懐かしい再会と素晴らしい出逢いを終えて。
帰る場所とは何処だろう。
皆さんには帰る場所がありますか?
自宅?地元?実家?はたまた恋人のもとだろうか。
私は同じ時間軸に帰る場所がない。例えば「自分が◯◯才で、△△に住んでいたときに戻りたい」などが帰る場所だろうか。これはどこを探しまわっても見つからないから厄介だ。
よく、「それは時間を戻したいとか過去をやり直したいに近いよね」と言われそうだが、そうではない。何かをやり直したいわけでも、若返りたいわけでもない。
ただ、自分の居場所がそこにはあったというだけなのだ。
今、もしその場所が戻ってきたなら、何か新しいことを始めるというよりは、あの時と同じように振舞い、歓談するだろう。ただ懐かしさに浸っているのではない。そこにはあった、確かに借り物ではない自分のスペースが。
珈琲と焼きたてのトースト、漢字のナンクロ、ちょっと政治と歴史のお話。そして音楽。
気難しい人々と御大の昔話、遥かモンゴルの地から離れ、強く生きる女性。色々な出逢いがあった。
何気ないこんな毎日がこれほど愛しくなるとは。今では手が届かないほど遠い過去の物語。
自分も歳を重ねたのだろう。妙に涙脆くなる。何でも震災に重ねて考えてしまうのは悪い癖だ。
もし震災がなかったら、この思い出はきっと思い出のままセピア色の記憶として片隅に片付けられていただろう。きっとそうだ。
だからこそ人との出会いと別れは大切にしたい。それが自分の大切な居場所になることがあるから。
自分はこの居場所に心から感謝したい。
追記(誰かに宛てたメッセージ)
ペンネームの由来はご察しの通り、正解です。MDたくさん聴いてましたから(笑
空飛ぶティーポットでもね。
福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》