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若者のすべて

ラーメン二郎三田本店で胃袋を満たした反動だろうか。19時ごろから気絶していたようだ。なんとか起き上がり、ヤクルトを爆飲して台所にあったヒレカツを手掴みで食った。煙草に火を灯す。深夜一時過ぎ。




迷ったがスマホを開く。今日一日が別に充実していたわけではない。こんな夜は他人と接続してはいけないと理解していたが、インスタグラムをボンヤリと見ていた。みんな揃って充実した日々を切り抜き、開陳している。飲み会が楽しそうだし、誰それの彼女はとっても可愛い。元カノが、男女のグループで遊びに行った投稿をしていた。「相変わらず大好きなメンツ!」みたいな文字列に、なんとなく心が引っかかる。




おれは、SNS自体は大好きだ。やってて楽しいし。いけないのは、他者と自分を比較してしまいがちなおれの拙い自意識である。相対的にみて、キラキラしているとは言い難いおれの生活。10代の頃はもう少し焦燥感に駆られたものだが、最近は自分から動こうとする気力すらあまりない。しかもいつもそうだが、今月はまじで金が全くない。ウケることに、煙草すらろくに買えていない。遊びに行くなんて以ての外ですわな。



充実していないし、進展もしていない生活。ゆっくりと弱っていくような停滞感。このままあっという間に一年が過ぎる気がする。恋人がいなすぎる、と自虐しあっていた友達もなんやかんや彼氏彼女ができるのかもしれない。みんな社会に出て結婚したり、出世したり、子を育てたりしていくんだろう。健常すぎる。おれはみんなのスピード感についていけません。



ハイリスクハイリターンな生活に憧れる。安定はしていないが、気ままに生きて、無駄なことを考える暇もないような。バンドマンとか半グレ、めっちゃ楽しそう。



とはいえ、このノートを書いてたら逆に人生がめちゃくちゃ楽しいものに思えてきた。屋根がある家で、温かいベッドで寝れることに感謝!すべての木々と音楽との調和に尽力!




古谷実の漫画「シガテラ」のアマゾンレビューで、こんな冴えない主人公に可愛い彼女ができるわけない!とキレていたやつがいた。えてして古谷実作品では、こういった展開があるが、フィクションにいちゃんもんつけるやつ余裕なさすぎだろ。おれはそんなおっさんになりたくはない。トリプルファイヤーの曲でもあったように、おれは変なおっさんになる。若く見えようが、家具のセンスがよかろうが、マスコミの言うことは一旦疑ってかかろうが、トラックに轢かれてしまうおっさんに。でもトラックに影響はないのだ。ここにきてようやく、ボーカル吉田さんの言いたいことが理解できた気がする。つまり、何が言いたいかというと「ボクのオーラはネガティブさと死ぬ直前までふざけ倒していきたいという両方の性質を併せ持つ♣︎」←ってここまでヒソカが喋ってたんかーーーい!!!!







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