見出し画像

私のどこでもドアは自転車!?

#想像していなかった未来

そんなタグを発見。
めっちゃ私やん!!
運命を感じたので書いてみる。

それは、まるでどこでもドアを手に入れたような出会いについてのできごと。

今、この記事を書いている私はマダガスカルの、地図にも小さくしか名前が出てこないような田舎の村で自転車をこいでいる。

マダガスカルで牛を避けながらダートを進む


これは、全く想像していなかった未来。


ため池と田んぼがたくさんある田舎で育ち、小さい頃から畑や田んぼを走り回って過ごしてきた。
英語は、中学生になって初めて、学校の授業でアルファベットの読み書きをちゃんと勉強するところからスタート。
(小学校でも時々外国語活動の授業はあったけど、中学で始まる英語に備えてとアルファベットを全部言えるように入学直前に必死に自習して英語というものを認識。笑)
初めての飛行機は高校の修学旅行。

そんな私の夢は、小学生の頃からずっと、小学校の先生になることだった。

兄弟が多かったこともあり、長女の私は一人暮らしに憧れながらも、「家から通えるところ」という条件のもと、将来の夢に少しでも役立ちそうな進路先を…と選んだ大学まで数時間かけて通った。
どちらかというと真面目、何事も計画を立ててやり遂げる負けず嫌いな性格。
そんなに都会に行きたい!みたいなキラキラした人間じゃなく、学生時代は部活と勉強に一生懸命だったので、それ以外はそんなに自分から出かけるタイプでもなく。
休みは極力家でのんびりしたい〜な人間。

海外どころか日本のことも大して知らないまま、大学生になった。

今思えば、田舎のせまいせまい世界で生きていたようにも思うけど、広い空の下、田んぼで兄弟や友達と走り回って遊んでいた頃は毎日とても楽しかった。
田舎ならではの近所の人がみんな知り合い、情報筒抜け!みたいなのが嫌だな〜と思った時もあったし。
出身地を言ったら同じ県の近くの町なのに
「それどこ?」って言われるし。
それでも、自分の生まれ育った町が今でもめっちゃ好きな私。

そんな地元大好き人間が、なぜ海外で自転車をこいでいるのか…。

それは、ある1人の旅人との出会いから始まる。

大学時代、卒業直前に友達と青春18切符を使って東北をぐるっと回る旅をした。
電車の乗り継ぎの関係もあり、宿はその日決めるスタイル。
ざっくりとした予定はあるものの、事前に宿や目的地を決めない"旅"っぽいものはその時が初めて。
リュック 一つで約1週間。
日本でゲストハウスというものに泊まるのも初めて。
私にとっては、かなり旅っぽくて非日常感でワクワクがとまらなかった。  

そんな中迎えた最終日、山形のゲストハウス。
そこで、私の人生をひっくり返すような衝撃的な人物に出会う。

それは、その宿で出会った同級生の男の子。
同じく関西、それも一緒にいた友達と共通の幼なじみがいるほどご近所の出身。
意気投合して関西弁で色々話した。

なんとその彼は、自転車で日本一周中らしい。
正直、その頃の私にとっては、
新種の生物に遭遇!!!
くらいの衝撃だった。

ちょうどその頃、私はずっとモヤモヤしていた。
小学生の頃から夢だった小学校の先生に来月からなるという中、こんなまま先生になっていいのかなと。
もっといろんな経験をしたら良かった。
ただ資料とかじゃなく経験をふまえて、いろんなことを伝えられる先生の方が子どもたちにとっても面白いだろうし良いだろうに…と。

もちろん、実習はかなり積んだし、課外活動や部活なども積極的に取り組んだ。
カンボジアと日本の小学生を対象にそれぞれの学校で授業をするなど国際理解教育に携わる活動もしたし。
できる限りいろんな経験をしてきたけど、どれも教育に関係するようなことが主。

なんか単純に海外とかだけでなく日本含め、地域や職種などいろんな世界があるのにな。
という思いが加速した時間だった。

そこから3年間。
初任者研修期間を終える。

とにかく先生になってからもいろんな経験をしようと思っていたけど、実際は忙しい学校に配属されたこともあり、とんでもなく大忙しで日々過ぎていた。

教師としては、かなりいろんな仕事を任せてもらい、充実していたし楽しかった。
しかし、同時に自分の経験を踏まえた話をした時、たくさんの子どもたちがキラキラと目を輝かせてくれる姿を見て、もっと自分自身もいろんな経験をした上で子どもたちと一緒に過ごしたいなと強く感じた。
そして、田舎町の小さなコミュニティが全ての子どもたちを見て、昔の自分と重なった。
もっともっと広い世界があるのだよと。

山形で出会った彼は、その後も各地でいろんな仕事をしており、時々電話で話をしていた。
そんなある日、
「一緒に世界を見に行こう」
という彼の発言で、もやもやしていた気持ちが一気に広がり消えたような感覚になった。

仕事と他の世界を知ること。
両方を欲張って中途半端にやるのではなく、一度辞めてがっつり見に行こうと決断した。

いろんな人に、先生を辞めるなんてもったいない、いきなりすごいこと言い出すなぁ。
など驚きと心配の声もいっぱいかけられたけど、不思議とそんなに大したことなのか?という気持ちが強かった。

もちろん、本当にできるのか?
と出発前は思ったけど、出発から数年経った今、(やっとの思いで出発したらコロナですぐ戻ることになるなど色々あったけど)
どんなことも、いざ一歩踏み出してやってみたら思っているよりもできる。
できないことって意外とないのかもしれない。

準備期間で、仲居さんや農家など教育関係以外の仕事や一時中断中には特別支援学校での担任など少しだけ違った職を経験できたのもよかった。

コロナで一時中断したことで、より想像と違った未来になったが、やりたいと思ったことは、できるチャンスがあるならやった方がいいな。
そんな風にさらに強く思うようになった。

そう思わせ、私の世界を広げてくれた彼は、私の旦那さんになった。

一方は、日本のあらゆるところで働き、暮らすような旅人。
一方は、田舎の小学校で朝から晩まで忙しく働く教師。

当時は、数ヶ月に数日会うくらいの超遠距離だったのに、今では一年中、24時間ほぼずっとずっと一緒にいる。
その頃には全く想像してなかった未来に今いる。

自転車で旅をしていると、毎日どころか数秒先にも思いがげないイベントが発生する。
急に馬に乗った人に話しかけられて道端で乗馬体験が始まったり、ロバに乗せてもらったり…(以下略)

自転車乗りが珍しい馬乗りさんに誘われて…
メキシコの道端にて乗馬
ペルーの田舎町で商店の前でロバに乗せられる私
通学中の子どもたちと追いかけっこ

人生は、毎日想像してなかった未来の連続だ。
だから面白くて楽しい!

前もって計画をたてて、順序立てて…自分が決めたことは最後まで諦めずやり遂げる。
みたいな性格の私にとっては、計画なんて全然あてにならないしたてるだけ無駄。
そんな日々は、まさに想像していなかった未来だ!

明日はどんな未来になるのかなぁ。

ひたむきに、前向きに、自分らしく。
これからも想像できない未来へ向かってすすんでいく。

想像してなかった景色へ

いいなと思ったら応援しよう!