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雑記帳 「迷惑なのは」

足腰が悪くなり、歩きにくくなっている。
耳が聞こえにくくて、車の接近なんかも、気が付きにくい。

高齢者になると、体の不自由さが増えてきます。
ふらふらしている高齢者がいると、危ないと心配すると同時に、
「邪魔だな」と思うこともあるでしょうか。


でも体が動きにくくても、人間自体が変わるわけではありません。


今までの暮らし。
今まで考えてきたこと。
今までしてきたこと。

自分が培ってきたものが、年齢とともに自然に変容するなんてことはありません。
変わるのは自分の体。
もちろん、積んできた経験による知識や判断は変化してきていると思いますが、人として感じる感情は変わりません。

それは誰もが同じです。


足の不自由な高齢者が夕暮れ時に、家の前を掃き掃除していました。
狭い路地の住宅街。
そこを抜け道に通る車は意外と多く、まずまずの速度で走り抜けていきます。

よたよた歩く高齢者がいては、危ない時間帯。
近所の人からその人の家族に、「暗くなってから外に出て掃除するのをやめさせて。迷惑がかかるから。」と苦情のような連絡が入りました。



歩きにくくなっている人が、暗くなってから外に出ていては危ない。
確かに。

しかしそこは住宅街。多くの人が行き来する生活道路です。ましてや自分の家の前のこと。
勢いよく走り抜ける車こそ危ないのでは。

歩行者が車の邪魔にならないようにして欲しいという主張に出会うことがあるのですが、それは身勝手な主張になっていないでしょうか。
迷惑なのは、車の運転の仕方では。

一事が万事。
相手の立場に配慮する。
気遣いのできる行動を心がける。

おたがいさまの精神は、社会の福祉にも通じていきます。


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