アクエリアス…ジョー・オズボーン
11月11日はベースの日だ。見た目で言えばウクレレの日でもあるかと思いきやウクレレは8月23日。ハワイ州政府公式の記念日だそうだ。
娘に聞くと、11月11日はポッキーの日。うーむ。
私の好きなベーシストの話。
2023年11月11日
2018年12月19日、偉大なるベーシストであるジョー・オズボーンが鬼籍に入った。
81歳であった。
晩年は膵臓癌との闘いだったそうだ。
山下達郎のラジオ番組「サンデーソングブック」でも追悼特集が組まれていたが、アメリカ近代音楽の中でも、とても重要なミュージシャンであった。
レコーディンググループ「レッキング・クルー」において数々のミュージシャンとのレコーディングは、ビルボードTOP40に200曲以上もランキングされ、レコーディング曲数も数千曲に及ぶという。
まさにスタジオミュージシャンの神である。
同世代のハル・ブレイン(ドラム)、ラリー・ネクテル(キーボード)とリズムセクションを組み「ダンヒル・リズム・セクション」と名乗り、数々のレコーディングを行なう。
デビュー間もないカーペンターズのサポートから大ヒット曲「クロース・トゥ・ユー」のプレイ。サイモン&ガーファンクルの大ヒット「明日にかける橋」やその他もアソシエイションやママス&パパス、アメリカなど60年代から70年代のアメリカサウンドの核を創った功労者である。
私がジョー・オズボーンとハル・ブレインのリズムセクションを意識したのは、フィフス・ディメンションの「アクエリアス~レット・ザ・サンシャイン・イン」(1969)である。
この曲は1968年のブロードウェイミュージカル「ヘアー」の主題歌として有名であるが、私の高校時代に「ヘアー」の映画が製作され、話題になった。そしてこの映画を見たことで、私の中に化学反応が起き、それからどっぷりとヒッピーの世界に入り込んでいった思い出の曲なのだ。
最初は圧倒的なコーラスワークとその歌詞に惚れ込み、フィフス・ディメンションの声ばかり聴いていたが、よくよく後ろのリズム隊に耳を傾けるとなんと表情豊かなサウンドか、と姿勢を正したものだった。
黒人コーラスグループ特有の張りのあるヴォーカルは決して演奏に埋もれることが無いので、ハルもジョーも思いっきりドライブしたグルーブが出せたのだと思う。それは、カーペンターズやアソシエイションのリズムとは明らかに違う表情を見せているのだ。
そして「アクエリアス~レット・ザ・サンシャイン・イン」の完成度は、このミュージシャンたちでなければ出来なかったであろうと思うくらいの高揚感がある。
ディストーションなんて要らない。ツインバスドラも要らない。ベースのフレーズとドラムのコンビネーション、そしてソウルフルなヴォーカルだけで十分だ。
この曲は高校時代の私のバイブルで、今でもシングル盤をターンテーブルに良く乗せる。
そして私はこの曲が好きすぎて自分の結婚式の退場の音楽に使った。
厳かに両親への花束を贈り、挨拶をし、列席のお客様をお見送りする時にスピーカーから怪しげなイントロが・・・。
「ウェンザムーン イズ・イン・ザ・セブンスハーウス」なんて流れたから、知っている人はびっくりしただろう。ま、結婚式には絶対流れない歌だろうね。
奥さん、よく許してくれたよね。
あの当時、みんなホイットニーとかドリカムとか流していたからね・・・。
Aquarius ~Let the sunshine in
When the moon is in the Seventh House
And Jupiter aligns with Mars
Then peace will guide the planets
And love will steer the stars
This is the dawning of the age of Aquarius
The age of Aquarius
Aquarius! Aquarius!
Harmony and understanding
Sympathy and trust abounding
No more falsehoods or derisions
Golden living dreams of visions
Mystic crystal revelation
And the mind's true liberation
Aquarius! Aquarius!
Let the sunshine,
Let the sunshine in
The Sunshine in
Let the sunshine,
Let the sunshine in
The Sunshine in
アクエリアス(輝く星座)~レット・ザ・サンシャイン・イン
月が第7宮にあり 木星が火星と直列となるとき
そのときこそ、平和が惑星たちを導くことだろう
そして愛が星々の舵を取るのだ
いまは水瓶座の時代の夜明けのとき
水瓶座の時代だ
アクエリアス! アクエリアス!
調和と理解と
共感と信頼が満ち溢れる
インチキやまがいものはもうおしまいだ
光り輝く活き活きとした夢の光景
神秘的で筋道がしっかりとある黙示
そして心の真の解放
アクエリアス! アクエリアス!
陽の光を
太陽の輝きを差し込ませよう
陽の光を僕らの中へ!
太陽の輝きを
陽の光を入れるんだ!
さぁ!太陽の光が差してくるぞ
ジョー・オズボーンさん、輝く星座に還ってブイブイ弾いてください。
2019年1月31日
花形
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