コウくんと蜂
これは私が小3の夏の話だ。
良く幼稚園の頃から遊んでいたコウ君と言う同級生がいた。
彼は可愛い顔立ちの、おかま風の男児だった。
いつも、『みぃちゃん、あそぼ😍』みたく、
可愛い奴めキャラのコウ君に本当は女の子なんじゃないかとも思っていた。
少なからず私はドラゴンボールマニアの完全なる男児より女子だったので、コウ君の方が絶対可愛い。
そんな『ウフフ🥹❤️アハハ🥹😍』なコウ君と近所の駄菓子屋に行く為、チャリを爆走していた。
坂道を気持ちよく降る時に、コウ君は楽しさからか『あわわわわわ🚴💕💕』なんて口を大きく開けて青春するもんだから、私も乗ってやろうと口を開けて叫ぼうとしたとき。。。
『うおぉぉぉぷるるれるれる』と何かに溺れている様なコウ君の声が背後から聞こえた。
チャリは爆走状態の為、何事かと後ろをチラ見🫣
『るるるれるるる🧟♂️』巻き舌の様になりながら、速度を上げてこちらに迫り来る目をカッ開いたコウ君が見えた。
怖くなった私はパニックになり、いや、怖いもの見たさもあり、チャリを漕ぎながら私の横を抜いていく猛スピードの椎名林檎様なみの巻き舌のコウ君を横目に見た🫣
巻き舌のせいではなかったのだ。
大口開けていたせいでミツバチ🐝💕がぶんぶんぶんとコウ君の口にホールインワンしていたのだ。
それが口の中でバイブの様に荒れ狂い、コウ君は敬愛なる椎名林檎先生の様にチャリで走り去って行った。あの、可愛い顔したコウ君は居なかった。
むしろ、憑依。
ポカンと暫く見つめていたが我に帰った私は
コウ君🏡の前を通って帰ってみる事にした。
彼は、家の前で先程口から出たのであろう蜂を
鬼の形相で👹👹『うぉうらぁぁぁぁおらぁぁぁ!』
と、元気良い男の子として、踏み潰していた。
家政婦は見た状態の私。
そのまま、見てはいけないものを見たのだと思い、その場を去った。
そしてそのまま夏休みになり、夏休み明けて学校に行くとこう君は転校していた。
蜂を見ては🐝可愛いコウ君を思い出す。
切なすぎる話。。。
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