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いつも心に海を―経堂の寿矢(東京すみっこランチ その16)

 19日、用事を済ませた後に、小田急線の経堂駅から歩いてすぐのお寿司屋さん「寿矢」(としや)にランチへ。ちょうど2カ月ぶりだ。私は新宿でタイ料理がよかったけれど、相方は「学生時代、毎日のように新宿で飲んでいたから、新宿は行き飽きた。前に行っておいしかった寿矢がいい。」と。

 予約はしていなかったが、時間が早かったからか、無事入店できた。案内されたのは、カウンターの横のテーブル席。何度か来ているけれど、この席は始めて。相方は、並んで2人座るといっぱいのこの席が、落ち着いてよい、と気に入った模様。テーブルの向かい側には、お寿司を入れる器が重ねられて置いてある。テーブルの横には招き猫が二匹。ネコ好きとしては外せない。

どうぞいらっしゃいまし、と言っているような。

 二人とも2200円のにぎりを注文する。私は、シャリ小、サビ抜き、サバはなしでお願いする。相方はウーロンハイも注文。昼間から飲むんかい! 今回は職人さんの手元は見ずに、しばらくおしゃべりしながら出てくるのを待つ。
 
 相方は、「カウンターの中で、周囲に目配りしているのが店の主人だろう。周りの様子をよく見ている。」という。視力は悪いくせに、周囲のモノも人もよく観察している相方らしい感想である。
 
 さてさてお待ちかねのにぎりが登場。ネタは、前に来たときのマイナーチェンジかな。

 巻物は、かっぱ巻と、イワシのきゅうり巻。卵焼きは前回焼き立てでふわふわだったが、今日は冷たかった。残念! にぎりは、左からカツオ、シマアジ、タイ。伊豆大島で暮らしたことのある相方は、シマアジは島でよく食べたとか。

 続いて、甘エビ、イワシの炙り。イワシは炙ったせいで、魚の油が口の中でとろけるよう。どちらかというと、赤身の方が好きなのだが、これはこれでおいしいなあ。
 下段は、シラウオ、アジ、コハダ。前回、シラウオは出なかったから、嬉しかった。

 一番値段が安いものだからか、青魚が多めだけれど、臭みはなかったし、イワシなんかは新鮮でないと出せないだろうから、これはこれでお店の仕入れの工夫が感じられて、よし。

 みそ汁は、甘エビの頭が入っている。ダシが出て、毎日食べているみそ汁と違っておいしい。

 デザートは、ユズアイス。青魚多めでちょっと油っこくなった口の中を、ユズの酸味が爽やかに駆け抜けた。

 海の幸だらけのお寿司をいただくと、一面に広がる海原が記憶のスクリーンに映し出され、寄せては返す波の音が聞こえて来るような気がした。山は比較的近いけれど、海から離れた場所に住む身ゆえかもしれない。

 中でメニューの写真を撮らなかったので、お会計を済ませて外に出てからパシャリ。プロレタリアートの私にはちょっとしたぜいたくだけれど、お正月、インフルエンザで北八ヶ岳のペンションに2泊するのをやめたから、まあ、このぐらいはよいでしょう。


 最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。みなさまの日々の食事が楽しいものでありますように。

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