清明節にシルクロードへ行った 中編(嘉峪関)
敦煌で莫高窟、漢代から今に残る万里の長城、鳴沙山でのラクダ乗りを楽しんだ我々一行はチャーターしたバスで380㌔東の嘉峪関に向かった。敦煌から高速道路が整備されており、車での移動は快適で皆寝入っていた。車窓には荒涼とした土漠とおびただしい数の風力発電設備が目に入る。私が少し調べたところ2022年中国の自然エネルギー依存率は47%、風力発電は14%を占める。太陽光発電は風力発電を上回る15%。一方で原子力発電は2%。有り余る土地を活用し、中国西部で発電して東の上海へ送電する西電東送がすごい勢いで進んでいる。このガス版が西気東送である。何百基と砂漠に立つ風力発電設備を見て、中国が如何に真剣に自然エネルギーへのシフトを図っているかを強く感じた。一方日本は化石燃料に依存した火力発電の割合は85%。原子力発電は約2%。風力、地熱を含む再生エネルギー活用は10%に満たない。
4時間ほどのドライブを経て夕方6時頃「嘉峪关」に到着。
ではWikipedia情報。
嘉峪関(かよくかん)は万里の長城最西部に位置する関。山海関と共に万里の長城で要衝であった。万里の長城につながる関の中で唯一建設当時のまま残される建造物である。最東端にある山海関が「天下第一関」と称されるのに対し、嘉峪関は「天下第一雄関」といわれている。東西シルクロードの要衝の一つであり、周囲には敦煌莫高窟のような著名な史跡が存在し、多数の漆喰壁画が見つかっている。
1372年に建てられたときの形を今に遺している嘉峪关はかなり巨大な城と言える。真四角の城壁で囲まれた作りで、保存状態は素晴らしいと思う。
予備知識がないまま訪れた嘉峪关はとても良い意味で期待を裏切る素晴らしい所でした。
次の目的地へ向かう前にバスの運転手となかなか落ち合えないでいたら縁日があり、そこで鉄鍋屋があった。こういうのは初めて見たので写真を撮る。鉄鍋をその場でガスバーナーで熱して空焚きしてくれる。
嘉峪关の次に向かったのは漢代の長城が現存している悬臂长城(Hangingと英文表記)。順路に沿って歩き出したら長城に向かう一本道で、写真のように長城を登る羽目に陥ってしまった。最初こそ良かったが、すぐにえらい勾配になるし道幅は狭いし掴まるところもない。怖くて後を振り返り見ることなど高所恐怖症の身には不可能。かつ私の体重は100㌔超。下りで膝が破壊されてしまわないか。結果的に皆無事に帰還できて本当に良かった。
さて苦行となったハンジン長城登りが無事終了し、我々は高速鉄道で张掖西駅へ向かう。昼飯は嘉峪关駅構内にあったハンバーガー屋でとった。仲間がダブルビーフバーガーを注文したら、来たのはビーフパティが揚げたものが挟まっており、メンチカツだな、という評価だった。コーラは見慣れた模様のカップなるも微妙に違うのが楽しかった。
斯様にして旅は後半に突入する。
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