星合
七夕の日には雨が降り、彦星と織姫は年に一回の逢瀬を楽しむことができないという話は毎年のことで、昨日の七夕もそうだった。
昔は彦星と織姫が出逢うことを「星合」と言ったそうだ。とても綺麗な言葉だと思う。
その星合のために、鵲という鳥が羽を広げて並び、天の川の上に羽の橋をかけ、その上を通って二人は逢いに行くらしい。
柔らかい羽の上を、はやる気持ちをおさえつつそおっと、でもできるだけはやく歩く二人の姿が思い浮かび、微笑ましくも、切なくもなる。
普段マーケティングなんて仕事をしてると、想像力を生む余白のない、触ったらカチカチの言葉をつい使ってしまうことが多いけど、聞いただけでイメージや物語が浮かぶ言葉の力は失くしたくないなあと改めて思った七夕の夜だった。