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働けロック・バンド (Workin' for T.V.)

<詞>

桑田佳祐
「オレたちの事を歌っていると思ってください。TVのベストテンなどで表向きはニコニコでいいけど、本当はシンドイのねん、てなかんじ。」(1980年)

桑田佳祐
「お互いに納得し合って考え、行動するというのは、単に仕事の上だけではなく、友人関係でも男女の間でも、かならずや、ままならぬ場合があると思うのです。あるようでないようなロックンロール・バンドの中での信頼度というのは、やはり何と言っても、意地や名誉や単なる夢の世界だけでは、わり切れないものがあるのではないでしょうか。
何やら硬い話で恐縮ですが、サザンだって笑いもすれは悩みもするわけで、お互いの努力と信頼がなくては、ミンもクソも皆いっしょという感じであります。ロック・バンド・バンザイ!!この先つらいことはあったにせよ、今ここにいる奴らがともすれば人生を変えてしまうのではないかと…そんな想いにふけり、今回このニュー・アルバムの最後に、このナンバーを納めました。」(1980年)

<曲・アレンジ>

↓けーろくさんありがとう

これ↑は1980年にテレビで放映された河口湖でのライブリハ合宿の映像。

リハーサルだけあって、この番組の時は演奏もボーカルもラフで雑で適当で全部大好きで大好きで大好きで。"バンド"としてのサザンオールスターズって感じがたまらない。

この曲の間奏ギターソロでは大森氏がロビー・ロバートソンの如くピッキング・ハーモニックスを使っていて「ザ・バンドかなあ?」とこれを見た1980年当時から薄っすらと思っていたんです。

で、今これを書いている数か月前(2024年)にYouTubeでこの映像を久しぶりに見てハッと気付いたのが、アレンジの方向性が『我が心のジョージア(Georgia on My Mind)』の The Band のヴァージョンではないのかと。

思い起こせば、このデビュー当初のサザンオールスターズはロックバンドとして"ザ・バンド"を標榜していた時期でもあったし、前年の1979年にはこの"The Band ヴァージョン"で『Georgia on My Mind』のカバーもしていたんです。自分の中で一気にいろんなものが繋がって"燈台下暗し"ってな感じで嬉しかった。ちょっと興奮した。でも、これ全部推測なんですけど。

何十年も経って突然に気が付く事ってたまにあるんだけどこれホントに至福の瞬間ですよ。

<2024.11.14記>

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