
常総Sの勝利はスローペースを先行して残しただけで、そこまでいい内容とは言えない。また、この馬は3勝クラスを何度も突破できなかった馬で、2着馬セブンマジシャンも同様に何度も3勝クラスを勝てていない馬なので、レベルが高いともいえない。
よって、先行馬揃いの今回は楽には運べなさそうで厳しい。
見送り。
ラーグルフ 57.5
近走は全くいいところがなく、ピークが過ぎてしまった感は否めない。
ただし、アルゼンチン共和国杯よりも0.5kg軽くなったことや2年前に勝った舞台であることを考えれば、ここで復活する可能性もなくはないし、差しに回れば展開に恵まれそう。
よって、近走的に高い評価はできないが、抑えくらいの印を回すのはあり。
3着候補。
ジェイパームス 56.0
中日新聞杯の8着は全く見せ場がなかったことを考えると、今回も買いづらい。重賞だと現状は力不足。
見送り。
ギャラクシーナイト 56.0
オクトーバーSの2着は結果的にはほぼ位置取りで決まったもので、(逃げと番手が潰れただけで)ほぼ行ったっきりの流れに恵まれただけなので、高評価不要。
そのため福島記念は人気になったが、速い流れでタフな芝である福島だったというのもあるがあっさり3角で潰れて惨敗。
3勝クラスを勝った時も54kgを生かしたスローの前残りなので、これも内容は微妙。
よって、56kgでもこの馬にはあまり軽いとは言えなそうで、先行馬揃いの今回は厳しい。
見送り。
カラテ 59.0
長く走っている立派な馬だが、ハンデも軽くなっていないし、近走G3でも見せ場がなかったので、いくらG1~G2から戻ってきて相手弱化といっても買える要素がほとんどない。
見送り。
アドマイヤビルゴ 57.0
近走内容はまったくいいところがないし、8歳で上がり目もなさそうなので、買いづらい。
見送り。
セイウンプラチナ 54.0
先行力はあるが全く粘れないので、54kgとはいえ買いづらい。そもそも3勝クラスで何度も圏外に敗れていて、ドゥラメンテCで武豊騎手の絶妙な逃げで行ったっきりに持ち込んで勝っただけ。
よって、先行馬揃いの今回は厳しい。
見送り。
カレンシュトラウス 54.0
2年間まったくいい走りがないので、買いづらい。
見送り。
総評
先行馬揃いのメンバーで、実績的には骨のある馬が多いが、競り合う可能性も高そう。
ただし、ハンデで補正はあるとはいえ差し馬であまり強い馬がいないので、どちらかというと耐久戦で弱い馬から脱落して後退していって、前の強い馬が残る展開になりそう。
ただし、先行馬総崩れになりそうであればエアファンディタやアルナシームなどの差しを重視する馬券にシフトすることも考えなければならないので、TB・オッズをよく見たうえで判断すべきである。