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眠り

ここにおいでと広げてくれたシーツに顔をうずめ体を沈めた。

ほのかな石鹸の香りがあまく私を包む。

「シャワーしたの?」

「うん、さっきね」

あなたの温度でふんわり暖かくなったシーツは心地いい。

優しい時間に心ゆだねながら、ただ静かにあなたの鼓動に耳を傾けた。

心が柔らかく解放されて、気持ちが落ち着いて、眠りが訪れる。

ただ眠くて、目をつむる。

あなたの腕の中に包まれながら、ゆっくりと眠りに落ちる。

穏やかで幸せなこの時間はいつまで続くんだろう。

いつまでも私の心をそっと抱きしめてほしいと思いながら、あなたの鼓動の中でただ眠る。

もうここは私だけの場所だよね?


270文字

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