【早明浦ダム】香川県早明浦ダム出資拒否デマ【出資拒否】簡単版
※この記事ではほぼ全ての内容に対し誰にでも閲覧、検証可能なソースを用意しています
※早明浦ダム関係のWikipediaやニコニコ大百科はデマ屋が自分で編集していることをわざわざアピールしているため、ソースとして採用していません
※特定の県が「良い」「悪い」という話ではありません
◾️香川県早明浦ダム出資拒否デマ
「香川が出資拒否した」という主張には、客観的証拠も、信じるに足りる相当の理由もなく、嘘か本当かも分かりません。
デマの内容を3つのポイントにまとめました。
①四国で多目的ダムを作ることになった際、香川が出資拒否した
②香川の負担を徳島が肩代わりした
③ダム完成直後に渇水が起こり、慌てた香川がダムの費用を後から出資した
それぞれの点について検証してみましょう。
◆検証①
「四国で多目的ダムを作ることになった際、香川が出資拒否した」
・「出資拒否」が事実である事を示す根拠がない
根拠のない主張は「陰謀論」や「妄想」と同じです。
・香川が出資した記録はある
ほかにもいくつか具体的な出資金額が記載されている資料が存在します。
「早明浦ダム工事誌」「吉野川総合開発誌」「香川用水誌」です。
・ダム建設に乗り気な香川と愛媛
・香川は分水に強い期待
・入水側の香川県、愛媛県は「調整試案」に非常に乗り気
・慎重であり分水に絶対反対の立場だった徳島県
香川と愛媛はノリノリですが、徳島は「分水に絶対反対」していました。
・徳島の「分水」と「負担金」拒否
1.香川が出資拒否したことを示す根拠も証拠もない
2.香川が出資した記録がある
3.香川は建設に対してノリノリ
4.徳島はダム建設の際「分水」を拒否し、「負担金」も県民感情で拒否
つまり
「四国で多目的ダムを作ることになった際、香川が出資拒否した」
❌嘘、デタラメ、デマ
「四国で多目的ダムを作ることになった際、徳島が分水と負担金を拒否した」
⭕️せいかい
「四国で多目的ダムを作ることになった際、香川が出資拒否した」が完全なデマである事がお分かりいただけたと思います。
※吉野川の洪水により多大な被害を出し続けていた徳島は、「吉野川は徳島のもの」「ダムは必要だが、ダムが出来たからといって他県に水を分けるなんて許せない」「水を分けるのにお金まで払えといわれても納得できない」という県民感情が強かったそうです。
◆検証②
「徳島が香川の負担を肩代わりした」「香川が出資を拒んだ分は徳島が多くを負担した」
・証拠がなにもない
肩代わりしたのが何の費用なのかも分かりませんし、そもそも「出資を拒んだ分を徳島が負担した」ことが事実であることを証明できるような記録もありません。
・「徳島が肩代わりした香川の負担」とは
① 某4コマ漫画の「治水のためしょうがない」というセリフ
②「徳島が肩代わりしたことで香川が負担していない」という設定
③「徳島が多くを負担した」という設定
以上を考慮すると「治水分費用」の事だと思われます。
・治水分費用とは
「吉野川の治水に対する費用負担」の事です。
早明浦ダムの費用分担には、河川法の特例措置である「身替り妥当支出法」が採用され、各県がダムから受ける利益に応じて割り振られています。
・「治水」とは吉野川水系に対する治水の事。
↓
・吉野川の治水は徳島県にしか利益がない。
↓
・治水分費用は受益者である国と徳島が負担することで合意されています。
▼費用負担について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください
・「徳島が負担を肩代わりした」とは?
前述した通り治水分費用は徳島の負担です。
『徳島の負担』を『香川の代わりに徳島が肩代わりした』と言っていることになります。あり得ませんよね?
・徳島の要望を断っただけ
治水分負担は「身替り妥当支出法」を元に定められ、国と四県が合意した国と徳島の負担です。
現存する資料には、徳島が高額すぎる負担を拒否し、他県に対して負担の肩代わりを要求していたことが書かれています。
徳島の要望が断られた=「香川に肩代わりさせられた」「香川が早明浦ダムに出資拒否した」という理解は、あまりにも認知が歪んでいると言わざるをえません。
ここまでの検証で、
「徳島が香川の負担を肩代わりした」
「香川が出資を拒んだ分は徳島が多くを負担した」
これらが全て嘘であったことがわかりました。
◆検証③
「ダム完成直後の渇水に慌てた香川がダムの費用を後から出資した」
・後から出資した記録がなにもない
なにもなさ過ぎて金額すらわかりません。
・設定の崩壊
「治水分は徳島以外の県は一切負担していない」ので、「後から出資」してしまうと設定が崩壊します。
・時系列が捏造されている
①ダム完成
②渇水発生
③香川が慌てて費用負担
以上が香川県早明浦ダム出資拒否デマの内容です。
それでは実際の時系列を確認してみましょう。
①費用の割り振り案が決まったのが『昭和41年』
②渇水は『昭和48年』
③ダム完成(暫定通水)は『昭和49年』
つまり、「後から出資した」は時系列すら捏造した「完全な嘘」です。
常識的に考えてもダム完成後に「後からお金出します」なんて通る訳がありませんし、通ったという証拠も当然ながら存在しません。
◆結論
「香川が早明浦ダムに出資拒否した」は『なんの根拠もないデタラメ』である
「香川が出資拒否した」事を証明するのはとっても簡単です。
「出資拒否した事を示す、誰にでも検証可能な具体的根拠のある証拠」を出せば良いだけですから。
デマを流している側が、検証可能な根拠や証拠を一切提示せず、『絶対出資拒否した』『新聞に書いてるのを見た』『見たって書いたから本当』『2chに書いてた』などとうわ言を繰り返している事実こそが、これらがデマであることの証明だと言えるでしょう。
ここまで記事を読んでいただき本当にありがとうございました。
・詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ
加筆修正を繰り返して6000文字近いです…