カリフォルニアから来た娘症候群
同い年の友人M子と、ゴハンに行きました。
若かりし頃は合コンの報告会や彼氏の愚痴で盛り上がっていた私たちですが。
互いにアラフィフとなったいまや、介護の愚痴が彼氏の愚痴に成り代わっております。
私は、母を60歳そこそこで卵巣がんで亡くしました。
70台前半の父は、母を亡くしてから1年くらいはおかしくなっていましたが、
いまは復活し、自立して一人で暮らしてくれています。
夫はいないので、義実家の介護問題はございません。
友人も、実母を亡くしています。
一人残った実父が破天荒な人なので、適宜様子を見に行っています。
義実家にもお父さんが一人残っており、この人に関していろいろ揉めて大変なようです。
義父さんは、入居した高齢者マンションで、担当のヘルパーさん(20歳台)を好きになって。
相思相愛と思い込んで、結婚資金として多額の現金を渡そうとしたため、そのマンションから契約を切られてしまいました。
その後入所した施設では、お気に入りの介護士さん(20歳台)が担当する、他の入所者男性に嫉妬して。
おじいちゃん同士でケンカして、施設を出されそうになるなど。
トラブルのたびに呼び出され、追い出されたら新たな施設を探し…
大変ですよね。
長男の嫁である友人M子が、この役割を担ってきました。
M子の夫には弟が二人いるのですが、弟たちとその嫁は、この間一切ノータッチだったそうです。
そんな義父さんが、脳梗塞を起こし入院することになりました。
意思の疎通がほとんどできなくなり、飲み込む力が弱くなり。
主治医から
点滴で、このままそっと枯れていくのを見守るか。
胃に穴をあけて栄養を流し込んで長生きする目を狙うか。
家族で話し合ってほしいと言われたそうです。
息子3人と、M子の意見は「枯らす」でした。
しかしここで、これまで何の支援もしなかった弟の嫁が突如、騒ぎだす。
「生きる可能性があるのに!その選択肢を奪うことが、本当にお義父さんの望みなの?」
「自分の親なのに!みんな、人間らしい心はないの?」
泣きながら訴えてきたそうです。
う、うぜぇ…!!!
枯らさない方針にしたとて、永らえた命に対して何をするつもりもないくせに。
薄っぺらい正義をかざして自分に酔い痴れる弟の嫁に振り回され、方針が決められなくなったそうです。
こういう、なーんもしないくせに口だけ出したがるゴミに名前がついているということを最近知りました。
その名も…
カリフォルニアから来た娘症候群!
日本の医療介護現場では「ぽっと出症候群」と呼ばれているらしい。
日本、狭いもんね。カリフォルニアほど、遠くて無関係ぽい雰囲気出せる地名なんてないもんね。
温厚で物わかりの良い長男の嫁を長年演じてきたM子ですが、堪忍袋の緒が切れたそうです。
弟の嫁には
「お義父さんのこと、そんなに思っていたなんて…
知らなくてごめんね。
これからは、私がやってきたお義父さんに関すること、全部嫁ちゃんに譲るね。
今まで出しゃばってごめんね」
と伝えたそうです。
弟の嫁が「うちは子供が小さいからごにょごにょ」と言い出したので
すかさず
「弟君、子育ての方は、お義父さんを見送るまで弟君が全面的にやるしかないね、力を合わせて頑張ってね!」と言ったきり、貝になってやったそうです。
結局、点滴で自然に(点滴も自然かどうかわかりませんが)見ていくことに決まったそうです。
M子の旦那には
「すべて私に押し付けて、弟の嫁が気の狂ったことを言っているのに静止もせず、弟に嫁の手綱を握るようにも言わないとはどういう了見だ」
と、詰めたそうです。
普段あまり怒らない友人の怒りにふれ、普段はオラオラ系の旦那さんもシュンとしていたそうです。
意思決定には、ご本人が残した意思が一番優先されるべきと思いますが。
それが明らかでない場合は、一番尽力した人に発言権があるべきですよね。
この言葉を調べて行くと、病院に丸投げして寄り付かなかったのに、病院の方針にぽっと出て異を唱える人も多いとか。
恥ずべき行為ですねー。
それにしても
おもしろいネーミング!
私も、いつなんどきどんな立場になるかわからないですが。
カリフォルニアから来た恥知らずな人には、なりたくないものです。