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母の味

よく家庭の味とか、おふくろの味という話を聞きます。

子供のころの母の手料理の味という意味だと思いますし、結婚後に自分の母の味を嫁さんに出させるのに

母親と一緒にご飯作りをさせたりする、封建的な旦那さんも昔はいたような話も聞きます。

僕の場合は母がご飯を作っていたのは小学校の頃に週に何度かで、すべてというわけじゃないのです。

それは母が料理が苦手という事が原因でした。

苦手なだけで作ったらおいしいという人はいると思います。

しかし、作ると食べられるおいしさにはなりません。

ゆういつ、カレーだけは作ることはできましたが、自動炊飯ジャーの登場まではごはんを炊くこともうまくいかず、おこげだらけだったり、ごはんがおかゆになっていたりでセンスがないのか、なにが悪いのかわかりません。

反省を生かすという事で、次はうまく炊くということにもなかなかなりません。

炊飯ジャーが世の中に出てきて、水加減さえ間違わなければ大丈夫という時代に突入し、ごはんはまともに食べれるようになりました。

それで何を食べていたかというと、スーパーの総菜です。

おかずはスーパーの総菜が我が家のおかずでした。

なので、高校の時は、スーパーの総菜のあまりがお弁当になっていました。

そんな家で育ったので、実家の味も母の味もあまりありません。

家庭の味はというとスーパーの総菜の味になります。

結構そういう人がいっぱいいるのかと思っていましたら、この話を友人に話をしても誰も同じだと言ってくれた人はいなく、今の時点ではだれもいません。

なので、母が一人で暮らすようになって僕がいつもご飯を作るようになったと言っても、総菜を買ってきてごはんは自動炊飯ジャーが炊いてくれてという形の食事でした。

父親も、弟も僕が子供のころは、総菜ですので自分好みに味を変えるために、しょうゆやソース、マヨネーズの消費量はかなり高く、僕だけが味を変えずに食べるというタイプでした。

なので、てんぷらも味を変えるどころか、なにもつけないで食べます。

てんぷらの味しかしませんが、味を変えることが好きではないからなのです。


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