戦国タイムスリップ〜5話〜
小松姫 稲穂。これから私はそなたに質問をする。全て、正直に話してくれるか?
稲穂 それは…… 分かりませぬ…… でも、できる限りお話しいたします。
小松姫 そうか…… では質問じゃ。 そなた、どこから来た?
稲穂 どこから……? 私は農民の出でございますが……
小松姫 両親はどこにおる
稲穂 えっと…… おりませぬ。
小松姫 おらぬ?なぜじゃ
稲穂 話すとながくなりますが、よろしいですか?
小松姫 構わぬ。
稲穂 私は徳川の農民に生まれました。我が家は貧しく、食もままなりませんでした。米もなかなか取れず、我が家は皆、餓死状態でした。そのような中、両親は私に尽くしてくださいました。食事も私を優先してくれたのです。それゆえに両親は餓死してしまいました。その後、家が壊され、私はひとりでさまよっておりました。食事をする銭もなく、ただ歩いておりました。そして、次目覚めた時には母上がいらっしゃいました。
𓈒𓂂𓏸前に想像してたことあったからスラスラいえた〜
良かったぁ……
小松姫 そうか。わかった。
稲穂 ようございました。ではこれで。
小松姫 まて。まだ話は終わっておらぬ。
稲穂 え……
小松姫 そなた、どこかからの間者なのか?
稲穂 なぜ……そのような……
小松姫 先程、千夜との会話を聞いてしまってな。千夜と会うのは初めてなはずなのに、あのような物言いおかしすぎる。もしや、千夜と通じた間者なのでは……とな。どうなのじゃ?
稲穂 そんな……!間者など……!私は幼き頃からずっと母上を……小松の方様をお慕いしている農民の子にございます……!
小松姫 誠か?だが、にわかに信じ難いのじゃ。誠のことを言ってくれ。このままではそなたと会えなくなる……!私は稲穂と共にすごしたいのじゃ……!
稲穂 え…… 母上…… ……分かりました。全てお話しいたします。どちらにせよ、もう小松の方様のお目通りは叶わないと思いますが……よろしいのですか?
小松姫 ああ。話してくれ……
稲穂 承知いたしました。
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〜6話へ続く〜