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ドラマ マンダロリアン THIS IS THE WAY
【ドラマ マンダロリアンのススメ】
STARWARS旧三部作で帝国が崩壊した後の5年後の世界を賞金稼ぎの視点から描くドラマーーそれがマンダロリアン(The Mandalorian)です。
主人公が全編通してフルフェイスヘルメットで完全防備していて素顔が見えない上に無口、顔が見えてる方の相棒は幼いため、いくらちゃん並にしか喋れないと言う斬新さながら、それが全然視聴のノイズにはならない驚異のドラマです。
まだマンダロリアンを視聴していない方は、ぜひ視聴してみてください。下記に当てはまる方は、マンダロリアン適正大の可能性が高いと予想します。
①長くて難解な話は社会生活に疲れていて見るのが難しいので、短めで単話完結型の話を気軽に気持ち良く見たい。
②STARWARS の世界観が好きで、その世界観の中の色んな惑星の姿や、色んな種族の姿、色んな文化の側面を、もっと味わいたい。
③可愛いらしい仕草が人を魅了するザチャイルドを愛でたい。ついでに孤高かつ無口と見せかけて意外と泥臭くて人情がヘルメット越しに隠し切れていないマンダロリアンのおじさんも愛でたい。
現在Disney +でseason1〜3まで配信されています。
また、同じくDisney +で配信中のボバ・フェット(The book of boba Fett)はマンダロリアンシリーズと明確にクロスオーバーしており、ボバ・フェットのドラマの後半では、マンダロリアンシリーズ2と3の間のマンダロリアンとザチャイルドの動向をガッツリ描いているので、マンダロリアン2と3の間にボバ・フェットは視聴必須となっています。
このドラマ、配信開始された当時は存在を全く知らなかったのですが、この度、現在配信されているマンダロリアンシーズン1〜3とボバ・フェットを視聴し終えました。
ドラマ「マンダロリアン」とても面白かったです。今まで見たSTARWARSシリーズの中で1番のお気に入りになりました。
主人公のマンダロリアンとザチャイルドの本名も、ドラマの中で明かされていく要素ですが、下記からは本名で示します。ネタバレありです。
【主な登場人物】
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ディン・ジャリン…主人公のマンダロリアンの男性。マンダロリアンの教義により人前でアーマーが脱げず素顔が見れない上に無口だが、視聴者にはアーマー越しでも十分に感情を伝えてくる。賞金稼ぎの依頼のターゲットだったグローグーに出会い、絆が芽生える。教義に従い孤児であるグローグーを仲間に返すため、幼子のグローグーを連れて宇宙を巡ることになる。
グローグー…マスター・ヨーダと同種族と思われる50歳の子供。マスター・ヨーダが900歳くらいで老衰で亡くなっていたので、人間換算で言うと5歳くらいかもしれない。元々オーダー66が起こるまではジェダイ寺院に居たらしく、大きなフォースの才能を持っている。そのためか帝国に存在を狙われていた。挙動が子供そのもので可愛い。
カルガ…ディン・ジャリンが所属していたギルドの頭領の男性。一時はギルドの掟に逆らってクライアントからグローグーを奪還したディン・ジャリンと対立したが、グローグーに傷を治してもらった恩から味方になり、後に帝国軍を追い出した後の惑星ネヴァロの指導者になって統治に励んでいる。
キャラ・デューン…オルデラン出身の元反乱兵の女性。戦争後はお尋ね者で、ディン・ジャリンとは惑星ソーガンで偶然知り合い、その腕をディン・ジャリンに買われて、彼に何かと手を貸すことになる。シーズン1の後は惑星ネヴァロの保安官をしていた。シーズン3では、出世したらしく残念ながら顔を見せないが、どうやらネット記事によると俳優が降板したためらしい。残念。
アーマラー…初期では惑星ネヴァロの下水道に潜んでいたディン・ジャリンが所属するマンダロリアンコミュニティの中心的存在の女性。マンダロリアンの文化の中心である鍛治と、教義を教え伝える役割を担っている様子が伺える。戦闘でも凄く強い。
クイール…グローグーが捕えられていた惑星アーヴァラ7で暮らすアグノート族の解放奴隷。惑星を案内してくれたり、ディン・ジャリンの愛船であるレイザー・クレストの部品を取り返すためにジャワと交渉してくれたり、修理を手伝ってくれたり、ネヴァロへの戦闘に参加してくれたりした良い人。グローグーを守ってネヴァロで亡くなってしまった。悲しい。
IG-11…戦闘ドロイドの賞金稼ぎ。グローグーをクライアントに届けるミッションでディン・ジャリンと同時に現場に居合わせたため利害が一致し共闘するも、グローグーを抹殺しようとしたためディン・ジャリンに破壊される。その後にクイールに子守用ドロイドとして再プログラムされ、再び訪れたネヴァロで行動を共にするが、グローグーたちを守るために犠牲となり自爆する。シーズン3後にはディン・ジャリンの希望で修理され、キャラ・デューン不在後の惑星ネヴァロの保安官になった。
ペリ・モットー…最初は偶然割り当てられただけだったが、すっかりディン・ジャリンの行きつけの整備屋になったタトゥイーンの宇宙港を管理するエンジニアの女性。グローグーのことを可愛がっている。ジャワと付き合っていたこともあるらしい。ドロイドたちと愉快に仕事をしており、陽気な性格。この人が登場するとドラマの雰囲気が一気に明るくなる。
モフ・ギデオン…帝国の残党かつ、このドラマの悪役。グローグーの遺伝子を利用して、クローン技術でフォースの力を持った自身のクローンを誕生させようとしているらしい。シリーズ1ラストでは搭乗する戦闘機が墜落しても生き残り、シーズン2ラストでは逮捕されたが、シーズン3では逃げ出しているなど、非常にしぶとい。シーズン3ラストでは爆炎に呑み込まれていたので、シーズン4には流石に登場しないと信じたい。
ボバ・フェット…EP2や5や6にも登場して、ハン・ソロを捕えてジャバ・ザ・ハットに引き渡した凄腕の賞金稼ぎ。父から受け継いだマンダロリアンアーマーを身に付けている。EP6でタトゥイーンの砂漠に巣食うサルラックに食べられて退場していた。実は何とか生き延びていたものの、アーマーをジャバに回収され失っていたことから、アーマーの行方を追ってディン・ジャリン前に現れ、グローグー奪還に手を貸した。
フェネック・シャンド…有能な狙撃手の女性。シーズン1でディン・ジャリンを雇ったギルド加入希望の青年に殺されたように思われていたが、実はボバ・フェットに助けられ腹部を機械化したことで助かっていた。以降、ボバ・フェットと行動を共にしていたらしく、シーズン2にてアーマーを取り返すべくディン・ジャリンを追いかけてきたボバ・フェットと共に再登場した。
コブ・ヴァンス…タトゥイーンにある小さな街(後に街は住民によってフリータウンと命名される)の保安官。ジャバから偶然にもボバ・フェットのアーマーを手に入れ、武力を手に入れた彼は街の平和を守っていた。後にボバ・フェットのアーマーは街を襲う巨大クリーチャー退治を手伝った代価としてディン・ジャリンの手に渡ったが、アーマー無しでも街の平和を守っている。
ボ=カターン・クライズ…マンダロリアンの女性だが、ディン・ジャリンが所属するマンダロリアンとは違う集団に属しており、教義が違うため、アーマーを取って顔を晒すことを厭わない。どうやらマンダロアを統治していた家系の出身らしく、帝国に壊滅させられた惑星マンダロアでマンダロリアンの再興を目指している。
アソーカ・タノ…ジェダイの生き残りであるトグルータの女性。ジェダイを探して辿着いたディン・ジャリンを伴って、未だ帝国による圧政の敷かれた惑星コルヴァスの街を解放する。
【見続けやすいドラマのテンポ】
オープニングに鳴り響くマンダロリアンのテーマ曲ーー耳に残りやすいその音楽は、カラッとした西部劇の雰囲気を携えているように思います。このテーマ曲が好きで耳に残っている人も多いのではないでしょうか。
特にチャプター9(シーズンの1話)は、砂漠の中の小さい街の雰囲気が西部劇の街のイメージそのもので、ドラマ「ボバ・フェット」では、この街に早撃ちガンマンの賞金稼ぎが登場したりと、完全に西部劇の世界観。砂地を爆走する列車なんかも、それっぽいです。
また、無法者が子供を連れている姿は、日本の時代劇の子連れ狼を想起しないわけにはいかず、日米時代劇にインスパイアされている雰囲気があります。
マンダロリアンシーズン1〜3は全8話ずつで、現在24話ありますが、大抵は1話完結型。
大きな話の流れを物語の幹として、ディン・ジャリンが孤児であるグローグーを教義に従いジェダイへ返す、という目的があり、その目的のために手掛かりを探して訪れた新たな舞台となる惑星や土地へ、各話の冒頭で到着し、そこで何かしらの目的や問題があり、その問題をディン・ジャリンとグローグーが出会った多様な人々または種族たちと、敵対したり、共闘したり、時には裏切られたりしながら、どうにかこうにか闘って解決するというスタンスは、かなりの話数に当て嵌まる法則だと思います。
ある意味、先ほども言及した時代劇または西部劇のような古典的で分かりやすい展開と、1話完結型の構成の方式が、視聴を続けやすいポイントになったかと思います。
古典的で分かりやすい展開は物足りない、と思う方もいるかもしれませんが、舞台が慣れ親しんだ現代社会ではなく、STARWARSの近未来的かつ無法地帯であり、多種多様な環境と文化、種族が共存している、そもそも多様な世界観が、視聴者を飽きさせない多様性を各話に生み出していたように思います。
また、各話ごとに小さい問題を乗り越えていくディン・ジャリンとグローグーですが、この冒険には先ほども記載したように、グローグーをジェダイに返す、と言うハッキリとした目的とそれに伴う障害が、各話ごとの小さな問題を貫く物語の根幹として掲げられており、そこがしっかりとしていたことも、試聴し易い要素だったかと思います。
目的はグローグーをジェダイに返すこと、それに伴う障害はグローグーを狙う帝国の残党。うん、分かりやすいです。
ちなみにシーズン2の最後で、この目的は最高にカッコいい形で達せられます。
ファンがずっと見たかったであろう、熟達し盛りを迎えたルーク・スカイウォーカーが、R2D2を伴い、往年の父を思わせる圧倒的な力で帝国の兵力を薙ぎ倒しながら、グローグーをジェダイとするべく迎えに来る。その一連の光景は圧巻でした。
ディン・ジャリンも強いですが、フォースを操るジェダイの力は圧倒的なのだと窺い知れる場面でした。
帝国崩壊後、まだ5年そこらの時代設定なので、ルーク・スカイウォーカーはEP4〜6で親しんだ若者の姿です。恐らく顔は貼り付けてあるのかと思いますが、そんなに違和感なく見れました。
そんなこんなでシーズン2で、マンダロリアンの物語は綺麗に完結したかのように見えます。
それでは、逆にシーズン3は何をしたんだと思われるでしょうが、爆破されたカイザー・クレストの代わりの宇宙船……ナブーのスターファイターに、ちゃっかりディン・ジャリンと共にグローグーも乗り込み、また一緒に宇宙を巡っています。
どう言う経緯かと言うと、ドラマのボバ・フェットにて、ディン・ジャリンは修行中のグローグーに会いに行きますが、会うことはアソーカ・タノに止められます。愛着を良しとしないジェダイの教えもあるのでしょう。ディン・ジャリンは代わりにベスカーで編んだグローグー用の小さな鎖帷子を渡すようアソーカ・タノに託します。
アソーカ・タノから鎖帷子を預かったルークは、悩んだ末にグローグーに選択を求めます。ディン・ジャリンが託したマンダロリアンの鎖帷子と、かつてマスター・ヨーダが使用したジェダイのライトセイバー…どちらを受け取るか、マンダロリアンとジェダイ、どちらを選ぶのかということです。
グローグーはマンダロリアンを選び、ドラマのボバ・フェットでタトゥイーンの街が戦争で大騒ぎな中、ディン・ジャリンの元へ帰ってきます。
元々、孤児の扱いについて教義では、マンダロリアンとして育てるか、仲間のもとへ返すか、でした。実際、ディン・ジャリン自身もマンダロリアンの出身ではなく、戦火の中で助け出され、孤児としてマンダロリアンに育てられたマンダロリアンでした。
マスター・ヨーダのライトセイバーを振るグローグーの姿も見てみたかったですが、こうしてグローグーは晴れてマンダロリアンの道を歩むことになります。
シーズン2で、教義に反して生きているものの前でアーマーのヘルメットを外してしまったディン・ジャリンはドラマのボバ・フェットで、アーマラーから教義に反したことを理由に追放を宣告されてしまいます。
シーズン2で一旦目的を終えた物語ですが、シーズン3では、贖罪を果たしマンダロリアンの道に戻ること、贖罪を果たした後にはマンダロリアンの民族の団結と惑星マンダロア奪還が、新たな目的として設定されています。
シーズン1と2ではマンダロリアンであるディン・ジャリンが孤児グローグーを仲間のもとへ返すことが主軸でしたが、ドラマのボバ・フェットを経て、グローグーがマンダロリアンの道を歩むことになったことで、主軸がマンダロリアン自体が主軸に変化したと受け止められます。
また、配信ドラマなので各話時間の長さはマチマチ。
しかし、EDなどを含めない本編だけだと30分程度の話が多いイメージで、その中でもテンポよく進むので、仕事終わりで疲れていても、あまり気負わず見始めることが出来るのが有り難かったです。たまに盛り上がりのある回だと1時間弱程度はありますが。
逆に比べてしまうと、同じディズニー+で配信されているSTARWARSドラマのオビ=ワン・ケノービーやボバ・フェットの前半は、苦悩や苦労を演出するためもあってか、スローペースなのが個人的には喉越し悪い感触になっていて、勿体無い印象でした。
サクっとストーリーが進んだ方が最近は好まれる傾向がある気がします
【宇宙観光のすすめ】
STARWARSには不思議で魅力的な惑星や種族、文化が登場しますし、ドラマのマンダロリアンでも同様です。
映画でもお馴染みのタトゥイーンやコンサルトでも、ドラマのマンダロリアンとボバ・フェットを通して、映画では見せていなかった色々な側面を見せてくれるのですが、それもまたドラマを視聴する上での魅力のひとつです。
例えば、ドラマのボバ・フェットではタトゥイーンの宇宙港でエンジニアとして働くペリは、あの機械部品を集めては売り捌いている小さなフードに赤い目のジャワと付き合っていたらしく、彼らを毛深いヤツらと称しています。あのフードの中って、毛深かったんだ…と思わずにはいられない衝撃発言です。フードの中、実体があったんですね。
また、ジャワはマンダロリアンのドラマの中で、タトゥイーン以外でも、結構どこにでも出没していて、案外生息範囲が広い模様。いっつも廃品集めてて働き者です。
そして、ドラマのマンダロリアンやボバ・フェットで1番衝撃的なだった映画では見せていなかった側面を見せてくれたのは、タトゥイーンのタスケン・レイダーでした。
体躯は人間と変わらない程度ですが、非常に残忍と言われ、EP2ではアナキンの母シミを誘拐します。助けに向かったアナキンはシミの死を目の当たりにし、怒りに囚われタスケン・レイダーたちを女子供含めて皆殺しにします。このことは、恐らくはアナキンをダークサイドへ呼び寄せた大きなきっかけのひとつにもなった重要な事件でした。
そんなタスケン・レイダーは、呻き声のような発声の言葉を使いますが、なんとディン・ジャリン、いつ習得したのかタスケン・レイダーの言葉が身振り手振り加えて話せます。ハン・ソロも何故かウーキー語を理解していたのを思い出しました。
タトゥイーンで、なんやかんやあってタトゥイーンの小さな街を脅かす巨大なモンスターを、ヴァンス保安官率いる街の住人たちとタスケン・レイダーは協力して討伐に乗り出します。
タスケン・レイダーを形だけは人間に近い極悪非道の種族だと思っていたら、種族が違っても、変わらず子供は無邪気さを持ち、仲間への親愛があることを我々は知ってしまいます。母を殺された復讐だとしても、女子供も容赦なく皆殺しにしたアナキンの行為の残忍さが数十年の時を経て、より衝撃を持って思い返されます。
そして、ドラマのボバ・フェットでは、なんとタスケン・レイダーに捕まったボバ・フェットが、なんやかんやあってタスケンに認められ、生活を共にして信頼関係を築くまでになっています。
ちなみにタスケン・レイダーに捕まっていたとき、ボバ・フェットは地中に埋まった彼らの飲料代わりとなる黒くて丸い実を掘らされていました。EP2では、シミがタスケン・レイダーに捕まって、1ヶ月後に衰弱で亡くなっていたのですが、タスケン・レイダーはシミを1ヶ月も生かして捕えていたのは何のためだったんだろうと思っていたのですが、ボバ・フェットが水掘りさせられているのを見て、恐らくはシミも毎日これを掘る労働力として誘拐され、過酷な労働に徐々に衰弱していってしまったのかな、と思いました。
また、映画で印象深い惑星のひとつである巨大都市コンサルトも、シーズン3で矯正施設から出てきたばかりの帝国科学者ドクター・パーシングの目線で詳しく描かれました。
惑星全体をビル群が覆い地殻が見えず、唯一剥き出しになっている地殻である、恐らくは巨大な岩山の山頂部分が、ほんの少しだけ顔を出して、広場のオブジェとして、観光名所となっている。惑星の人口は1兆人…想像を絶する規模の都市です。
帝国の統治は恐怖による統治でしたが、新共和国の統治は善意に満ちているはずも、その最たるコンサルトの生活は、どこか息苦しいディストピアの雰囲気を持って描かれています。帝国に与していた者は、矯正施設に入れられ、無機質な恩赦士官用の住居に割り当てられた部屋に住み、面白みにかける仕事をこなし、面談を受け、お互いをナンバーで呼ぶ。
ドクター・パーシングは、矯正施設に入る前は、モフ・ギデオンに仕え、グローグーの血液を採取するも、命に別状がないだけの少量の血液を採取を心がけるなど、良心の残った科学者です。
彼の研究するクローン技術はモフ・ギデオンの野望のために利用されていましたが、元々は病気を克服するための技術でした。彼は、元々の理由のために研究を続けることを望みますが、それを認めないであろう新共和国の目を掻い潜って、同じ恩赦士官かつモフ・ギデオンの部下でもあった共通点もある、イライア・ケインの入れ知恵で、研究を続けるため、捨て置かれていた帝国船から必要なものを回収しようとするのですが、それら全てはイライア・ケインの仕組んだ罠で、ドクター・パーシングは新共和国に捕まります。
ドクター・パーシング捕まえた新共和国は、脳に電気を通すという、人道的とは言い難そうな治療をドクター・パーシングに施します。治療を施したドクター曰く、ちょっとスッキリするくらいともことですが、イライア・ケインによって密かに電気の出力が上げられ、ドクター・パーシングは絶叫します。イライア・ケインは未だにモフ・ギデオンに仕えており、新共和国で恩赦士官としてスパイ活動を行っていたようです。ドクター・パーシングは一体どうなってしまったのか、まだシーズン3を終えた時点では分かっていません。
帝国の科学者ながら、グローグーを殺さないようにするなど、普通の善良な感覚だったドクター・パーシングのことが嫌いではなかったので、心配です。
惑星コンサルトのエピソードでは、ディン・ジャリンとグローグーがほとんど出演しない異色のチャプターでしたが、惑星コンサルトの様子は興味がある方は多いのではないでしょうか。
外縁部まで行き届かない統治、元帝国士官に対する世間の腫れ物に対するような扱い、そして明らかになった治療と消される洗脳的な行為ーー帝国の残党を敵として描きながらも、新共和国のネガティブなイメージもジワジワと表現され、EP7〜9のファースト・オーダー台頭に至る新共和国が辿る暗雲が示されているようです。
【ディン・ジャリンとグローグー】
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このドラマの、恐らくは1番の見所が、あのマスター・ヨーダを幼くしたような見た目のグローグーの子供らしさが詰まった可愛らしい仕草と、その愛嬌に絆された賞金稼ぎの無骨そうな男が父性を爆発させていく様子です。
そもそも、ディン・ジャリンは帝国の残党であるクライアントから、50歳のターゲットを連れて来るように依頼されました。そんな依頼はよくあることのようで、ドラマ冒頭でも横領犯をハン・ソロも味わったカーボン凍結にかけて、クライアントに送り届けています。
ディン・ジャリンにとっては、グローグーは最初はただの仕事のターゲットでした。
グローグーを捕まえていたならず者たちを打ち倒し、動くものの居なくなったならず者たちのアジトで、空中浮遊する便利な卵形のベビーカーに乗った、思いがけず小さなターゲットに、ディン・ジャリンは黙って、そっと人差し指を差し出します。
逆光に晒された画面と相まって印象的なファースト・コンタクトでした。
赤ちゃんに人差し指を差し出して、握り返された力の意外な強さにビックリして……赤ちゃんを前にしたときに経験した、そんな感触が思い出されます。
それまで、どちらかと言うと冷酷な賞金稼ぎの顔の見えない無口な男だと思っていた主人公が、どうやら優しさを持っていそうだ、ということにも、ここで視聴者は気付きます。
小さなグローグーは短い脚でちょこちょことしか歩けませんが、とても便利な空中浮遊しているベビーカーに乗っているので、移動はスイスイです。ちょっと押せば遠くへ避難させておくこともできます。危険が迫れば、蓋を閉じておくとより安全ですし、上下移動もお手のものです。
ディン・ジャリンは、グローグーを連れてアーヴァラ7を飛び立たなくてはいけませんが、あいにく愛船はジャワたちに解体されてしまっていたので、ジャワから部品を取り戻す必要がありました。
クイールに助けてもらいジャワと交渉し、ジャワたちが欲しがるマッドホーンの卵を手に入れるために、ディン・ジャリンはマッドホーンと相対しますが、そこで危機に陥ったディン・ジャリンはグローグーの持つ不思議で強大な力に助けられます。我々は、その力の正体をフォースだと、すぐに悟るでしょう。しかし、ジェダイに馴染みのないディン・ジャリンは非常に驚いたはずです。
何にせよ、口には出しませんが命を救ってくれた愛らしいターゲットに、ディン・ジャリンが絆されても仕方はなかったでしょう。
しかし、ディン・ジャリンは一旦はグローグーをクライアントに引き渡し、謝礼のベスカーを手に入れます。彼は、クライアントやギルドの頭目のカルガにグローグーがどうなるのかと問いますが、答えは得られません。
結局、グローグーのことが気になって仕方ないディン・ジャリンは、グローグーをクライアントから奪還することにします。アジトの裏側には乗っていたベビーカーが、打ち捨てられていて、グローグーの安否が気になりますが、トルーパーを薙ぎ払いながらアジトを捜索した結果、グローグーを保護することができました。
その後、街を脱出する段階で、賞金稼ぎに囲まれ危機に陥りますが、マンダロリアンの仲間が加勢に来てくれたことで、何とか脱出することができました。
その後は賞金稼ぎたちの目を逃れるために田舎を目指して惑星ソーガンに着陸し、訪れた食堂でグローグーのために骨スープを注文します。ディン・ジャリンは、その食堂に居た腕利きそうな女性…キャラ・デューンを警戒し、グローグーの子守を食堂のスタッフに任せて、食堂を出ると、案の定、向こうとしても警戒心を抱いていたキャラ・デューンと闘うことになります。2人の殴り合いを見ながら、骨スープをグビグビ飲むグローグーの姿がシニカルで味があります。
グローグー、かなりの大食いで、スープやらクッキーやら、人間の食事もそのまま食べれるみたいですが、お気に入りはカエルらしく、見つけると丸呑みしてます。この丸呑みについては、惑星ソーガンの田舎の村で一緒に遊んでいた人間に子供たちに大不評でした。
口からカエルの足がはみ出したグローグーには、飼っている猫の口から何らかの生物足がはみ出しているのを見たときの感情に近いものがあります。
また、タトゥイーンの学校で他の子供達と共に授業を受けさせられたときには、隣の席の男の子が食べていた青い(すごく青い!)クッキーに興味を示しますが、分けてもらえなかったので、フォースで横取りして貪り食べていました。
その後、青いクッキーを横取りした天罰が下ったのか、敵と相対し凄まじい曲芸飛行を披露するディン・ジャリンに同乗していたため、グロッキー状態となり、青いゲロ吐いてしまいました。この青いゲロを吐いた姿は、フィギュアにもなっていて可愛かったですね。
また、グローグーは、かなり初期から……あるいは初めて彼と出会って手を差し出したときから……ディン・ジャリンを慕っていたました。
それは、周囲のありとあらゆるキャラクターたちが指摘していたところでしたが、ジェダイに返すのだからと、一線を引いていたディン・ジャリンの方も、順調に父性が芽生えていっている様子はドラマの中でつぶさに描写されています。
それが、特に顕著に表れたのが、シーズン2で、アソーカがフォースを通じたグローグーとのやり取りをし、まだ言葉を正確に話せないために明らかになっていなかったグローグーから、初めて「グローグー」という名前を聞きだ出したときのことです。
名前を知ったディン・ジャリンが、グローグー名前を呼び、その呼びかけに反応するグローグーを見て、普段と比較すればはしゃいでいると言っていいほど、喜んだ様子だったのが印象的でした。
また、グローグーはカイザー・クレストの何らかのレバーの先に付いている部品の銀色の玉が何故か大のお気に入り(不思議なものを気に入っているのも子供あるあるでしょうか)で、よく座らされている船内の自身の席を抜け出して、銀色の玉を取っては遊び道具にして、ディン・ジャリンの怒られているのが常でしたが、アソーカ・タノにフォース力を試された時は、グローグーが力を発揮できるよう、グローグーが気に入っている、この銀色の玉をディン・ジャリンから練習道具として提案しています。
ドラマのボバ・フェットで、グローグーはルークからジェダイとしての修行を受けます。岩の上でバランスを取ったり、レーザー光線からの攻撃を避けたり、今までのことを思うと、なかなかスパルタ。
修行の合間、ルークはグローグーに「少し歩こう」と声をかけます。グローグーは機敏にはなってきていますが、小さい身体では細々としか歩けません。ルークがすごくゆっくり歩くのかなあ、と思いながら見ていたら、ルークがグローグーが遅れ出したら、その度にフォースで大きく飛ばして自分の歩調に合わせさせるという、なかなか斬新な散歩光景目の当たりにして和みました。
シーズン3では、グローグーがある程度フォースを扱えるようになったことや、魔改造されて搭乗型(小さい生物に限る)になったIG-11にガンダム宜しく乗り込むことで、より行動的に活躍することが可能になっています。
幼いながら、守られるばかり(以前からフォースで大きな危機を救ってはいましたが)ではなくなっており、基本的にベビーカーに乗っているか、バッグに入れられているかだったシーズン1から比べると、成長著しいです。
マンダロリアンの子供たちと共に訓練する様子も描写されており、周囲が幼すぎて大丈夫なのかと疑う中、ディン・ジャリンはグローグーの実力を信用しており、グローグーはディン・ジャリンの思ったとおり、小さな身体に似つかわしくない跳躍を見せて、訓練相手を圧倒してみせます。
IG-11に搭乗中は、「YES」と「NO」のボタンが付いており、言葉は話せないグローグーですが、「YES」と「NO」の意思表示が可能になって、はっきりと意思の方向性を感じることができたのも、シーズン1から追ってくると、なんだか感慨深いです。
とにかくボタンを連打して、「YES」「YES」「YES」「YES」「YES」…と永遠に鳴り響いている様子も、周囲からするとうんざりかもしれませんが、画面越しで観る分には子供ってこういうことするよね、と微笑ましい気持ちになります。
【子供の無邪気な残虐さ】
可愛らしさと同時に、子供らしい無邪気な残虐さも持っているグローグー。そして、彼はその無邪気さ残虐さを持ちながら、時には並の大人以上の力を発揮することができるところに、ひと匙の恐ろしさがあります。
シーズン1では、キャラ・デューンが船に同乗していたとき、ディン・ジャリンと腕相撲勝負をしていたとき、グローグーは、その光景を恐らくはディン・ジャリンが虐められていると勘違いして、キャラ・ドデューンの首をフォースで絞めました。慌ててディン・ジャリンが「友達だ」と嗜めて辞めさせましたが、フォースで首を絞めるやり方は、どうしても我々にダークサイドを思い出させるやり方です。ダース・ベイダーがやっていた印象がありますから。
フォースを使う者にはダークサイドの誘惑は切っても切れない問題なのかと思いますが、今後、グローグーにもその誘惑は発生するのでしょうか。
また、シーズン2で、タトゥイーンのペリから紹介されたのは、両生類ぽい特徴をした珍しい種族の女性と彼女の最後の未受精卵を、彼女の夫が待つ彼女たちが過ごしやすい惑星まで送り届ける仕事でした。彼女は子供を望んでいるのです、その道中、船内でグローグーは、隙を見ては彼女に大事な卵をペロリと盗み食いしています。
まだ未受精とは言え、彼女にとっては産むことができる最後の卵なのに…と思うとグロテクスです。グローグーの盗み食いを見つけるたびにディン・ジャリンは叱りますが、グローグーには、なかなか普段の摘み食いとは事態が違うことを理解出来なかったよう。これも子供ならではの特性のひとつだったでしょう。
だけど、最後に卵から彼女たちの小さな子供が孵ったときには、子供が自分より小さい子供を見るときの、あの不思議そうな目で離れ難そうにしていて、どうやら食べ物としては見ていなかったようで安心しました。
また、蜘蛛のようなクリーチャーの卵に中身を盗み食いしたことも…彼は、なかなかの雑食です。
【マンダロリアンという文化】
STARWRASシリーズはEP1〜9の映画は視聴していましたが、その他の関連作品などは、あまり視聴していませんでした。
EP2や5、6に登場する人気キャラのジャンゴ・フェット及び息子のボバ・フェットのことも詳しくなく、彼らの使用していた多機能アーマーがマンダロリアン由来ということも知りませんでした。
ドラマの中で、ディン・ジャリンは周囲から「マンダロリアン」を略したと思われる「マンドー」という呼び方で呼ばれます。なので、最初は「マンダロリアン」が主人公の名前かと思ったのですが、実際に「マンダロリアン」が何なのか、と言えば、的確な表現は難しいですが、特有の教義を信じ、惑星マンダロアのみで産出する剛健な鉱物ベスカーを利用したアーマーで武装を文化とする民族のような存在のようです。
昔は惑星マンダロアに根付いていたのでしょうが、帝国に惑星の都市や土地を壊滅させられ、どうにか隠れ通したり、逃げ仰せたらしいマンダロリアンたちは宇宙に散り散りになっています。
なので、宇宙でも珍しい存在のようで、他のマンダロリアンを見たこともないからこそ、ディン・ジャリンは「マンドー」とマンダロリアンそのもののことを指す呼び名が、彼自身の愛称となって呼ばれていたのでしょう。
マンダロリアンのドラマにおいては、徐々に明らかになるところですが、実は、ディン・ジャリンが所属していた教義重んじるマンダロリアンの集団は、マンダロリアンの中では主流ではないそうで、ボ=カターン曰く、マンダロリアン中でもカルト的に思われているそうです。
そのことを知ったとき、ディン・ジャリン自身も驚いていました。彼は、孤児としてマンダロリアンに救われ、教義に従いマンダロリアンとして育てられた存在であるようなので、マンダロリアンの歴史には明るくないのでしょう。
ドラマ中で明かされた、ディン・ジャリンたちマンダロリアンの教義の最たるものはーー生きているものの前でヘルメットを脱いではいけないーーこれに尽きるでしょう。
彼らは常にベスカーのアーマーに身を包んでいます。そのヘルメットは素顔を覆い隠していますが、これを他人の前で脱いではいけないのです。教義を守るのは大変です。彼らは家族や友人たちと食事を囲むことはできません。実際、食事に誘われたり、情報収集のため訪れた酒場で酒に誘われることは度々あるのですが、いつもディン・ジャリンは断っています。素顔をさらして生きているものからすれば、大変生きづらそうなことこの上なく、カルトと言われるのも仕方ないかも…なんて思ってしまいますが、ディン・ジャリンはカルトと言われても、驚いたとしても帰属意識は揺らいでいないようでした。
このヘルメットを脱いではいけない、という教義はドラマの中で印象的なシーンをいくつも作り出していたように思います。記憶にあるだけご紹介。
⚪︎シーズン1の惑星ソーガンで、最後にヘルメットを脱いだのはいつかと聞かれて極めて平静に「昨日」と返すのもディン・ジャリンは事実を答えただけでしょうが、笑ってしまいました。彼らは人前でヘルメットを脱いではいけないだけで、1人のときに食事をしたり、顔を洗ったりしているんでしょう、と言うことが明らかになりました。
⚪︎また、冒険の初期、ディン・ジャリンはジェダイを探すためには仲間の協力が必要と、マンダロリアンを探しますが、アーマーに身を包んだ姿を目にして、やっと見つかったと思った途端にヘルメットそ脱ぐので、違った…と度々なります。
それは、ボバ・フェットのアーマーを偶然ジャバから手に入れたコブ・ヴァンスだったり、異なる教義を持つマンダロリアンであるボ=カターン達だったりしたわけです。
⚪︎そして、シーズン1のラストで頭を負傷したディン・ジャリンを治療しようとするも、教義により生きているものに素顔を晒せないと拒むディン・ジャリンに「私は生きてない」と言って問答無用でIG-11がヘルメットを取ったときが、視聴者にとってはディン・ジャリンの素顔を初めて見た瞬間になりました。
⚪︎シーズン2では、船内でグローグーと共に飲み物で一服するためヘルメットを僅かにズラすディン・ジャリンを見て、グローグーがヘルメットの隙間から顔が見えないか覗き込もうとしている姿が可愛かったです。恐らくグローグーの側でヘルメット僅かにずらしてみせるのも、ディン・ジャリンがグローグーに心を開いた証でしょうし、グローグーについてもディン・ジャリンの素顔に興味を持っているらしい事実自体が愛しく感じます。
⚪︎そして、ディン・ジャリンはシーズン2で帝国に捕まったグローグーを助けるために、なんやかんやで顔認証が必要になり、衆人環境の中、ヘルメットを脱ぎます。ヘルメットを脱いだ時間が長かったので、視聴者としても主人公の顔がずっと画面に写っていることが、むしろ不思議な気持ちにまでなる。
⚪︎さらに、シーズン2のラストでは、ディン・ジャリンは自らヘルメットを脱ぎ、ルークに連れられ、去っていくグローグーを見送りました。恐らくグローグーにとっては、それが初めて見たディン・ジャリンの姿でした。
また、シーズン2で出会うボ=カターンは、マンダロリアン自体に主軸を向けたシーズン3で、重要な役割担ってきます。
ボ=カターンには元々志を共にするマンダロリアンの仲間が居ましたが、彼らにとってマンダロリアンの指導者の象徴であるダークセイバーというライトセイバーにも似た武器は、モフ・ギデオンに奪われていました。ボ=カターンは、当初その奪還を目指していましたが、シーズン2でモフ・ギデオンを倒したディン・ジャリンの手に偶然渡ってしまっていました。
ディン・ジャリン自身はダークセイバーに思い入れはないので、ボ=カターンに譲りたいのですが、ダークセイバーは相手から勝ち取らないと力を発揮しないため、ボ=カターンはダークセイバーを差し出されても受け取れません。
ディン・ジャリンからダークセイバーを勝ち取らないボ=カターンに愛想を尽かし、仲間たちは今までコツコツと帝国から奪って集めていた艦隊と共にボ=カターンから離反し、傭兵稼業に励んでいました。
ディン・ジャリンは、惑星マンダロアに詳しいボ=カターンの力を借りて、無事に湖に入ることで贖罪を果たすことができ、仲間のもとに帰れることになりました。
元々、マンダロリアンは派閥に分かれて争うことが多い歴史だったようです。
ボ=カターン率いる集団(ドラマで言及があったか忘れたけどナイトアウルというらしい)とディン・ジャリンが所属する集団(こちらはチルドレン・オブ・ザ・ウォッチというらしい)も、相入れないように思われましたが、湖で亀裂に落ちたディン・ジャリンを引き上げた際に、ボ=カターンも贖罪を果たしたとみなされれ、仲間に去られて孤独だったボ=カターンは、一時的にディン・ジャリンと共にチルドレン・オブ・ザ・ウォッチで行動を共にすることになります。
そこで、ボ=カターンは持ち前のリーダーシップを発揮し、子供の遭難に一役買ったことでチルドレン・オブ・ザ・ウォッチの面々からも受け入れられていきます。
また、ボ=カターンは全てのマンダロリアンの象徴である伝説の生物ミソソーを湖の中で見たことをアーマラーに告白します。その告白を受けたアーマラーは、新しい時代を察し、マンダロリアンの団結を促します。
ディン・ジャリンとボ=カターンはナイトアウルたちが傭兵として雇われている惑星へ赴き、ナイトアウルたちを説得します。
その際、惑星マンダロアでディン・ジャリンがモンスターに襲われて危機に陥ったところをボ=カターンが、そのモンスターを倒すことで助けていました。ディン・ジャリンが負けたモンスターにボ=カターンが勝ったーーそのエピソードから、ディン・ジャリンが所有していたダークセイバーは、ボ=カターンが勝ち取ったものとみなせるという結論となり、ダークセイバーを持つボ=カターンにナイトアウルたちは再び恭順しました。
そして、チルドレン・オブ・ザ・ウォッチとナイトアウルは、協力してマンダロアに降り立ち、密かにマンダロリアに駐屯していた帝国と領地を取り戻す闘いを行うこととなります。
ディン・ジャリンが戦闘の最中、ボ=カターンに、自身が血統ではなく人柄や名誉を重んじることを伝えた上で「俺は君に仕える」と宣言したシーン、グッときました。
【マンダロリアンとジェダイの対比】
物語の上で、ジェダイとマンダロリアンの道、どちらでも選べるという稀有な立場に置かれたグローグーは、マンダロリアンを選び、ディン・ジャリンから贈られたベスカーの鎖帷子を着込み、ディン・グローグーとなりました。
ディン・ジャリンも言及していますが、孤児を育て、家族の絆を重んじるマンダロリアンと、幼い頃から家族と引き離され、愛着を良しとしないジェダイは対称的なところがあります。
また、彼らには、それぞれ象徴となる用品があります。
ジェダイはお馴染みライトセーバー、マンダロリアンはベスカーで作られたマンダロリアンアーマー。グローグーは、この二つを前にマンダロリアンかジェダイかの選択を迫られました。
ちなみにマンダロリアンは、ベスカーで防具を作ることはあっても、武器を作ることは許されていません。
さらに、それぞれ象徴するセリフまであります。
マンダロリアンは、ドラマで度々聴くことになる「This is the way(我らの道)」
ジェダイはお馴染み「May the force be with me(フォースと共にあらんことを)」
どちらも話の終わるタイミングなどで言えば、何となくいい感じに話を切り上げられるし、連帯感も出る、「またね」「気をつけて」「がんばれ」が一緒になったかのような、コミュ症には嬉しい便利な慣用句です。
このようにマンダロリアンはジェダイとは全く違いながらも、信念を尊ぶ者として、どこか似た存在として、魅力を感じます。