ゆりママ

娘が生まれてはや30年。知的障害(最重度)で自閉症。日々悩みは尽きないですが、「障害児(者)の親なきあと」問題は私自身のライフワークです。現在、司法書士として成年後見人の活動も努めておりますが、ケアラーの一人として娘との日常を綴ることで私たちの悩みを共有できたら幸いです。

ゆりママ

娘が生まれてはや30年。知的障害(最重度)で自閉症。日々悩みは尽きないですが、「障害児(者)の親なきあと」問題は私自身のライフワークです。現在、司法書士として成年後見人の活動も努めておりますが、ケアラーの一人として娘との日常を綴ることで私たちの悩みを共有できたら幸いです。

最近の記事

センサーと安全ベルト

娘ゆり(知的障害)の骨折をきっかけに起こった出来事や感じたままを介護者目線で綴った備忘録です。 ゆりは手術後の経過は順調で、体力の回復とともに次第に病院ベッドの生活に退屈してきた。動画やゲーム・パズルなどのおもちゃ類は入院前に準備してきたが、それにも飽きてきて、休息とリハビリ、検査の日課も限界だった。 トイレも付添人(私)のヘルプが遅いと、一人で移動しようとしてベッドから滑り落ちるインシデント。幸い大事には至らなかった。一瞬の隙だったが、私は看護師さんから一時も目を離さない

    • 選挙と私

      大学生のころ、「次回の選挙は何ですか?」と街頭インタビューを受け、「わかりませ-ん」と元気よく答え、変人扱いされたことがあります。 中流家庭に育った私はある意味、悩みもなくフワフワ幸せな幼少・学生生活をすごしてきたと思います。 当時はバブル期。就職で苦労することもありませんでした。勉強よりサークルやバイト活動が忙しかった中でも、求人数はそれなりに多く、なんとなく地方公務員になりました。 ところが、就職後に、男女差別・結婚後のキャリア形成の難しさなど、実際に結婚・出産してか

      • 術後とリハビリ

        手術は無事終了。術後の経過も順調で食欲旺盛!病院食も美味しいらしく毎回完食だった。 術後すぐにリハビリ開始。担当は若くてかわいい理学療法士さん。 整形外科病棟の入院患者の9割は高齢者のためか、ゆりのような若い知的障害者に対しては、かなり不慣れな様子。 リハビリは、最初に痛い足を中心にマッサージ 徐々に可動範囲を広げ 歩行に向けての練習というメニューだが…当初、事情が分からないゆりは完全拒否! 自閉傾向のある知的障害者の場合、一度悪いイメージをもつとなかなか払拭されない傾向が

        • 入院と医療の現実

          娘ゆり(知的障害)の骨折をきっかけに起こった出来事や感じたままを介護者目線で綴った備忘録です。 結局、通所事業所で紹介されたY病院を受診した。 担当医によると、保存療法もあるが手術をしないと歩行の回復は望めないとのこと。 入院期間は2週間だが、当該病院は完全看護を標榜しており、手術前後の1週間の家族付添いの後、病院での看護も可能とのこと。(患者の状況次第ではあるが…) 担当医も比較的若く、説明も丁寧! すぐ手術・入院を決めた。 Y病院は新しく設備も充実! wiFi完備 1

          車いすと介護タクシー(ゆりの骨折~)

          娘ゆり(知的障害者)を骨折させてしまったことで、起こった出来事や感じたことを母親(介護者)目線で綴った備忘録です。 車いす介護 折れた左足はギブスで固定され、ゆりは車いすがなければ全く移動ができなくなった。自宅玄関には50センチ以上の段差があり、寝室も2階にあるので自宅で生活するのは絶望的。妹と母が迎えにきてくれて母のマンションへ移動した。車への移乗も一苦労。 ゆりは知的障害のため生活全般に介護が必要だが、歩行のふらつきを除き、これまで身体的な障害はみられなかった。

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          障害者グループホームというすまい

          本稿は娘のゆり(知的障害者)の骨折をきっかけに起こった出来事や感じたままを介護者(母親)目線で綴った備忘録ですが、今回は、知的障害者の終の棲家となるグループホームについて書いてみました。 障害者グループホームとは? 大規模な入所施設が多数設置された時期(昭和期)を経て、もともとはすまいの場として、授産施設等に通う比較的軽度な障害者向けに生活の場としてグループホームは設置されてきた。 身辺自立している対象者向けなので、食事の準備など世話人による身体介護を伴わない支援が中心だ

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          ゆりの骨折をきっかけに

          娘のゆり(知的障害者)の骨折をきっかけに起こった出来事や感じたままを介護者(母親)目線で綴った備忘録です。 事故は突然に 11月末の夕方、実家で楽しい晩御飯のため一緒に外出予定だった。ゆりが2階へ上る階段3段目にいたので、「ばあばの家に行こう」と手をひいたら、本人は2階自室に戻りたかったのか、一瞬引っ張り合いになった。あっという間、二人ともバランスを崩し私が上に乗る形で転げ落ちてしまった。 ゆりは叫び声をあげ、苦痛に満ちた表情。病院へタクシーに乗車させようとしたが、立ち

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          障害ある子とともに生きる

          はじめまして(自己紹介) 私の娘(ゆり)は知的障害者。自閉傾向もあり、入浴、排せつ、食事など生活全般に介助が必要です。 ハイハイは1歳半、歩行は2歳半、発語は「パパ」「ママ」「チャーチャン(おにいちゃん)」以外はしゃべることができない。 ふだんは大人しいですが、「トイレに行きたいのに待たされる」「まだ寝ていたいのに起こされる」など自分の意図しない状況に遭遇すると怒って噛みつくなどの暴力もしばしば… そんなゆりが出生してこのかた30年、私はずっと一緒にすごしてきました。

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