覚えちゃいないが、愉快な仲間ー降水確率0.1%
「そうか、誘うのに成功したか、やるじゃないか冨田」
「ふ、ふ、ふ、誠意が通じたんだ、人徳だね。」
「私近くで見てたけど、めちゃ嫌がってたみたいだけどね、しぶしぶ受けてくれたんでしょ、強引な男は嫌われるぞ」
「そんなことはない、笑ってありがとうっていってくれた。」
「まあ、行くって言ったんなら来てくれるでしょ、あの子律儀だから。」
「そうですよね、毎日記憶が消えるっていうのは、この三年間で納得したけど、でも、普通に人付き合いいいし、性格も明るいし、不思議な人ですよね。」
「そうね、野獣の群れなんかに放り込めないわね。よし!冨田、私も行くからね!」
「ちょっと待ってください、吉川さん、あなたは学生じゃないでしょ。」
「このゼミに属しているわ、それで十分よ」
「十分じゃないし、年離れてるし、あなた助手だし、そもそも野獣って誰?」
「チャラい女子に決まってるじゃない。大体、倉石は初対面の子にめちゃくちゃ気を遣うのよ、可哀そうじゃない。せっかくの飲み会なのに」
「いやいや、あいつにとっては誰でも初対面だから!」
「そうですよね、その点私たちなら倉石君の事フォローできるし」
「小林?」
「そうだな、ゼミのみんなで倉石ガードするのがいいよな」
「門脇~」
「よしっ、篠塚ゼミ会コンパだ。ということで、女の子たちは誘わなくていいからね。」
「吉川さん!そんな、俺恨まれるよ、倉石OKするとこ絶対見られてる、なのに女の子呼ばないなんて、ふくろだだきじゃん」
「縁がなかったんだね、あきらめろって言って?」
「門脇、てめえ」
「で、もちろん私も呼んでくれますよね。」
「「篠塚教授!?」」
「時間と場所押さえたらメールを入れてください。もしも、スルーしたら、、来年の春卒業できる人はいるかな~」
「、、わかりました、もうゼミのコンパでいいです。あとで回覧します。」
「ね、コンパってどんな服着ていけばいい?」
「とりあえず、裸でなければ」
「たける、なんか不機嫌だよね?」
「あの連中がおとなしく指くわえてみているはずがない。」
「なにぶつぶついってるのさ」
篠塚ゼミは倉石ファンクラブだといわれている件
「ただ、これは老婆心なのですが」
「なんですか、篠塚教授?」
「女子に強行突破されなければいいのですが」
「...フォーメーションKでいきますか」
「それもいいですが、散開Aも捨てがたい」
「教授?吉川さん?」
ゼミのツートップはいっちゃってる件
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?