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モチモチの木に何を思ふ。
我が家の6歳の女子は絵本が好きだ。
もっぱら図書館へ行くと、司書の方がおすすめとして並べている本を根こそぎ抱えて持ってくる。
今日借りてきたのは6冊の絵本。
その中で、”モチモチの木”がとても印象的だったので書き記しておきたい。
ストーリーこそ覚えてないが、独特なタッチの絵とモチモチの木の不気味さは私の記憶にもあった。恐らく、小学校の教科書で読んだのではないだろうか。
この絵本の色使いとモチモチの木の不気味さに子供も食い入るように眺めていた。
このストーリーは、いつも臆病で夜中トイレに一人で行くことも出来ない主人公の豆太が一緒に住む爺様への愛情から、勇気を出して驚く行動をするお話だ。
豆太が、体調を崩して動けない爺様を見て、爺様を助ける一心で、雪が降る夜中を裸足で医者のいる遠い村まで走り続ける描写が、まるで自分が豆太になったかの様な錯覚になる。
何となく子供と読んでいたら、あるフレーズが私の心に棲みついた。
”にんげん、やさしささえあれば、やらなきゃならねえことは
きっとやるもんだ。”
この絵本を通して作者が最も伝えたい事。それは、人のすばらしい行動の言動力には”やさしさ”が必要であるという事。ある意味当たり前かもしれないが、優しさだけでは生きていけない事を知ってしまった今だからこそ、大人の私の胸に刺さっている。
もしかしたら、この本は子供に読んで欲しいと見せかけて今を生きる大人にこそ読んでもらう必要があるのかもしれないと思った。
子どもにどこまで理解してもらえたかはさておき、私にとって改めてはっとさせられた絵本に再会できたので、ここに記しておきたい。
最近、藤井風さんの曲を聴く事が多いのだが、
「きらり」の歌詞の中にもこんな一節があったのを思い出した。
”何のために戦おうとも動機は愛がいい”
モチモチの木は50年前に初版が発行されているが、50年たっても変わらない真理がある。改めて子供にも伝えたいし、自分自身も大切にしたい。