母の面会
母親の居住する室内に二カ所、立ってケガすることを注意喚起するポスターを貼っています。
見やすくするために、ベットのところと、壁に一か所貼り付けています。
少しはこれを見てくれているでしょうか?
やはり今日は行っても、昨日整形外科に受診したことはまったく覚えていません。
昨日、整形外科に行ったことは覚えてる?
整形外科??なんにも整形には用事はないよ。
いや、骨折して入院してたから経過観察で行ったんだよ。
骨折したのはもうずいぶん前だから今更なんだっていうの?
いや、一回目は2月だけど、二回目は先月だよ。先月手術したんだよ。それで入院してたんじゃない?
いや、そんなはずはない。それなら覚えているはずだ。入院した記憶すらない。
こうやってその場その場での受け答えはしっかりしているので、知らない人が聞いたらしっかりしてるねという話になるのだろうと思いますが、まったく昨日はおろか、骨折したことも覚えていないわけです。
認知症というのはなかなかに厄介な疾病です。
早く薬が出るといいのですが、今の薬は進行を遅くするだけ。
治療にはまったくなりません。
うちの母に限っていうと、アルツハイマーの薬は脳内の代謝があがってしまい、ハイテンションになり
徘徊行動が多く、使えない薬でした。
短期記憶がダメになっているところをみると、海馬に問題があるのだろうとは推測するのですが、治療の方法はいまだありません。
血液循環をよくしていくことくらいがいまできる方法くらいのものです。
今日も車いすから立つ練習を5回くらいしました。
一回一回に文句をひとしきりいい、なんでこんなことをしないといけないんだ??
もう立つつもりもないし、歩くつもりもない。
だから面倒なことはしたくない。
うんうん。そうなんだけどさ、トイレとか、ベットに移ったりとかするでしょ。
そうしたら必ず少しは立てないとさ。
その説明を都度都度、5回しました。
いやいやながらもなんとかやってもらい今日のリハビリは終了です。
明日また来るからね。
こなくていいよ、仕事しなさい。
終わってからくるから、土曜だしね。
同じやり取りを何度もするのですが、 きっといつかこんなやり取りもできなくなる日が来るのでしょう。
そんな日が来るまでは、やめないのです。