出せないSOSにどうつながるか
就労移行に勤務していた頃、利用者の方々に「自分からSOSを発信する力」の大切を伝えてきました。
就職して働きだすと、慣れない業務や新しい環境、人間関係・・・働くという充実感を感じながらも、心や体は疲弊していることになかなか気づかなかったりします。
またこれまで相談することができずにやむなく仕事を辞められた方も多かったので、相談することの重要性も理解されていました。
実際に就職された方の定着支援に伺うと、相談できる環境やご自身から伝えることができている方は、悩みながらも生き生き仕事をされているように感じます。
我が家の犬を見て、ふと思ったこと
先日、我が家の愛犬が少し足に違和感があり、ひきづっているような歩き方をしていました。ミニチュア・ピンシャーという犬種がら足が細く骨折なども多い犬種です(幸い我が家の2匹は骨折経験なし)
でもなにか足を怪我した様子もなかったので、いつもの感じですぐに治るかな、と思っていました。
翌朝、少し足が腫れてる?と思いながら私は支援センターの当番だったので外出しました。すると昼過ぎに娘から写真が送られてきました。
これはマズイ!!!!!
私は急いで帰宅し、大雨の中、運転免許がない私は片手で彼を抱きかかえ、片手で傘をさしながら20分ほどかけて歩いていつもの動物病院へ向かいました。
1時間後には雨もやんたので、少し待って自転車で行けば良かったのですが、この腫れ上がった足を見て1分でも早く病院へ連れて行かないとアカン!と汗だくびしょ濡れ腕はプルプル状態で病院に行ったのでした。
骨が折れているわけではなく、いつも舐めているところからなんらかの菌が入り、血が溜まったのではないか、とのことでした。
すぐに溜まった血を抜いてもらい、診察後には普通に歩けるようになっていました。
抗生物質を2週間分もらい、また一緒に歩いて帰宅。雨はやんでいたので時々歩かしてはまた抱っこしながらゆっくり帰ってきました。
大事には至らずほっと安心したとき、ふと思いました。
当たり前ですが犬は話すことができません。痛い、痒い、しんどいなど自ら訴えることはしません。
今回は足が腫れるという見た目でわかりやすかったですが、何か体調不良など見た目にはわからないことが起こっている可能性もあります。
これって生きづらさを感じている方がSOSを発信できないことと同じではないのか?と。
犬と同じ、といってるわけではありません。
本当にヘルプを必要としている人は、自分から発信することが難しいのではということを改めて痛感しました。
相談の電話や連絡をお受けしたとき、心の底から「よくぞ相談してくださいました」と毎回思います。
相談にいたるまでには長い時間誰にも言えなかった思いを抱えておられること、また勇気を出して相談していただいたことに胸があつくなります。
私が今おこなっていることは、基本待ちの姿勢です。相談者様からのアクションがあって初めてつながることができる。
その裏には誰かに相談したいと思っていても、まだ誰にも打ち明けておられない人はもっとたくさんおられると思っています。
その方々に少しでも話してもらえるように、相談することへのハードルを下げたいと思っています。金額的なこともそうかもしれないし、こいつに話しても大丈夫なのか?という警戒心?も外していただきたい。
私自身は比較的noteでも自己開示して発信していますが、もっと私の「人となり」を感じていただけたらな、と思い発信していきたいなと思っています。