始まりはここから。
幼稚園の頃、初めて体験したある出来事についてお話します。
その出来事はとても不可解で今まで同じ経験をした人と
出会った事がありません。
私は2人姉妹の長女として理容店を営む両親の元生まれました。
父は昔から動物との関わりがとても多く、
珍しい動物の飼育もしてきたと聞きました。
休日に時々パチンコに行っていたのですが、
何故か帰宅する父の手には少しのお菓子と小動物。
ハムスターやインコ、かめやうさぎ等沢山連れて帰ってきました。
その度に母に怒られていたのを覚えています(笑)
そんな環境で育った私は、動物との関わりが年々濃くなっていきました。
保育園入園は0歳。それから卒園まで園庭で飼育していたウサギとニワトリに夢中になり、楽しく遊んでいるお友達をよそに私はいつも餌探し。
女の子にも関わらず、探していたのはミミズやダンゴムシ。
うさぎには謎の葉っぱ。
虫嫌いの母は、私のポケットを確認するのが日課でした。
なぜなら、ダンゴムシをポッケに一杯入れて帰るから。
本気で嫌だったと思います(笑)
そんな日々を送りながら年長で迎えたあの日。
登園前の準備を慌ただしくしている時でした。
ニワトリが変な声で鳴いている…
バタバタと飛んでる音が聞こえる…
雨が降っていた訳でもなく、いつもと何も変わらない朝。
違うのは何かが怖いという感覚。
その感覚があるのに何故か、母には話せませんでした。
自転車の後ろに乗せられた私は、保育園に近づいて行くのが
怖いという感覚がどんどん強くなっていきました。
保育園に到着。
園内は普段と特に変わった様子はありませんでした。
家で聞いたあの音が気になり園庭の小屋を見に行こうとしましたが、
先生に教室まで手を引かれて見に行けませんでした。
しばらくしてみんなが揃った教室に先生が入ってきてこう言いました。
「園庭で飼っていたニワトリさんがイタチに嚙まれてケガをしました。
今日園庭で遊ぶ時は、危ないからニワトリさんの小屋には
近づかないようにしましょうね。」
え?
噛まれた?
ケガをした?
後に、噛まれたニワトリは2羽で、どちらも死んでしまったと聞きました。
朝聞いたあの音は何だったんでしょうか。
感じた恐怖は何だったんでしょうか。
あの出来事以来、私は多くの不可解な体験をする事になるのです。
最後まで読んで頂き有難うございました。