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『九龍ジェネリックロマンス』78&79話感想

真夏の季節・後悔・そして…


<78話 あらすじ>

グエンは工藤の紹介で
周さんというおじさんと顔を合わせる。

実は周さんは工藤同様
現在の第二九龍に暮らしている
オリジナルだった。

周さんはグエンと工藤に
亡くなった妻のことやお店について話す。

すると、工藤の背後に一瞬だけ
周さんの店と亡くなった妻の姿が現れる。

これを見たグエンは
工藤に野良猫の小屋について打ち明ける。

グエンは工藤達と別れた後
以前働いていた金魚茶館へ行ってみる。

すると、そこに以前蛇沼と偵察に行った際
無かったはずの野良猫の小屋があった。

猫の小屋を見つけたグエンは
『今の第二九龍は工藤が関係している』と
気づくのだった。

<78話 感想>

ここにきて新キャラ登場ですね。

鯨井Aや工藤の前に度々現れていた
メガネのおじさん(名前は周さん)が
オリジナルだったとは……!

もしかしたら周さんのように
G九龍に住んでいるオリジナルの住民は
他にいるのでしょうか?

G九龍の食べ物について少し触れていましたが
工藤と周さんは食べても何も無い模様。

しかし、グエンは67話の楊明さんの件もあり
九龍の食べ物についてさらに疑問を抱きます。

私はどちらかというとグエン寄りですが
周さんの気持ちも分からなくもありません。

でも周さん…G九龍を訪れた時、
奥さんと一緒に経営していた店が無いのを
見た時、どんな思いだったのでしょう。

一番の見せ所はなんといっても後半!

自分達がいる廃墟の店が周さんの店だと
知って驚く工藤。

その時、一瞬だけ工藤の背後に
周さんの店と生前の彼の奥さんが現れます。

工藤が振り向いた途端
店と奥さんは消えてしまいました。

ここに来てグエンは何か気づいたようで
工藤に野良猫の小屋の詳細を伝えます。

そして以前働いていた
金魚茶館へ行ってみると
そこになんと小屋があったのです。

蛇沼と偵察に来た時には
無かった小屋。

元々ツイートなどで
ファンの考察で上がっていましたが

G九龍は工藤が何らかの形で関わっている?
みたいですね。

話が少し逸れますが、私は今回の話を読んで
工藤の二面性が怖いと感じました。

工藤は鯨井Aやグエンの前では
明るく振る舞っていますが

そうじゃないところでは
意味深な冷たい表情を浮かべたり
暗い表情を見せたりしている
んですよね。

グエンに対しても
どこまで本心を見せているのか分かりません。

<79話 あらすじ>

舞台は過去編。
第二九龍の取り壊し作業の影響から
九龍を去る住民達も増えつつあった。

第二九龍の取り壊し作業が始まる
2日前の8月30日
工藤は遂に令子にプロポーズする。

令子は工藤のプロポーズに
返事は明日すると答える。

グエンはそんな二人を祝福し
プロポーズ記念として
二人の写真をカメラに撮るのだった。

プロポーズした翌日の8月31日
工藤は令子の部屋を訪れる。

しかしそこで彼が見つけたのは
ベランダにある椅子に座ったまま
ぐったりしている令子の姿だった。

<79話 感想>

工藤さん……これはトラウマになるわ……

『鯨井令子は俺が殺した』は
自分がプロポーズしたせいでという
後悔から生じた言葉
だったんですね。

工藤さん…
令子さんの死が相当トラウマになっていて
新たな恋愛に踏み出せないのでしょう。

自身の理想を語る令子さん(79話)

79話冒頭では、令子さんが自身の理想を
工藤に聞かせるシーンが出てきます。

だとすると今のG九龍は
令子さんの思いを受け継いだ工藤が再現した姿
なのでしょうか。

ラストシーンで工藤が
ベランダで意識を失った令子さんを発見する
場面で終わりましたが

この時令子さんは既に亡くなっていたのか
それともまだ息はあったのか
気になります。

<余談>工藤とG九龍の関係

78話でグエンは現在のG九龍に
工藤が関わっていることに気づきました。

元々作中で発生していた
G九龍内の事故(地震や爆発)は

工藤の感情とリンクしているような感じ
でしたからね。

工藤が現在のG九龍を創り出したのなら
彼の知らないものは再現されていない
可能性も強くなりました。

○ユウロンさんが声しか存在しない
→ユウロンさんとは電話でやり取りした
ことがあり、直に会ったことは無いため。

○小黒が二人同時にG九龍で存在できる理由
→現在の成長した彼を知らないため
同一人物と見なされていないから?

ただし、ここで疑問があります。

工藤が現在のG九龍と
なんらかの形で繋がっているなら
本人はその事を自覚しているのでしょうか?

作中の様子を見る限り
どうも彼にはその自覚がないようです。
ここが引っかかりますね。

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