牛メイクのモデルだけだと思ってたのに④(終)
友達の誘いで牛の特殊メイクをした女性の話。
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※挿絵はDALL·Eを用いています。
結局、昼を過ぎた頃に落ち着き、そしてスーツを脱ぐことにした。
落ち着いたところでオニール監督は言うのだ。
「イチカ。貴方、ハリウッドに来るべきよ」
だけどイチカは頑として認めない。
「嫌だ」
私は彼女の事を監督に伝え、彼女と言う存在は、そんなことでは動かないのだと伝えた。
彼女は困った存在だ。
お金で動く性格ではないし、お金に困るようなことは向こう八十年はないだろう。勉強出来るとか言ってもイチカは勝手にこのレベルまで達した。誰に何を学ぶと言うのだろう? 挙げ句、賞賛だの名声だのをぶら下げたところで、イチカがそんなものに魅力を感じるとは思えなかった。
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