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『心』も『脳』も身体という観点から見ることができる、生命の設計図とも呼ばれるヒトの全遺伝情報(ヒトゲノム)


「技」というのは、
簡単なものから徐々に
段階を追って高度なものへと
「上達」していくことが
できます。
また、繰り返し練習を積むことで
「自分のもの」にしていくことが
できます。


それに「技」というのは
たいてい一つではなくて
複数あるので、
多様な技を身につけていれば、
状況に応じて最善のものを
選択することができます。
考え方についても、
これらのことは
すべてあてはまるのです。


何かものを考えるときに、
一番必要なものは何でしょう。
問題を瞬く間に整理する
シャープな”脳”でしょうか。
いつも新しいことをパッと
思いつく天才的な”感性”でしょうか。


それは、
「考えようとしていること」
ではないかと思うのです。
目の前にある問題に取り組み、
意味を理解し、解決し、
答えを出そうとする意欲そのもの、


人前で何かを話すとき、
一番大切なことは
「身体をひらく」ことだと
私は考えています。
端的に言えば、
「ことば」というのは
「からだ」の発露であって、
言葉を発するときには
「からだ」が相手にひらかれて
いないとダメなのだということです。


相手の方に視線を向けて、
胸をひらいて、表情、身体ごと
相手に向かっていく、
言葉が出ているけれども
身体は閉じてしまっている場合は、
声が相手に届かないのだそうです。


私たちは、ごくそばにいる人に
話しかけるときと遠くにいる人に
話しかけるときでは、
とくに意識せずとも
声のトーンが違います。
また目の前にいる人に話すなら、
子どもなら子どもに対する
話し方になりますし、
気持ちが沈んだ感じの人なら
それを感じとって声をかけるでしょう。


状況によって瞬時に声のかけ方が
身体ごと変わっていく、
誰もが普段からやっているはずの
ことですが、その感性をとぎすまして
「身体をひらいて」いくのです。


考えてみますと
日本の文化というのは、
割合に人間を”尺度”にして
”尺度”というのが
人間の外にあるという感覚が
あるんだと思いますが、


尺度とは、
心理学や隣接科学の分野の研究では、
心理(尺度)と呼ばれるものが
非常に多く使われていて
心理現象を測定する方法の一種であり、
いわば、目に見えない心理現象を
把握するための「心の物差し」のこと。


心理尺度は個人の心理的傾向
(意識、感情、状態、態度、
欲求、行動など)の程度を
測定しようとして
工夫された道具であり、
言い換えれば、
”ある心理的傾向について、
それと関連する複数の項目から
作られた一つの物差し(尺度)です。


直接見ることができないだけに、
その尺度が正確かつ適切に目的とする
心理現象を測定できるか否かが
特に重要となり、
この尺度の精度や適切性の
指標となるのは、
「信頼性」と「妥当性」であります。


理性的に考えると
何になるかというと
私たちの『身体』になるのでは
ないかという気がするわけです。
実は『心』というのも結論から
申し上げますと脳の働きであります。
ともかく今のところは、
『脳の働き』と考えていい、
それを考えますと
脳というのは身体のうちですから、
『心』も『身体』も結局は、
身体という観点から見ることができます。


ところがそういったとしても
納得できないところがあると思います。
一つは、
『心』と『脳』の関係ですが、
これは『心』が『脳』ということですね。
つまり、心あるいは意識というものは、
年中触れているけれど
”脳は触ったことがない”
ただ、それだけのことであります。


脳と心はある意味では
『同じもの』、
同じものなんですけれども
それを私たちは違うもの
としてみてしまいます。
違うものと見ているのは
誰かと言いますと
「脳」でありますから、
脳はやっぱりそういう癖を
持っている、


これを難しく言いますと
『機能と構造』、 
つまり、”はたらきとつくり”
ということになりますが、
”つくり”の方が『脳』に現れる、
”はたらき”の方は『心』に現れている
というふうに私は考えています。


そういうものを
今の科学の言葉で言い表せば
どういうことになるかといえば、
身体をつくってくるのは、
”ヒトゲノム計画”であります。
ヒトゲノム計画とは、
ヒト染色体の遺伝情報
(DNA配列、DNAについて)を
すべて解読し、染色体のどこに
どんな遺伝情報が書かれているかを
明らかにしようとする計画です。


生命の設計図とも呼ばれる
ヒトの全遺伝情報(ゲノム)の
概要が解読されて
「ヒトゲノム解析計画」
の終了から約20年経過し、
ゲノムに刻まれた歴史は、
私たちが地球に住む
すべての生き物とつながっており、
どのように進化して、
日本列島に居住するように
なったかも明らかにするもの、


ヒトの全遺伝子情報
(ヒトゲノム)が初めて
完全解読できたと、
米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)
などから成る研究チームが
米科学誌サイエンスに発表しました。


ヒトゲノムの完全解析は、
米遺伝学者の
「フランシス・コリンズ」氏の主導により、
アメリカのエネルギー省と
国立衛生研究所の協賛を得て
1990年からヒトゲノム解析計画
(Human Genome Project)が
始まったことが発端です。


ゲノムの解析は、
医療の世界を大きく変え、
がんや難病で苦しむ患者たちに
希望の光を与えていて、
新型コロナウイルス対策でも、
ゲノムは欠かせない道具に
なっています。


私たちの身体のなかで今でも
『遺伝子』は絶えず
働いているわけです、
その「情報」に従って
細胞はいろんなタンパクを作って
あるいは、様々なことをして
私たちは生きているわけですが、


そういう遺伝子が”身体”について
私たち人間というものに対して
どれだけ意味を持っているか
考えますと、『双子』、
とくに『一卵性の双生児』
それを考えたときに
二人は基本的に同じ遺伝子の
持ち主であります。


一個の受精卵が
二人になってしまっている、
同じ人が二人に分かれている
わけですから、
二人をみると知らない人は
絶対に間違えると思います。
ではどうしてあんなに似ているか、
『遺伝子』が同じだからであります。
そうすると『遺伝子』というものは、
人間のどのくらい細かいところまで
決めているかということが実感として
理解できるのではないかと思います。


ところがそういうもので
全部決まっているように考えると
全然違う側面が
もう一つあることに気がつきます、
先程から申し上げますが
『心』、これは何か、
生物学でいえば”神経系”であり、
これも私たちの性質を強く決めています。


ご存知のように
『脳』がはたらかなかったら
どうなるかということを
考えたらすぐわかるわけですが
まず、ほとんどはたらきません、
”植物状態”、
これによく似ているのは
寝ているときでありますが、
このときは『脳』はちゃんと
はたらいているんですけれども
意識は全くありませんから、
その次に”脳死状態”でありまして
この二つはまずよく似た性質を
持っているといえると思います。


どこが似ているのかというと
まとめて言えば『情報系』ですね。
私たちの身体がちゃんと
こういうふうにできている、
そういう”情報”が
遺伝子に含まれている見方を
することができます。


何も、設計図が遺伝子の中に
書いてあるわけではないのですが、
ともかく、
遺伝子というものがなければ
人間が人間になるということは
ないわけですね。
けれども
人が人になるということは
それはそれぞれ、つまり、
人の遺伝子の『ある1セット』が
揃っているからであります。


そういう情報というものを
「遺伝子が…」になっている
というふうに最近は表現しますが、
それと全く同じように
「神経系」というものが
「ある情報系」であることは
誰も疑わないと思います。


遺伝子が中心になるというふうに
考える人もいると思いますが、
つまり、遺伝子系とは
何かと言いますと、基本的には
私たちの身体の性質を
決めているものです。


神経系というのは
私たちの心の性質を決めているもの、
そう考えますと人間は、
この二つからできているんですね。
これは昔から言われることであり、
それを別の言葉で言い換えるだけなんですね。
(遺伝子系→身体の性質を決めている)
 神経系→心の性質を決めている)


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