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できたての卵焼きに舌鼓―経堂の寿矢(東京すみっこランチ その14)
17日日曜日。朝から出かけて、昼は相方と待ち合わせて、久しぶりに経堂のお寿司屋さんの寿矢(としや)に行った。私は新宿で、リーズナブルなタイ料理に挑戦したかったけれど、新宿は混むだろう、といわれて、やめになった。
私たちが一番乗りだ。カウンターに通されて、2200円の握りを注文する。コロナ後、以前の2倍に値上がりした。その分、ネタはグレードアップしたように思うけれど。他にも、上3300円、特上3850円、特選4400円がある。我々はプロレタリアートのため、一番安いので(笑)。
私は、舌がお子ちゃまのためサビ抜きで、シャリは小さめにしてもらう。
カウンターで、色つやのいい若い職人さんがお寿司を握るのを見学しながら、出て来るのを待つ。
相方いわく、寿矢という店名は、店主の名前に由来している。お店で職人さんを募集していたけれど、職人さんは月収35万、見習いは18万だとか。いつの間にやら、寿矢情報を仕入れたらしい。
「日本料理の学校に行ってからお店に入るのかな。」と私が言うと、「いや、見習いからでしょう。」と相方。男性ばかりで、上下関係もしっかりあって、重労働で、たいへんな世界なんだろうと思う。今は、女性の寿司職人はいたりするのだろうか?
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ほどなくして、握りが供される。時間が早かったからか、卵焼きはできたて。口当たりはふわっとしていて、出汁の旨みと砂糖の甘みが口の中に広がる。ふだん、生協から届く冷蔵した卵焼きしか食べつけない私には感動ものだった。相方も、「卵焼きがうまい!」と言っていた。
巻物は、きゅうりがずいぶん細く切ってあって、イカが入っていた。こちらは少し時間が経ってしまったのか、表面が若干乾いていた。ネタは、甘エビ、タイ、ブリ、カツオ、サヨリ、イワシ、シメサバ、アジ。職人さんから苦手なものを聞かれたときに、ない、と答えたけれど、サバは苦手だったのだ。まあ、しゃあない、いただきましょう。イワシは表面が炙ってあり、バーナーで炙る様子も目の前で見られた。
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ネタはどれもとろけるようなうまさだ。甘エビはもっちり、サヨリは淡白な味わい、イワシは脂がしたたって、と、魚がそれぞれの個性を十二分に発揮している。ふだん、生協の冷凍になった刺身を解凍して食べている身には、これまた感動ものといってよい。海が近い訳ではないから、冷凍ものも使っていると思うけれど、こんなに違うものかと思う。
小さめにしてもらったシャリは、魚の掛け布団にくるまれるようにして、そっと寄り添っている。ネコになった気分で、うみゃいうみゃいと喉を鳴らしながら、あっという間に8貫の握りは胃袋に消えた。
みそ汁は、エビの出汁が効いている。握りに甘エビが出て来たから、その頭の部分であろう。命を余さずいただく精神ぞよき。日々、生協の鍋セットについて来たみその余りをそのままみそ汁に転用して飲んでいる身には、別次元の味わいで、こちらもたいへんおいしゅうございました。
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デザートには、バニラアイスが出て来た。以前は抹茶アイスだった気がするけれど、変えたのかな。
私たちが食べている間にどんどんお客さんがやって来て、あっという間にほぼ満席になった。相方と、早めに来てよかったね、と話す。
私は胃が弱くて、辛いものや刺激物はからきしダメだが、生魚はいくら食べてもへいちゃらで、たらふくお寿司を食べて相方や友人がお腹の調子を崩したときも、何ともなかった。そんな、前世がネコではないかと思われる私は、ネタだけならまだいくらでも食べられそうだったけれど、本日はこれでおしまい。また機会があれば、食べに行きましょう。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。みなさんが好きな寿司のネタは何ですか?