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石村嘉成展に行ってきました

 画家の石村嘉成さんを知ったのは、YouTubeで岡山・四国のテレビ局のドキュメンタリーがおすすめに出てきたのだったか、

自閉症である石村さんを育てた、療育の河島先生と「叱らない、叩かない、でも譲らない、機嫌を取らない」というその教えに必死に取り組む嘉成さんの母、有希子さんの実践の(嘉成さん2歳のときと5歳のときの、明らかな成長を感じる)動画が

仕事で受けることの多い、発達障がいのお子さんを育てる親御さんからの相談の、とても指針というか支えになり、惹きつけられたのでした。

 

尋常ではない熱意と深い愛情を持って、嘉成さんの育児と療育に取り組まれたお母さんが、嘉成さん11歳のときに癌で亡くなってしまうという、
涙なくして見られないドキュメンタリーでしたが、その後花開いた嘉成さんの才能と創造性、そしてエネルギーは、生きる喜びと、お母さんへの愛情に満ちた絵となって伝わってきます。

 知ってから数ヶ月、神戸で展覧会があると知り、楽しみにしていました。

 10月12日に開幕していましたが、その頃母親が腰の激痛に見舞われ、その介護でなかなか動けなく、
昨日、手術を受けるため入院した病院が、会場のすぐ近くだったので、病院帰りに行ってきました。

 大きな手術になると聞かされた後で、複雑な気持ちで見始めたものの、そのエネルギーに圧倒され、またお母さんの先生に宛てた手紙や、親子を描く嘉成さんの絵、たまたま私の母親の卒業した小学校と嘉成さんの小学校が同じだった、そんなことにも心を動かされ、涙が出ました。

 嘉成さんの絵は、その色遣いの自由さ、美しさ、そして動物たちの眼の強さ、温かさ、哀しみも、表情豊かで心に訴えてきます。
絵のタイトルも、全て、〇〇な△△、というように、一匹一匹の動物への愛情が溢れています。
生の絵はすごい迫力で、嘉成さんのエネルギーの強さを感じます。お母さんの療育は、自立して好きなことで生きていく力を育み、実を結んだと感じます。

石村嘉成展、多くの方に観て頂ければと思い、書きました。

石村嘉成展 in 神戸
兵庫県立美術館
ギャラリー棟3階ギャラリー

〒651-0073
神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1

期間
2024年10月12日(土)~12月8日(日)
10:00~18:00
※入館は閉館30分前まで

休館日
月曜日ただし祝日の場合は開館、翌火曜日休館

観覧料
一般: 当日券 1,500円 / 団体・前売券 1,300円
中・高生: 当日券 1,000円 / 団体・前売券 800円
小学生: 当日券 800円 / 団体・前売券 600円

版画
お母さん
お母さんが学校の先生に宛てた手紙
親子の動物たち
2014年から毎日つけているという絵日記。宿題のようなものから、だんだん画伯のメモ、に変わっていく様子が伺える



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