言葉と飛行石

何かを言葉にした瞬間、伝えようとしていた生々しい感情や意味が形骸化して「そんなニュアンスじゃないんだよなー」と思うことがよくある。

仕事の打ち合わせとかで「自分ごと化」とか「戦略ターゲット」みたいな言葉が出てくると「そう言った方が便利なのかもしれないけど、気持ち悪いなー」と思う。

そういえば僕の右脳師匠は「ブランディング」って言葉が嫌いで「贔屓目づくり」って言ってたっけ。

そんな言葉に出会うたび、ラピュタのあるシーンを思い出す。

地下でポムじいさんが石を割ると、飛行石の成分が一瞬光って消えるあのシーン。

「空気に触れるとただの石になってしまうがの」

とポムじいさんが言ってたように、言葉にしてしまうと意味や思いが薄まりただの言葉になってしまうことが多い。

それでもたまに空気に触れても光を失わない飛行石のような言葉に出会えることもある。

詩人の言葉に多い。

飛行石のように、思いを結晶化できる言葉におけるラピュタ人は詩人なのかもなー。




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