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悲しすぎる実話 3

友人の両親はまだ彼が幼い頃、離婚した。弟は母親が引き取り、兄である友人は大手スーパーの跡取りとして家に残された。

彼は中学時代、先生や生徒からの信任も厚く、皆からも信頼されていた。
高校生になった頃、たまたま町で会って話をしていたら、実は虐めにあっていると言って来た。彼は大手スーパーの息子だったから、評判が落ちるような事は一切出来ないのだとすぐに理解した。

そして誰に虐められているのかを聞いて驚いた。小学生時代の小さな個人塾で、学年よりも1つか2つ上の飛び級の専門塾の中にいた双子の兄妹だった。どちらかと言えば虐められるタイプであった。

兄のほうに、私の名前を言うように友人に伝えた。

そして、私の事を話したら、虐められなくなったと話していた。彼はよくネット社会になって野菜の値段や今後の展開などの話をよくしていた。未来に希望を抱いていた。しかし、離婚の原因となった父方の祖母が、権力を一手に握っていた事から問題が増えだした。

まず、携帯電話を借りられなくされ、連絡が一切取れなくなった。

中学時代の連中が集まってきて、アイツがおかしくなったから、俺に会いにいってほしいと頼まれた。そして私は会いに行った。

店内に入って、すぐに見つけた。黒いスーツ姿で、マネージャーのような感じに見えた。私は昔通りの振る舞いをしたが、彼は敬語で話し、私を避けていた。ほんの1分程度だけ話して、翌日、昼休みの時間帯に会いに行った。

公園にある石のベンチに座って一人で弁当を食べていた。誰もいない、彼しかいない公園で、後姿からは哀愁が漂っていた。背は高かったが、野球を辞めさせられストレスのせいもありゲッソリと痩せていた。暫く見つめて今の私には救えないと悟って、話しかけずにそのまま帰った。

まずは唯一の野球も禁止され、彼は誰にも相談出来ず、限界点までストレスが貯まり、壊れていた。
そして、そう仕向けた祖母が、友人を跡継ぎから外して、社長である父親の弟を跡継ぎにしていた。彼は彼なりに色々考えていたのに、まあ私もそうだが、私たちは消耗品に過ぎない。邪魔なら捨てる。場合によっては殺されかねないのが本音だ。

彼は社員には誤解され、馬鹿にもされ、能無しだと言われている。何があったかも知らない社員に邪魔者扱いされている。あいつは私よりも、会社の面子を大事にするが故、自己犠牲の末に精神がおかしくなっていた。

#未来のためにできること

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