専門知識 Memo
第1章 地上気象観測
世界協定時と日本標準時
JST = UTC + 09:00
気温の観測
高さ1.5m
標高による更正は行わない
日照時間の観測
直達日射が120W/m2以上の値を示した時間
この値は物体の影が映る閾値
風の観測
単に風速:10分間平均風速
瞬間風速:3秒間の平均風速(0.25分毎の12回の観測を平均)
突風率(ガストファクター):最大瞬間風速/最大風速
ノット(kt)$${\times \frac{1}{2}}$$ = 秒速(m/s)
ノット(kt)$${\times 1.85}$$ = 時速(km/h)
雲の観測
10分雲量と天気
快晴:10分雲量は0, 0+, 1
晴れ:10分雲量が2~8
曇り:10分雲量が9, 10-, 10(上層雲主体なら薄曇)
8分雲量と天気
快晴:8分雲量が0, 1
晴れ:8分雲量が2~6
曇り:8分雲量が7, 8
10分雲量<->8分雲量
0 <-> 0
0+, 1 <-> 1
第2章 海上気象観測と航空気象観測
第3章 高層気象観測
観測項目:気圧・気温・湿度・風向・風速・高度
観測高度:指定気圧面と特異点(気温や風などの気象要素がある値より大きく変化する高度)
指定気圧面の高度のデータがないとき:内挿
圏界面の観測:500hPaよりも上で2.0℃/kmを超えない層の最下面(複数ある場合は第一圏界面,第二圏界面,・・・,第n界面)
気温の観測:太陽の直射日光による気温上昇分を補正(日射補正)
湿度の観測:湿度の観測は-40℃(約300hPa,9,000m)
高度の観測:GPS or 観測気圧から測高公式を使用($${\Delta Z = \frac{RT}{g}\ln \frac{P_1}{P_2}}$$)
高層気象観測を実施している地点
オゾンゾンデ
日本国内では館野のみで観測
ドブソン分光光度計:紫外線の2波長を使用.オゾンによる吸収の強さが異なる
第4章 気象衛星観測
「ひまわり」
現在は9号が運用中(8号は待機運用.8・9号の規格は全く同じ)
16バンド(可視域3バンド,近赤外3バンド,赤外域10バンド)
全域を10分間隔
日本域あるいは台風などの特定領域は2.5分間隔
可視画像(VIS)
朝方・夕方では暗く,影が写ることも
GPSによる可降水量の観測
可降水量:気柱積算水蒸気量
GPS衛星の電波が水蒸気が多いほど地上の受信機に遅く到達する性質を利用=>GPS可降水量
赤外画像(IR)
地球や雲による放射のピーク(ウィーンの変位則から計算)
ステファン・ボルツマンの法則から,放射強度から地表あるいは雲の温度を計算できる
10.4$${\mu}$$m(大気の窓領域)
大気の窓領域:8~12$${\mu}$$mの大気による吸収が弱い波長領域
あくまで,大気の窓であり,雲は不透明
水蒸気画像(WV)
水蒸気の吸収帯(6.2$${\mu}$$mを利用)
地球放射の波長域かつ水蒸気の吸収帯であることが重要
水蒸気がなければ地表の気温を反映,水蒸気があれば水蒸気の温度を反映
水蒸気の高度が低ければ地表とほとんど温度が変わらない=>対流圏下層の水蒸気には感度を持たない=>水蒸気画像の明るいところは対流圏中上層の水蒸気が多いことを意味
雲頂強調画像:雲頂高度の高い雲を強調した画像.夜間は赤外,昼間は可視画像(凹凸による影で判断を使用する.
雲パターン
地形性巻雲:安定成層・風向が一定.山頂と巻雲の間に距離があるときはすぐ下流側で乱気流が発生しやすい.ベターっと山脈の下流側に位置
波状雲 :山脈の下流側に波.風向の鉛直シアが小さく,障害物の走向に直交,大気の成層状況が絶対安定で風速が大きいときに発生.波状雲の波長は風速に比例.乱気流に注意が必要
テーパリングクラウド:主に発達した積乱雲によって構成された雲.風下側にとがった三角形の形をしている.にんじん状雲域.雲の風上側のとがっている部分が積乱雲の本体にあたり,短時間強雨・突風・落雷・降ひょうなどのシビア現象に注意が必要
カルマン渦:孤立した島の風下側にできる小さな雲の渦の列.済州島の風下側でよく発生.
日本海寒帯気団収束帯(JPCZ):白頭山に冬季モンスーンがぶつかり,迂回した風が再び日本海で収束し形成
ドボラック法:気象衛星から観測した台風の雲の分布の特徴から,台風の中心気圧や中心付近の最大風速といった強度を推定する手法
サングリント:水面が波打ち,散乱光が増加,可視画像で明るく見える
潮目:広い意味で温度や塩分など性質の異なる潮流の境目.衛星画像(赤外)で濃淡の違いとしてあらわれる
シーラスストリーク :ジェット気流とほぼ平行にのびる巻雲
トランスバースライン:ジェット気流とほぼ直交するように並んで発生する巻雲の列.トランスバースライン付近では晴天乱気流(CAT)に注意
温帯低気圧の4つの時期
発生期:クラウドリーフ(木の葉状の雲域)が見られる.雲域の北縁は強風軸と一致
発達期:中心気圧の低下する割合がもっとも高い時期.発達期前期にはバルジと呼ばれる北側が高気圧性曲率を持った雲域があらわれる.バルジは低気圧前面の暖気移流が強いことを示している.雲域の北縁の低気圧性曲率と高気圧性曲率の境界点をフックといい,フックを伴った雲域をフックパターンと呼ぶ.
最盛期:温帯低気圧の中心に向かって後面から乾燥した空気が流れ込む領域をドライスロットと呼び,衛星画像では雲の少ない領域あるいは下層雲域となっている.閉塞前線が形成され,閉塞点の上をジェットが通る
衰弱期:雲域全体(特に中心付近)の雲頂高度が低下し,雲域の縁も不明瞭に.
第5章 気象レーダ観測
降水量推定の手順
平均受信電力($${\overline{P_r}}$$)からレーダー反射因子($${Z \equiv \sum D^6}$$)を求める.
$${ \overline{P_r} = R_c \frac{Z}{r^2} }$$
$${R_c}$$がレーダの仕様によって決定.$${r, \overline{P_r}}$$は観測で得られる.
Z-R関係を使用して,レーダ反射因子(Z)から降水量を計算する
$${Z = BR^\beta}$$
$${B, \beta}$$が定数.統計的に決定する.
雨や雪の観測
雪と雨を比較すると,雪の方が大きいが隙間があるため後方散乱は小さい
雪がとけるとき,とても大きな水に覆われた物体が形成されるため後方散乱がとても大きく
気象レーダーの誤差
地球が丸い
分解能が遠方ほど低下
地形エコー.
変動がないから,ほとんど除去できる
風で揺れる樹木や風車の羽やスキー場のリフトなどは除去が難しい
シークラッター
海の波やしぶきなどが原因
晴天エコー(エンゼルエコー,CAE: Clear Air Echo):
昆虫や鳥の群れによるエコー
気温や水蒸気の量が急激に変化,マイクロ波の屈折率が変わるため発生するエコー
レーダー合成図
約2,000m
5分ごと
1kmメッシュ
エコー頂強度と雲頂高度は一致しない
ウィンドプロファイラ
上空の水平風や鉛直流を観測
地上から5方向にビームを照射
屈折率の乱れによる(エンゼルエコーと同じ)後方散乱を観測
局地的気象監視システム:WINDAS(ウィンドプロファイラによる観測網)
高度間隔:300m
時間間隔:10分
水蒸気が多い場合のみ(~5km)観測できる
降水粒子がある場合,鉛直速度は鉛直流ではなく降水粒子の落下速度を反映
MPレーダー
粒径分布の推定
水平偏波と垂直偏波の後方散乱強度の差
2偏波の位相差(降水粒子があると伝搬速度が遅くなる)
XとCバンド
Xバンド
波長3cm
高精度だが降雨による減衰大
Cバンド
波長5cm
XRAIN(eXtended RAdar Information Network)
国土交通省
XバンドMPレーダー
時間解像度:1分
水平解像度:250m
第6章 降水短時間予測
解析雨量
解析雨量;気象レーダーとアメダスを組み合わせる
1kmメッシュ
10分ごとに作成される速報版解析雨量図と30分ごとに作られる解析雨量図の2種類あり
降水短時間予報
期間:15h先まで
~6h:10分間ごとに作成される速報版解析雨量をもとに,10分ごとに速報版降水短時間予報と30分ごとに作成される解析雨量をもとに30分ごとに降水短時間予報が作成される.1kmメッシュ
7~15h先:1時間ごとで,5kmメッシュ
雷ナウキャスト
1kmメッシュ
10分刻みで1h先まで
活動度1(雷活動あり):現在は雷は発生してないが今後落雷の可能性がある
活動度2(雷あり):電光が見えたり雷鳴が聞こえてる.落雷の可能性がが高くなっている
活動度3(やや激しい雷):落雷がある
活動度4(激しい雷):落雷が多数発生
竜巻発生確度ナウキャスト
10kmメッシュで,10刻みで1時間先まで
10分毎に更新
発生確度1
竜巻などの激しい突風が発生する可能性がある
発生確度1の地域では予測の的中率は1~7%
捕捉率は80%程度で,竜巻などの突風の見逃しが少ない
発生確度2
竜巻などの激しい突風が発生する可能性があり注意が必要
予測の的中率は7~14%程度,捕捉率は50~70%
発生確度2となっている地域に竜巻注意情報が発表される
降水短時間予報で使われる手法
補外予測(つまり外挿!)
パターンマッチング:時系列の異なる2つの分布図の一方を少しずつ移動,類似度の高い状態のときの移動ベクトルを計算
降水域にまったく動きがない場合は,パターンマッチングで降水域の移動ベクトルは求められない.どういうこと?
何らかの原因でパターンマッチングでは降水域の移動ベクトルが分からないときは,数値予報の700hPaの風から降水域の動きを予想
地形効果による降水量の増減も計算(数値予報の900hPaの風,気温,地形データを使用)
予測時間が長いほど,補外予測よりもメソスケールモデル・局地モデルを使用.7~15時間先はメソスケールモデルと局地モデルのみを使用し,降水15時間予報と呼ぶ
降水ナウキャスト
5分ごとに60分先まで
1kmメッシュ
利用するのは
レーダー&アメダスなどの雨量計得られた降水の強さや衰弱の傾向
降水域の発達や衰弱の傾向
過去1時間程度の降水域の移動
地上・高速観測データから求めた移動速度
補外予測が基本
高解像度降水ナウキャスト
250m解像度
30分先
気象ドップラーレーダー,気象庁・国土交通省が保有する雨量計,ウィンドプロファイラ,高層観測データ,国土交通省のXバンドレーダを活用
降水ナウキャストが2次元で予測するのに対して,高解像度降水ナウキャストでは降水を3次元で予測
はじめは3次元の補外予測に重みを付け,後半では対流予測モデル(気温,湿度などの分布基づいて降水粒子の発生や落下などを計算)
積乱雲の発生の予測を行っていることが大きな特徴
竜巻注意情報
積乱雲により発生する突風に対して注意をよびかけるもの
竜巻発生確度ナウキャストで発生確度2が発表された地域(一次細分区域)に発表しているほか,目撃情報が得られて竜巻などが発生する恐れが高まったと判断した場合に発表
有効期間:1時間
流れ
半日~1日程度前:府県気象情報などの気象情報で竜巻などの激しい突風のおそれと明記
数時間前:雷注意報で竜巻と明記して特別の注意を呼び掛ける
気象ドップラーレーダーによる観測=>竜巻注意情報を発表
第7章 数値予報
数値予報の流れ
観測(地上・高層・衛星・レーダーなど)
データの集信
品質管理(QC)
客観解析
コンピュータによる予測
応用プロダクト(天気図)の作成
予報結果の配信
プリミティブ方程式
水平方向の運動方程式
$${\frac{du}{dt} = 2\Omega\sin\phi v -\frac{1}{\rho}\frac{\partial p}{\partial x} + F_x }$$
$${\frac{dv}{dt} = -2\Omega\sin\phi u - \frac{1}{\rho}\frac{\partial p}{\partial y} + F_y }$$
鉛直方向の運動方程式
$${0 = -\frac{1}{\rho}\frac{\partial p}{\partial z} - g }$$
連続の式
$${\frac{d\rho}{dt} = -\rho(\frac{\partial u}{\partial x} + \frac{\partial v}{\partial y} + \frac{\partial w}{\partial z}) }$$
熱力学方程式(熱エネルギー保存則)
$${ \frac{d\theta}{dt} = H }$$
水蒸気の輸送方程式
$${\frac{dq}{dt} = M }$$
気体の状態方程式
$${ P = \rho RT }$$
客観解析
内挿・外挿+第一推定値(1時系列前の初期時刻から計算された値)=>解析値
海上等の観測値が得られない場所では第一推定値がそのまま解析値とする
四次元データ同化(解析・予報サイクル):客観解析には第一推定値と観測値を使い計算,その結果を再び客観解析に使うというループ
4次元変分法:時間方向にもデータを内挿
3次元変分法:初期時刻に行われていない観測値も,初期時刻のものとして扱う
数値予報で再現できるサイズ
水平方向では,格子点間隔の5~8倍
CFL(クーラン)条件
$${\frac{\Delta x}{\Delta t} > C}$$
$${\Delta x}$$:格子点の間隔,$${\Delta t}$$:タイムステップ,C:流れの速さ
全球(GSM)モデル
今日から明後日までの天気予報(短期予報)に使われる
水平解像度:20km
地上~0.01hPaまで,128層
週間天気予報・台風予報・航空予報・波浪予報・海氷予報・火山灰拡散予測・黄砂予測などに利用
協定世界時の00時・06時・12時・18時の6時間毎に1日4回計算(132時間先まで)
協定世界時00時と12時は,264時間先(11日先)まで計算
全球
MSM
防災気象情報(注意報・警報・気象情報)や航空気象情報,降水短時間予報などに利用
水平解像度5km
地上から22kmまで,76層
協定世界時の00時・03時・06時・09時・12時・15時・18時・21時の3時間ごとに1日8回計算
日本周辺
局地モデル(LFM)
航空気象情報,防災気象情報,降水短時間予報
格子間隔:2km
地上から22kmまで,76層
日本周辺
毎正時に1時間ごとに10時間先まで計算
数値予報モデルと変分法
全球モデル:四次元変分法
メソスケールモデル:四次元変分法
局地モデル:三次元変分法
メソアンサンブル予報システム
各モデルを用いて発表する予報
局地モデル:航空気象情報,防災気象情報,降水短時間予報
メソモデル:防災気象情報,降水短時間予報,航空気象情報,分布予報,時系列予報,府県天気予報
全球モデル:分布予報,時系列予報,府県天気予報,台風予報,週間天気予報,航空気象情報
メソアンサンブル予報システム:防災気象情報,航空気象情報,分布予報,時系列予報,府県天気予報
全球アンサンブル予報システム:台風予報,週間天気予報,早期天候情報,2週間気温予報,1か月予報
季節アンサンブル予報システム:3か月予報,暖候期予報,寒候期予報,エルニーニョ監視速報
全球アンサンブル予報システム
解像度が18日先までは27km,18~34日先まで40km
予報期間と実行回数
5.5日間:1日2回(台風予報用)
11日間:1日2回
18日間:1日1回
34日間:週2回
非静力学モデル
静力学平衡×
MSMやLFM
パラメタリゼーション
数値予報モデルの格子間隔以下のスケール現象による効果の見積もり
太陽放射:大気・雲・地表面による吸収・散乱・反射
地球放射:地表面からの放射,温室効果気体による上向き&下向き再放射
大気境界層:地表面の樹木や建築物,地形による乱流の影響(具体的には,顕熱・潜熱・運動量の鉛直輸送)
地表面過程:陸か海面か,地表面が雪や氷におおわれているか
重力波ドラッグ:山岳による摩擦が上層まで伝わり,上層の風速を弱める
雲と物理過程:
積雲対流:
第8章 ガイダンス
ガイダンス
:モデルでの出力(説明変数)と統計的なデータから目的変数を計算
MOS(model output statistics)
過去の数値予報の予測値とそのときの実際の天気などの気象要素(実測値)から統計的関係式を作成
系統的誤差(バイアス)を修正できる
PPM(perfect prognostic method)
観測値や数値予報の「解析値や初期値」と実際の天気などの気象要素(実測値)から統計的関係式を作成
系統的誤差を軽減できない
MOSより精度が低く,現在ではほとんど用いられていない
ロジスティック回帰(LOG)
確率予報に使われる
観測結果は1 or 0
KLMとNRN
MOSに学習機能をもたせたもの
MOSと比較して短期間で作成可能(=>数値予報モデルの変更に有利)
KLM:カルマンフィルタ(線形)
NRN:ニューラルネットワーク(非線形)
ガイダンス利用上の注意点
過去のデータにはほとんどないような稀な現象では予測が不十分
気象の状況が急激に変化(梅雨期から盛夏期の気温の変化)する場では,一時的にガイダンスの精度が低下する場合も
擾乱の位相のずれを補正できない
短期予報
天気予報の分類:短期予報・週間天気予報(中期予報)・季節予報(長期予報)
短期予報の種類:府県天気予報・地方天気予報・地域時系列予報
府県天気予報
一次細分区域ごとに発表
毎日5時・11時・17時の1日3回発表
内容:今日(17時発表の際は今夜と表記)・明日・明後日の天気と風(風向や風の強さ)そして波浪(波の高さ),明日までの6時間ごとの降水確率(10%間隔),最高気温・最低気温
天気分布予報(メッシュ予報)
5km四方
予報する天気要素:3時間ごとの卓越天気・気温・降水量
毎日5時・11時・17時の1日3回発表
地域時系列予報
1次細分区域単位
3時間ごとの卓越天気・風・気温
毎日5時・11時・17時の1日3回発表
予報用語について
予報用語とその定義
1時間雨量と予報用語との関係
平均風速(m/s)と予報用語の関係
1日の細分図
9~18時:日中
18時~:夜
週間天気予報
明日(発表日の翌日)~7日先
地方週間天気予報&府県週間天気予報
1日ごとの天気(日別天気)と最高・最低気温,降水確率
2日目以降の予報では,最高・最低気温の予測値のほかに地域・季節ごとの標準的な予報誤差の幅が()の中に付加されている
3日以降の予報には信頼度が付加
毎日11・17時発表
予報対象期間(明日から7日後)の7日間で合計した降水量の平年値の範囲と,予報対象期間の4日目の最高・最低気温の平年値も記載
季節予報(長期予報)
1か月予報
発表日時:毎週木曜日14時30分
予報の主な内容:「1か月の平均気温,降水量,日照時間,降雪量(冬季のみ)の確率予報」,「第1週,第2週および第3・4週の平均気温の確率予報」
3か月予報
発表日時:毎月25日頃14時
予報の主な内容:「3か月ごとの平均気温,降水量,降雪量(冬季のみ)の確率予報」,「月ごとの平均気温,降水量の確率予報」
暖候期予報
発表日時:毎年2月25日頃14時
予報の主な内容:「夏季(6~8月)の平均気温,降水量の確率予報」,「梅雨時期(6~7月,沖縄・奄美は5~8月)の降水量の確率予報」
寒候期予報
発表日時:毎年9月25日頃14時
予報の主な内容:冬季(12~2月)の平均気温,降水量,降雪量の確率予報
最高・最低気温分布予報
日本全国を20kmグリッドの予報
毎日5時に当日日中の最高気温
毎日11時に当日日中の最高気温と翌日朝の最低気温
毎日17時に翌日日中の最高気温と翌日朝の最低気温の予想を発表
第10章 予報精度評価
バイアススコア:実況の合計回数に対する / 予報の合計回数
スレットスコア:カテゴリー予報で発生頻度に低い現象(冬季の太平洋沿岸の天気や注意報・警報等)に使用
その他カテゴリー予報の精度評価
的中率
捕捉率
空振り率
量的予報の精度評価
平均誤差(ME・バイアス)
2乗平均平方誤差(RMSE)
ブライアスコア:降水確率の精度評価に利用
コスト・ロスモデル
$${コスト(C)/ロス(L)}<P$$を満たすときに対策を取れば利益が出て,長い期間で損をすることはない
コストはかならず行うものだから,$${C\cdot 1 < P\cdot L}$$として示した方が分かりやすいかな
第10章 季節予報
アンサンブル予報と対をなすのが決定論的予報
アンサンブル平均:いわゆる平均
スプレッド:分散
季節予報で用いる天気図
網掛け:負偏差,白抜き:正偏差
東西指数(ゾーナルインデックス)
偏西風の強さや偏西風が流れ(正で蛇行弱,負で蛇行強)
500hPa高度を(日本では)90~170°E間で東西平均,40°Nから60°Nを引いた値
2週間気温予報
8日先~12日先
地点ごとの最高気温・最低気温と地域ごとの平均気温を平年と比較して予想
毎日14時30分ごろ予報
「かなり高い」,「高い」,「平年並み」,「低い」,「かなり低い」
「かなり高い(低い)」はそれぞれの出現確率が30%以上のときに発表
早期天候情報
10年に一度程度しか起きないような著しい高温や低温,降雪量となる可能性が平年よりも高まっているときに6日前までに注意を呼び掛ける情報
6日先から14日先までの期間で5日間平均気温が「かなり高い」「かなり低い」となる可能性が30%以上のときに発表
または,5日間積雪量が「かなり多い」となる確率が30%以上と予想される場合に発表
毎週月曜と木曜日の14時30分ごろに地方ごとに発表
階級区分値
平年より低い:下位33%
平年並み:中位33%
平年よりも高い:上位33%
平年よりもかなり低い:下位10%
平年よりもかなり高い:上位10%
気候的出現率:3つの階級が過去30年間に33%ずつ出現する確率のこと
第11章 気象災害
第12章 注意報・警報
キキクル
https://www.jma.go.jp/jma/press/2205/18a/02_betten.pdf
https://www.jma.go.jp/jma/press/2104/23a/siryou1.pdf
https://www.jma.go.jp/jma/press/2009/07a/20200907_td5nitiyoho.pdf
大雨・洪水警報
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