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高い知性に惹かれる「サピオセクシュアル(サピオセクシュアリティ)」と「人間らしい気づきと仕事の仕方」


”次元”とは、座標によって
数学的に示される空間の広がり、
あるいは、
考え方や立場や能力の”質的”な違いや
隔たりを意味する表現であり、
頭の中で突き詰めて考えられる
問題であります。


それが実際に、
存在するのかどうかとは別に
思考を広げることが可能です。
実際には存在しない虚数という
数の存在を仮定すると、
それまで解けなかった方程式を
解けるのと同じように、
多次元の存在もその存在を
仮定することで問題を解決できる
ということから、
広く利用されています。


予測不可能な時代では、
今まで学んできたことさえ
一夜で使えなくなってしまう事態も
起こってくると予測すると、
過去の成功方程式を意識的に捨てる、
つまり、「アンラーニング」
することで、変化に対応していく
必要が出てくると思いますし、


歴史上、最もアンラーニングを
繰り返してきた領域といえば、
数学や物理、科学などの分野だと
いえます。


たとえば、17世紀に
アイザック・ニュートンが発見した
「ニュートン力学」は、
当時の世界では絶対的真理でした。


しかし、20世紀になって
アルベルト・アインシュタインが
「相対性理論」を発見したことで
人工衛星など物体が超高速で
移動するときには
「ニュートン力学」がおかしくなり、
「相対性理論」でしか予測できない
世界があることがわかりました。


つまり、ニュートンには
見えなかった世界が、
アインシュタインには見えていた
ということです。
そして、アインシュタインに
見えなかった世界を今もなお
数多くの研究者たちが
冒険し続けています。


それは
彼らが”自分が知らない世界”を
発見するのが大好きだからこそ、
アンラーニングすることで
その先を見ようとしているのだと
思います。


ほんものの「知力」を
伸ばしていくコツは
「科目」を学ぶのではなく、
「理の体幹」を鍛えることでは
ないかと思っています。


物理、心理、あるいは数理、
薬理、法理という言葉があるように
「理(ことわり)」というのは、
筋道であり、原理原則のこと。
たとえば、
「物の理を考えるのが物理学」で
「心の理を考えるのが心理学」と
見ればわかりやすいでしょう。


公に認められた公理、
定まった定理、あるいは
その反対の逆理という具合です。
「理の体幹」とは
その筋道を押さえ、物事の本質を
つかむ基本的な力を意味します。


考える能力は生涯にかけて
必要な”問題解決能力”にも
結びつきますし、
物事の本質を考える力が高まり、
”後天的”に介入しやすいという
メリットがあります。


世界では、2000年に
ノーベル経済学賞を受賞した
アメリカの経済学者、
「ジェームズ・ヘックマン」氏が
提唱したことで広く知られる
ようになった”非認知能力”が
教育トレンドのひとつです。


なぜなら、
「先の見えない世界で
自分の役割を見つけ、
社会で成功(成長)するためには
非認知能力(総合的に良い人生を
送ることができるようになる能力)が
必要」と分かってきたからです。


日本では、
各省庁がそれぞれの観点から、
新しい時代に求められる能力概念の
定義を行っており、その定義には
「非認知能力」と解釈できる要素が
多く含まれています。


物事に対する考え方、
取り組む姿勢、行動など、
日常生活、社会活動において
重要な影響を及ぼす
「非認知能力」の差は、
受験勉強やビジネスにも
関係性があるとされており、
将来にわたる人格形成に影響すると
ジェームズ・ヘックマン氏は
述べていますし、


知性が高い人、つまり、
地頭(後天的)がよい人間というのは、
未知の問題に対しても
有効な対策を打てるので
生存能力が高く、
生物的に求められるので
異性から人気が出るといいます。


すなわち、変化に対応し、
新しいやり方を見つけて
お金を稼ぐことができる人間が、
『生き残る』
そして、それは知性が高い人だと
いうことです。


目まぐるしくルールや
仕事のやり方が変化する
コロナ窩にあっても
変化に対応できる合理的で
クリエイティブな男性は、
社会の問題を地頭で解決し、
経済的に裕福な傾向にあるから
というのも理由の一つでしょうか、
知性的な男性は生存能力が高いので、
本能レベルで女性からモテるのだそう。


最近では
色気や女性らしさよりも
”知性”に惹かれる男性が増え、
女性も同様、男らしさや
逞(たくま)しさではなく、
男性の”知性”に惹かれる人が
増えてきています。


”知性”が
人生のパートナーを選ぶにおいて
かなり重視される特徴であることは
これまでの数多くの研究が
示していますが、
研究では成人383人を対象に
恋人や配偶者について
最も重視する特性と
様々な知能レベルの人たちに
どれくらい魅力を感じるか
調査したところ、
(※IQ100未満の被験者は
参加していないという制限)


1位は「優しさと理解力」
2位は「知能」
3位と4位はそれぞれ
「面白さ」と「おおらかさ」
その中には
知能を特に重視する人たちが
いることも分かったということです。


近年、ダイバーシティ
(多様性)の重要性が叫ばれ、
LGBT(レズビアン、ゲイ、
バイセクシュアル、
トランスジェンダー)など、
さまざまな性のあり方について
定義や言葉が知られるようになり、
少しずつ理解が拡がっていると思います。



それぞれの特徴や考え方を理解したり、
ジェンダー(性自認)や
セクシュアリティ(性的指向)の
多様性を学ぶことは、
すべての人が生きやすい社会を
つくるための大切な一歩だと
考えられていますが、


最新の心理学の研究によると
「高い知性」にどうしようもなく
惹かれる人がいるということです。
結婚する相手に「知性」を
求める人は多いですが、
特に高い知性を求める人の中には
そこに「強い性的な魅力」を
感じているという
「サピオセクシャル」という
言葉をよく耳にするようになりました。
(※高い知性の上限はIQ120がピーク)


わかりやすくいうと
性的な物事よりも、
知的好奇心を満たすものに
興奮する人のことを
「サピオセクシャル」といい、
ラテン語の
「Sapio(賢明である / 分別がある)」
に由来し、
現在分詞形のサピエンス
「(sapiens /「賢明な者」)」は、
ホモ・サピエンス「賢い人間」の
語源ともなっています。


つまり、相手が知的な会話を
していることに性的興奮を
覚えるのだといいます。
脳に恋をしているともいえますし、
一般の大多数の人が
異性のセクシーな姿を見たときに
感じるのと同じ感覚を
知性や知能に感じるのが特徴で
アメリカの心理学者
「ダイアナ・ラーブ」博士は、
これを「頭脳が最大の性器である」
と表現しています。


サピオセクシャルの意見として
”外見というのは
時間とともに劣化するが、
知性は、基本的には永遠である。
時間が短いものより永遠のものに
惹かれるのは自然の流れだ”
と主張しているそうです。


これまで日本の社会や
教育の世界の価値観は、
ある意味で「考える力」を
抑圧する方向にありました。


「知識を詰め込む」
記憶型の勉強であれば、
多少の巧拙や個人差はあれ、
基本的に成果は、
時間に比例します。
ところが
記憶型の勉強と違って、
「考える力」を養うのは
少し工夫が必要です。


「考える」ためのきっかけと
そのコツさえつかめば、
一瞬にして
”世界が変わって見える”ほど、
ものの見方が一新され、
新しい考え方に変わることも
ないこともないのが
「知識」の世界と大きく違う
ところですが、


世の中には4通りの人がいます。

①知識も思考力もある人(高/高)
②知識はないが思考力はある人(低/高)
③知識はあるが思考力はない人(高/低)
④知識も思考力もない人(低/低)


①知識も思考力もある(高/高)が
仕事でも高い実績を上げるのは
ある意味当然として、
次に、日本の社会で高く評価されて
きたのは、主に
③知識はあるが思考力はない(高/低)
でした。


意外に思われるかもしれませんが、
特に組織においては典型的な
「優秀人材」とは、
自らの頭で考えた独創性を
発揮するより、
「これまでやってきたこと」や
「欧米の最新事例」をいち早く
覚えてそれを実践する人だった
からです。


ところが、時代の変化によって
重要な軸が
「横軸(知識、経験)」から
「縦軸(思考力)」に変わりつつ
あります。


わかりやすくいえば、
③知識はあるが思考力はない(高/低)
→②知識はないが思考力はある(低/高)
だったのが、

②知識はないが思考力はある(低/高)
(知識がない分をAIが補う)
→③知識はあるが思考力はない(高/低)

という価値観の変化が
徐々に進行しつつあるという
ことです。


「人間の仕事が(AIで制御された)
機械に奪われる」という
話題が出たのは今からちょうど
10年前の2013年、イギリスの
オックスフォード大学から
発表された研究論文によって、
「今後AIに取って代わられる仕事」が
世界中で話題となりました。


AIとは
Artificial Intelligenceの略で
「人工知能」のこと。
コンピュータがデータを分析、
推論や判断から最適な提案をしたり、
課題を定義して解決、あるいは
学習するなど、人間の知的能力を
模倣する技術のことです。


簡単にいえば、
人間が考えて行うことを
機械がやってしまうということ。
当然、人間の仕事の多くは
人間が考えて行なってきたので、
AIの条件に合う仕事は
今後AIがやってしまう、
ということになります。


技術はどんどん進化して
いきますから、
AIに奪われる仕事(職種)の
心配よりも、AIが苦手とする、
あるいは代替させられない仕事を
考えた方が良いでしょう。


近年の研究で明らかになったのは、
左脳は「理性」を掌り、
右脳は「感性」を掌る、
つまり、物事を順序立てて
考えるのが左脳であり、
感情や情緒、あるいは、
イメージを思い起こすのが
右脳だといわれています。


おわかりだと思いますが、
AIは、人間の左脳が掌る
理性的思考を行おうとして
いるわけです。
最近はAIによって生み出された
小説や絵画が話題になっているので、
もはやAIは、右脳の領域まで
踏み込んでいるのではと
考える方もいるでしょう。


しかし、
それらもいわゆる学習、
つまり、情報から将来使えそうな
知識を見つけるという機能によって
「近いもの」を表示しているに
過ぎません。


このことからもAIができないこと、
苦手なことがわかります。
それは「意味を理解する」
ということです。
もっとわかりやすくいうと
「物事の意図や目的を考える」
ということです。


感性を感情や情緒といった
感受性のことだけを捉えて、
AIに代替されにくい仕事とは
クリエイターやデザイナー
あるいは、
高度な判断を要する仕事だ、
という人もいると思いますが、
そんなことは決してないと
思っています。


それどころか、仕事の本質は
「問題解決」ですから、
すべての職種において
「困っている人を見つける」という
「気づき」が無い仕事は
AIに替えられるのではないかと
考えています。
(与えられたテーマの絵を描くことは
AIでできるようになる)。


すなわち、
AIに替えられるか否かは
職種ではなく「仕事の仕方」にあり、
その中でも必須なのが「気づき」
だということではないでしょうか。
個人あるいは企業の
「気づきの能力」こそが
これからのAI時代にますます
求められていくことに
なっていくと思いますし、


何歳になっても、ワクワク、
ドキドキするような体験を
重ねることが脳を活性化するために
重要だといわれています。
フランスの哲学者
「ロラン・バルト」氏は
「知性とは驚くことなり」との
箴言を残しています。


「当たり前」だと
決めつけていると驚きもなく、
知的好奇心は働きません。
いずれにしても、
別の視野に対して開かれていること、
オープンであることが
人生を切り開く「鍵」だと
思っています。


本物の知力を伸ばす材料は
日常の周りにいくらでもあり、
そのチャンスはいつでも
利用できるということです。


人生は
小さな選択肢の積み重ねですから、
一つ一つの選択肢で良いものを
選び続けていれば、
より良い人生になることは
たしかに正当な結果になるのでは
ないでしょうか。


ただ、「解釈」は
その人なりのものですから、
必ずしも自分が直面している状況に
そのまま当てはまるかどうかは
疑わしいということになりますが、
あくまでも
「自分が聞きたいのは上位目的である」
ことを意識しながら、
質問の仕方をよく考えることこそ、
人間にしかできない
「仕事の仕方」であるのかもしれません。


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