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【エッセイ】パンをどうするか


ある日、ひょんなことからパンが大量に手に入りました。


全部食べたら軽く2キロは増えそうだったので

「お裾分けをしたい、いや、させてくれ、させてほしいんだ」
近くで働いている友達に連絡しましたがこの日に限って連絡がつきません。

※あとあと聞いたらスマホを家に置き忘れたとのことでした。

近くに住んでいる他の友達は旅行中。

実家や姉の家に行くには、ちょっと遠くて正直面倒くさい。(ペーパードライバーかなこ🚗)

取りに来いと言うのもなんだか横柄だし、
冷凍するタイプのパンでもない。

寄付できるようなところとかあるのか?と調べてみたところ
一般人が寄付するには2ヶ月以上の賞味期限があるもの限定とのことで断念。


むむ…こいつは困った…

そうして、痛感するのでした。
もらってくれる人がいるというのは、幸せなことだったんだなぁと。
あと、友達少ねぇなぁと。


天を仰いでいると小学生の頃、盆踊りで踊った歌が脳裏に流れました。
♫人という字はなんと書く〜



さて、
パンは翌日ナイスタイミングで来訪した子に渡しました。

育児中の身で、パンは大活躍するらしく
助かる〜と喜んで受け取ってくれました。


夜、その子から送られて来た動画には
あの時のささやき女将のように
母に「ありがとう」を無理やり促される世にもかわいらしいチビちゃんの様子が写っており、思わず笑みがこぼれました。


もらってもらえるありがたさを今一度存分に味わいました。

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