黒に惹かれる
最近、黒に心を惹かれます。
何にでも合わせやすいという理由で、黒は昔からワードローブの何割かを占めていました。
それはあくまで合わせやすいから、無難であるという理由。
黒のボトムは何に合わせても合わないということがないし、ほっそり見えます。
黒のジャケットは、仕事をする上で必須アイテムです。着ていれば、仕事をしている人に見えますし、相手に失礼にならない感じがあります。
汚れが目立ちにくいから長く着られる。少々食べこぼしのシミがあってもわからない。
つまり、好き嫌いとかではなく、実用的、社会的に便利であるという理由です。
しかし、最近はそれだけではないのです。
黒色を見ていると、気持ちが落ち着くと感じるようになりました。
黒は、すべての光を吸収します。
声高に主張せず、すべてをのみこみそこにすっきりと存在している。
大人だなあ・・・なんて。
ミニマリストは黒と白のイメージがあります。
自分に必要な最小限のものだけを選ぶとおのずと色もそうなっていくのでしょうか。
もちろん、たくさんの色に囲まれると幸せな気持ちになったり、意欲がわいたり、カラフルな世界は素晴らしいものです。
カラフルな配色は楽しい気持ちになるし、パステルカラーはやわらかくてあたたかな気持ちになります。
だからこそ、その対比としての黒の存在が活きてくる気もします。
その時、心を惹かれる色には自分の気持ちが投影されると思います。
黒には見ていると吸い込まれるような奥深さがあります。
黒と一口にいっても、素材によって同じ黒ではありません。
漆の黒、烏の濡れ羽色、綿、シルク、ウールなど布地が変われば全然違う黒になります。
服のコーディネートでも違う素材の黒を組み合わせれば、変化がつけられます。
黒を合わせやすいからという理由ではなく、美しいと感じるのは最近のことです。
歳を重ねていくと自分の心境も変わるし、好ましく感じるものも変わることもあるのですね。
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