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SDGsの本当の意味を知る
朝、目が覚めて最初にする事はなんですか?
私は必ずTVをつける。
それから、歯を磨いたり、トイレに行ったり、着替えたり…。
その間もTVはつけっぱなしのままだ。世界の情報を得ることはとても有意義なことだと思っていたが、エネルギーを軸に考えると、TVのつけっぱなしはいかがなものか。
自分の生活を振り返ると、電気の無駄遣いぶりに驚かされる。大都会東京に生まれた私は、星の綺麗さを知らずに育った。夜中でも明るい空。家から見える渋谷や新宿、東京タワーの光。お台場から見る東京の夜景は今では世界一の輝きだ。
光が強ければ、その分影は暗くなる。…影で生きるのは誰だろう?
まず、一日を1、9ドル(210円)で生活しないといけない絶対的貧困の人達だ。SDGsの前、MDSsという目標があった。ミレニアムディプロプメントゴールズ。2000年から始まった。MDGsは途上国の開発問題が中心で、先進国はそれを援助するという立場だった。結果としてMDGsは一定の成果は出たものの、達成することはなく、2015年9月にSDGsに引き継がれた。そして「誰ひとり取り残されない(Leave no one behind)」という理念が新たに出来たのだが、全ての目標はエネルギーの問題に行き当たる。
日本は現状、13兆メガジュールのエネルギーを使用している。このまま3%成長を続けていくと、2055年には枯渇する事になる。つまり全ての経済活動が止まるのだ。
実際は枯渇する前にエネルギー戦争や激しい気候変動、資源の奪い合いが始まる。戦争のせいで更にエネルギー消費が加速し貧困は悪化する。遡行錯誤している努力は全て無駄になる。
考えよう、自分が毎日どれだけ自然環境を壊して、エネルギーを使っているか。毎日使う電気、ガス、水道、携帯、TV、パソコン、ポリエステル入りの服、ペットボトルに入った飲み物、ありとあらゆる物にはエネルギーが必要で、必ず環境負荷となる。
便利と引き換えに、資本主義が手に入れたものは?
このまま地球中の光を強くしたら、地球は燃える。そして、真っ黒な墨になるだろう。そこには人間は生きていけない。
紙幣では、地球の火事は消せないだろう。
綺麗な夜空を見たい。綺麗な空気を吸いたい、綺麗な海に飛び込みたい。
綺麗な森に囲まれて夜を過ごしたい。
純粋な小さな願いが世界を変えるかもしれない。