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実話・ビール号暗

ヴァージニア州リンチバーグのワシントン・ホテルに、
トーマス・J・ビールと名乗る男が現れて宿泊の手続きを取った。
ホテルのオーナーであったロバート・モリス(Robert Morriss)は、
当時のビールの様子を「黒く日焼けした肌を持つ、
極めて優れた容貌の美男子」
「誰からも好かれたが、特に女性に人気があった」と評している。
ビールは冬が終わるまでの間をホテルで過ごし、
3月末にホテルを立ち去った。

その2年後の1822年1月、
ビールは再びワシントン・ホテルに姿を見せた。
前回同様に冬が終わるまでの間をリンチバーグで過ごし、
春になると去っていったが、
この時ビールは
「重要な文書が収められている」という
鉄の箱をモリスに託した。
モリスはこれを金庫に保管したが、
後日ビールから箱について説明する手紙が届いた。
手紙には以下のように述べられていた。

箱にはビールとその仲間の財産に関する
重要書類が収められている。

仲間が一人も戻らない場合、
この手紙の日付から10年間は箱を保管してもらいたい。
その10年の間にビールないしビールに委任された人物が
箱の返却を求めない場合、
錠前を破壊して箱を開けてもらいたい。

箱の中にはモリス宛の手紙と
暗号化された文書が入っているが、
文書は手がかりになるものがなければ解読できない。
その手がかりはビールが友人に預けてあり、
1832年6月以降に送られてくるはずである。

と書かれていた。

その財宝は2011年の価値に換算すると
6500万アメリカドル相当と見積もられている。
ビールは隠し場所などを示した3枚1組の暗号文を作り、
それを入れた箱を地元の宿屋の主人
ロバート・モリスに預け、
二度と姿を見せることは無かったという。


暗号文書の発見
モリスはビールの依頼通りに箱を10年間保管したが、
ビールやその仲間が現れることはなく、
1832年6月以降に届くはずの手がかりも
送られてこなかった。
1845年になってモリスは箱を開封し、
3枚の暗号化された文書と、
1枚のモリス宛の手紙を取り出した。

モリスは暗号解読を試みたが叶わず、
死の直前にこの暗号文を友人に託した。
友人は20年かけて3枚の暗号文の解読を試みたが、
2枚目しか解読できず、
財宝の内容と埋められた大まかな位置しかわからなかった。
そこで彼は1885年に3つの暗号文と、
経緯を記した小冊子を発行した。
小冊子の大部分は火災によって消失する不運に見舞われたが、
残った部数が世間に大きな反響を巻き起こした。

暗号の公表以来、多くの者が解読を試みた。
しかし小冊子出版の時点で解読済みだった
2枚目の暗号文以外は未だに解読されていない。
小冊子の出版のおかげで、
現在も三枚目の暗号解読を試みる者も存在する。

彼は暗号を解くための鍵(暗号と解くための現本)
その鍵は「独立宣言」だった。
“3”は三語目の最初の文字、
“6”は六語目の最初の文字を意味した。

このように複雑極めた暗号を解くためには、
まずは“鍵”が何であるかを調べるのが不可欠である。
これは実話であり、この話を私が載せた意味は、
何事にも最初が肝心であるということだ。
そして“鍵”とはあらゆる事に必要だと言えるからだ。

比喩として“鍵”という一語を使うが、
これは友人関係や、夫婦関係、仕事、
その他のあらゆる事に必要になる。
鍵とはつまり基礎知識のようなものであり、
それを知らないと、理解に苦しむ事になる。
例として友人関係をあげよう。

よく知る友人ならば、声を聞くだけで、
いつもと様子が違うと思うだろう。
それはつまり“鍵”を知っているから
知ることが出来る。
それ故、大切なものなのである。

そして何事もだが、簡単では無い。
何をするにしても、
努力や見識を広める必要がある。
若い時は多少荒っぽい事をしてもいい。
私はあのホストがタバコを電車で吸っているのを
注意した若者のニュースを見て思った。

あまりに心が弱い人間ばかりであるのは、
我々の世代の教育に問題があるからである。
また学校の教育に関しても言える事だが、
私は昔、その件で友人と議論したことがあった。

学校の教師となる為には人生経験は大切である。
しかし、実際に教師になるのはそれほど難しい事でも無く、
人生も無いに等しい年齢のものが教育者となる。

それは果たして意味のあるものなのか?
英語も学校で教えてはいるが、殆どは無意味に終わる。
それはもう長い間続いてきた現実を見れば、一目瞭然である。

アメリカのように、子供の教育面に関しても知識の高い者に、
毎年カリキュラムを組ませれば一番良いと思う。
もう二十年ほど前に、アメリカの数学の教育を見て、
なるほどと感心した。
〇+〇=15や〇×〇=16などの教育をして、
自分で考えるというものを教えていた。

そして2,3年ほど前から、
アメリカの幼児教育に哲学を入れて来た。
私はこの時思った。改めて、「なるほどな」と
少子高齢化社会の時と同じで、
しっかりとした布石を敷き、
そこから発展させるやり方だから感心した。

日本のように何もせず、多少のお金を出すような
馬鹿な真似をする国は殆ど無いと言える。
少子高齢化社会の波は一時、何故か世界中で起きた。
実に不思議な事だったので調べようも無かったが、
何かしらの要素があったのは間違いない。

そして日本だけが、少子高齢化社会の対策に失敗した。
これは何事に関しても甘く見過ぎている日本だからだ。
私はその時、アメリカやイギリス等、
成功した国々の対策方法を見直した。

ある国では産休手当として全額近く保障したり、
本当に子供を産んでも不安を生まないやり方をする国や、
アメリカの場合、最初、思想的に植え付けていった。
日本のように人間自体も小物になった者からすれば、
洗脳だと騒ぐであろうが、
ドラマやCMなどで結婚の素晴らしさから
攻めていった。当然子供を産む対策も講じていた。

世界は本気で取り組んでいるから、今がある。
半面どうだろう。自衛隊の高官がカレーをタダで、
4年間食べただけで大騒ぎしている。
世界では大勢の餓死者が出ている事に対して、
実に平穏であり、無能だと言えるだろう。

人間形成をしっかりと築くべきであるが、
日本は動かない。
本当の危険が迫るまで日本はいつも動かない。

つまりは人間である我々は心持ち次第で、
何事にも左右される。
それは重要な事ではあるが、
事前に気づく事は出来ない。
仮に出来たとしても意味を成さない。

人間は誰しもがミスをする。
心持ちを大事にした所で、
他に目がいかなければその人生は、
人間の人生とは言えないほど無価値なものになるからだ。
アメリカのように未来を見据えて、
20年近くの時を経て、先に進む前に、
更に真剣に未来をどうするか決めてから、前に進む。
行き当たりばったりでは教育は出来ない。
本当に大切な事を教える事こそが教育と言えるだろう。
つまりは人間性を成長させるためのものが必要になると
言えるだろう。

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