母の思想
今日1時に母の所に行ってきて、いつものようにリハビリをして、車いすから立ち上がりを訓練し、つかまり歩行も少しだけ。
3歩というところでしょうか。
ここで待合室においてある古くなった女性自身という雑誌と週刊文春を持っていきました。
一緒に本をみて、少し会話をしてみます。
この人はわかる?
あ~、この人って確か精神科医で娘が殺人を犯したんだよね・・首を切っちゃったっていう。
そうそう、わかってるんだね!
精神科医だけど、自分の娘の異常さに気が付いていてもどうにもできなかったんだろうね。
かわいそうに。
うん。確かにそうだね。子育てという意味では、ダメだったね。親になり切れてないというか。
そうだけどね、私はあんたになにか教えたってことはなかったけどね、勝手に育ったんだよ、
それでも曲がらずに育ったから。
あまり育て方って関係ない気がする。
そうか・・・そうなのかもね。
あ、この人は安倍首相だ!
死んだね。殺されたんだよね?
うんうん、よく覚えているね。
わかるよ、この頃はまだ私の記憶はそこまで落ちちゃいなかった。
政治家で、総理大臣だったんだけどね。
いやいや、総理大臣なんて名誉職だよ、日本ではたんなる名誉職。
政治は政党が指揮をとってるんだし、その政党のだれがなっても同じだよ。総理も大臣も。
大統領となれば違うだろうけど、日本は大臣も総理も誰がなっても変わらない。
総理だって大臣だって変わってもなにも生活に影響しないだろ?
名誉が欲しいやつがやるだけのものなんだよ。
ほぅ。。確かにそうかも。
あんたは、昔政治家になろうとしただろ。
絶対にダメだと言ったよね。
うんそうだったね。
もう15年は前のことですが、鍼灸業界で厚労省と折衝していた頃、遅々として進まず、東洋医学をもっと病院医療にと思っていた時代が僕にはありました。
政治家と何人も折衝して、そのうちに自民党の当時の幹事長は、君が立候補したらいい、それでやりたいことをぶつけたらいいと言われ、本気で悩んだ時期がありました。
母に相談すると、当時の母は、絶対にダメ。政治家にあんたは向かない。理想主義のあんたはきっと挫折する。政治家は欲も強い人じゃないとダメ。私利私欲ね。
当時の母が言ったことになにを言うんだと思っていたのですが、今じゃ正しいと本気で思います。