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あまり嬉しくない、人生初のできごと

 半世紀も生きていると、子どものころのような生き生きとした驚きをもって日々を送っている訳ではない。若干、感覚が麻痺して、惰性で毎日を過ごしていると思う。そんな私に、今日はあまりありがたくない、人生初のできごとがあった。

 昨年末にインフルエンザにかかった。タミフルのジェネリックに加えて、痰が出るのでカルボシステインという去痰剤も処方された。

 タミフルは医者に言われた通り、5日間飲みきったのだが、去痰剤の方はなぜだか途中で飲むのを止めてしまった。それがいけなかったのか、インフルエンザが治ってもなかなか痰が切れない。数日前からは黄色くてくさい臭いがする鼻水が出るようになった。処方されていた去痰剤の残りを飲んでみるが、変化は見られない。

 ネットで調べると、蓄膿症らしい。鼻うがいをするとよいと書いてあるけれど、やったことがないから、うまくできそうにない。これは耳鼻科に行くべきだろうと、一駅先の、いつもあまり混んでいない耳鼻科に行く。最寄り駅の駅ビルの中の耳鼻科は、評判がよいのか子ども連れも多く、2時間待ちはざらなので、最近は避けている。一駅先の耳鼻科には、私以外に患者はおらず、すぐに診てもらえた。鼻の中を見られて、蓄膿症の診断が下りた。

 近くの薬局で抗生物質をもらい、5日間飲み続けることになった。鼻炎の薬も出たが、こちらは眠くなるそうなので、飲まないときがあっても大丈夫だという。

 私の場合、正式には急性副鼻腔炎だと思う。慢性化しないで、すっきり治ってくれるといいのだけれど。
 相方に、蓄膿症だと言われたと伝えたら、自分も蓄膿気味だと言われた。相方の場合は、慢性副鼻腔炎なのだろう。蓄膿症だという話は前にも聞いたことがある。身近にいるから、体質まで似てきてしまったのかもしれない。似るなら、視力は悪いのに周囲のものを非常によく見ている、そんな観察力の鋭さが似てくるといいのに。思うようにはいかないものである。

 帰りに一駅先の駅ビルの花屋をのぞいたら、チューリップのブーケがあった。白と黄色という、私の好きな色の組み合わせだ。花屋の中にはもう春が来ているんだな、と思った。


 今季のインフルエンザの威力はなかなかのようです。みなさま、どうぞお気をつけください。

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