一歩踏み出せないときは、期待する人に頼ってみる
一歩踏み出したいのに、踏み出せなかったとき、自力で乗り越える人もいる。
だけど、私は人を頼った。
読書サークルへの一歩
幼少期から本は読んできた方だが、作者の意図を考えずにいた。
正確には、その意図がどこに隠れているかわからなかったし、探し方も習っていない(いや身についていない)。
だから、学生時代は作者の意図を問う問題に苦戦し、点が取れない=私は読解力がないんだと暗示にかかっていた。
大人になったなら本から離れればいいのに、以前よりも本を読みたい衝動が強まってきた。
本を通して自分の内面を知りたくなった。作者の視点を理解することで、自分とは異なる価値観や考え方に触れてみたい。そこから引き出される自分に出会ってみたい。
そんなときに、とある読書サークルが頭をよぎった。
二ヶ月も前から見つけてはいたけど、入会ボタンを押せなかったサークルだ。
自信はないのに、機会を逃したくない
読書好きが集まっているだろうサークルに、「読解力のない私」も入会資格があるのだろうか。
的外れな話をしてしまわないだろうか周りの目が気になる。
きっと一読しただけ作者のテーマを読み取り、するどい意見を出す読書猛者が所属しているんだろうな。
私には敷居が高いと尻込みはしているけど、サークルが気になる。
そして、ついに、
入会するために、背中を押してくれる言葉を見つけた!
入会したいがために、見つけ出した!!
「小説を読むのが苦手な人も歓迎」
よくありそうな勧誘文句が、立派な資格のように思えた。
入会しても大丈夫だね。
だって、苦手な人もOKって言ってるもん。
サークルの主催者は、きっと受け入れてくれる。
そんな期待があったからこそ、入会ボタンを押せた。
一歩踏み出したいのに、踏み出せなかったとき、
不安や自信のなさの高い壁を、自力で乗り越えたわけではない。
ただ、自分がやりたいことから目を背けず、
期待している人に思いを託してみた結果、前に進んだだけ。
それが、はじめの一歩になった。