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何度も出会う人とは縁がある



「11月30日にさ、周平くん界隈のアーティストさんが企画してるフェスに、結芽乃ちゃん出るんだよね」

「行くのか?」

「いや、ベイマックスいるから行かないんだけど、サポートに周平くんがいるなら配信で見る」

「なんだ、結局チャラ男のフェス見るんかい」

「結芽乃ちゃん出るなら話は別でしょー。でもあの子、もうとっくにタイテ出てるのに全然告知しないんだよね。まぁ普通に考えてワンマン近いのに、20分しか出ないフェスにチケ代5000円も払わせて自分の客呼びたくないんだろうなぁって」

「なるほど」


 集客路線で頑張ってるアーティストさんは、路上や対バンで新規を獲得してワンマンに繋げる。
 一方で金集め路線のアーティストは、同じライブハウスで、同じ仲間とばかりライブする。外に出ようとしない。これがわたしがよく言う「身内現場」というやつである。客も出演アーティストも固定された現場なのでマンネリしてて非常につまらない。

「来年3月の大塚サーキットにも出るみたいだし、なんかもう手当たり次第に出れるところ探してる感じ」

 結芽乃ちゃんを初めて見たのは清香ちゃんと対バンしたとき。そのあとは下北沢で行われたサーキットフェス。主人の推しのアイドルも出ていたので、現場被りで見に行った。

 そして今回、まさかの周平くん界隈と繋がった。

【頑張ってるアーティストとは自然と何回も会う】

 まさに結芽乃ちゃんは、そんなアーティスト。

 結芽乃ちゃんのSNSは、ファンが撮った写真のリポストが並ぶ。アーティスト同士で群れたり応援し合ったりせず、ただただファンを大切にしていることが伝わる。
 淡々と日々路上ライブをこなしている。

「周平くんところは身内現場だから、あんまり繋がってほしくないんだけどね」

 アーティストは誰とも群れずに孤独でいてほしい。
 孤独でいるから、支えるファンが増える。

「チャラ男、結芽乃ちゃんのサポートつくのか?」

「ついたらわたしにとっては最高なんだけど、今のところそれはないみたい。結芽乃ちゃんのガチ恋ファンも、突然知らない男が隣にいたらキレそうだし。他のアーティストのサポートにはつくかもしれないから、周平くん次第では結芽乃ちゃんに課金する」

 推しと推しの共演。

 一度見ただけでハマるアーティストさんもいるけど、なぜか何回も何回も見る機会があって、だんだんハマってくるアーティストさんもいる。

 どうやら結芽乃ちゃんとは不思議な縁があるみたいだ(オタクの勝手な勘違い)

 

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