人の頭脳と人工の頭脳
人間の知恵は人工物によってどこまで置き換えられるのか
「今、発しているこの言葉は、置き換わってしまうのか」
「このメールの依頼事項は、とって変わることが可能なのか」
そんなことを最近よく考える。
「○○さんにこの求人お勧めだから、ご紹介して!」
この我々の業務の中で当たり前のように
発せられるこの一言も、実はとても奥が深い。
分解するとこうだ。
■○○さん軸
○○さんの存在を知っている
○○さんの求人の好みを把握している
■求人軸
お勧めの求人の存在を知っている
お勧めの求人のお勧めポイントを把握している
■「紹介して!」と思いついて、言葉を発するまでのアタマの中
お勧め求人を思い出す
↓
お勧めポイントに思いが巡る
↓
お勧めポイントをから誰に紹介するかに頭をひねる
↓
○○さんと想起して、求人をお勧めするという判断
ざくっと分解、整理してみたがこれ、全部AIに置き換わってしまう。。。
求人のデータベースと人材のデータベースが存在して、
求人と人材のデータベースを照合して、
アウトプットする機能があればいい。
信頼度、精度と情報量が多いデータベースが構築されて、
そこから情報が抽出されるAIの精度が上がればおそらく対応可能。
もちろん「臨んだ抽出をする」精度の多寡の問題は出てくるだろうが。
「的確にお勧めする!」ために、
不可欠になる質の高いデータが必要。
逆に、「不可欠なのだが、データ化できない情報」つまり、
AIの力の及ばざるところはあるのだろうか?
・人間の感情 ・人と人の相性
・人と人とが接している時のコミュニケーションの的確さ、心地よさ
・言語化できないような直感的な好み
・匂い(これは見える化できるらしい)
・場の雰囲気、感覚 ・光の度合いなどの明るさ ・その人が発する雰囲気
「求職者と求人企業の仲人」である転職エージェントにおいて、
どの情報も実は大事である。
転職エージェント内で、あるあるな会話として、
「あー○○さんの顔写真見ましたよ!
××社に居そうなパリッとした雰囲気ですよね!」
といったコミュニケーションが良くなされている。
人と企業のお見合いを生業とする我々にとっては、
まだまだ、人工物が補えない領域が多々存在すると感じる。