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心が病んだ時に、まずどこへ行くべきか


現代はメンタルが病みやすい時代

「幸せの種」カンパニー付属催眠心理研究所の西村です。
 今や世の中がネット社会。多くの人がSNSにコメントや写真・動画をアップします。ちょっと前に、東京美容外科に属していた女性美容外科医が、グアムの解剖実習でご献体をバックにピースサインの記念写真をSNSに上げて、不謹慎だと大炎上しましたね。
 これは医者として(それ以前に人として)あり得ないことで、批判をされても仕方ないですし、大いに反省していただきたいと思います。

 しかし、人間誰しも過ちや間違いはするもの。やってはいけない間違いもありますが・・・あまりにもバッシングされすぎて、精神科医・臨床心理士の私としては、心が痛みます。
「彼女のメンタルは大丈夫なのだろうか・・・」
「うつになってないだろうか・・・」と。

今こそ、カウンセリングが必要な時代

 現在はそのような方はいませんが、昔診ていた患者さんで、世間的に批判を浴びた方がメンタルを病んで通院しておられたこともあります。
 我々のような精神科医や臨床心理士は、世間で大バッシングを浴びている人であっても、うつ状態になって来院し治療契約を結んだ限りは、その人の味方になってあげなければなりません。それは、我々の務めだと私は思っています
 たとえ、世間がその人をバッシングしつづけていたとしても、その人が病んでいたら、優しく支えてあげたい。それは私の想いです。

じゃあ、行くのは心療内科?カウンセリングルーム?

 今は、メンタルのことに関して、昔に比べてずいぶん敷居が低くなったし、皆さんの理解も進みました。
 でも、まだ精神科と心療内科の区別はなんとなくわかるけど、明確に説明しろと言われたら難しい方もおられるでしょう。
 またメンタルが病んだ時に、心療内科に行くべきか、カウンセリングルームに行くべきか迷う人もいるかもしれません。
 ここを細かく語りだすと大変なので、ざっくりと違いを話をしますね。

精神科
 精神(心)が病気になった時に治療をしてくれるところ。様々な形で心にアプローチしていくが、実際は精神薬理学に基づき、薬が治療の主となる。
心療内科
 ストレスや悩みが無意識的にあり、それが体の症状に現れてきている場合に、その治療をしてくれるところ。漢方薬を使って身体にアプローチして心身を改善してくれたり、体を整える自律訓練法などを行ったりする。
※ただし、本当の意味での心療内科専門医は数少なく、精神科医が心療内科の治療を兼ねていたり、”心療内科”という言葉の響きの方が患者さんの敷居が低く感じるため、そのように標ぼうしていることもある。
カウンセリングルーム
 ストレスで心が苦しくなったり、自分一人で悩みを抱えていて誰にも相談できないような時に、臨床心理士(公認心理師)が悩みを傾聴してくれる場所。心理療法には様々な技法があるため、カウンセラーの技量によるが、精神の病気にも心理療法で対応することができる(ただし、統合失調症や双極症など薬が必要な疾患は精神科受診が必要)。

 この違いを知ったうえで、どこに行くか個人が選択することになります。

先生は、どこがお勧めなの?

 ここまで書いたら、皆さん、そう質問されることでしょう。
 難しいところですが、選択するときに、
あなた自身、まず向精神薬を飲むことに抵抗はないか
というのが重要です。
 なぜなら、精神科(心療内科)は、多くの場合、投薬治療がメインなので、毎回ゆっくり話を聞いてくれるところは少ないです。もちろん、初診は30分から1時間ぐらい時間をかけて聞いてくれるところが多いですよ。
 ただ今は、どこも外来の患者さんがいっぱいなので、
”毎回、ゆっくり話を聞いてほしい”
という患者さんは、残念ながら敬遠されてしまいがちです。
「とにかく、薬でできるだけ早く治していこう」
 精神科診療では、患者さんにもその心構えが必要になります。

 そこの役割分担として、カウンセリングルーム(心理相談室)があります。カウンセリングルームは基本的に有料ですが、毎回50分程度時間をじっくり取って話を聞いてくれます(カウンセリングルームによって料金・時間は異なる)。
 特に、先ほど述べた「向精神薬を飲むことに抵抗がある人」は、まずはカウンセリングルームに行ってみることをお勧めします
 その際は、どんなあなたであっても優しく迎え入れてくれるカウンセリングルームを選ばれると良いでしょう。いいご縁があるといいですね。
 
今後、記事を書くためのモチベーションになりますので、
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