計量経済学で勉強する回帰モデル($${Y_i=\alpha+\beta X_i+u_i}$$)と、因果推論で勉強するPOモデル($${Y_i=D_iY_{1i}+(1-D_i)Y_{0i}}$$)の対応が気になったのでまとめてみます。とくに重回帰モデルとの対応は、あまり教科書で見たことがなかったので参考になるかもしれません。 回帰モデルのおさらい 最も単純な単回帰モデルは、 $$ Y_i=\alpha+\beta D_i+u_i $$ 通常は$${X_i}$$を使いま
ウクライナ旅行をしてファンになったのが2017年のことでした。いま私にできることはないかなと思って、キエフ中心に好きなスポット、印象深かった食べ物、読んでよかった本をまとめてみました。 街歩き世界遺産のソフィア大聖堂やペチェールシク大修道院ももちろんいいのですが、街歩きが好きな私のオススメスポットを写真とともに紹介します。 キエフ大学 キエフ・ウラジーミル大聖堂 キエフ・アンドリイ坂 キエフのメトロと大通り リヴネ・愛のトンネル リヴィヴ・旧市街 食べ物安くて
毎期$${z}$$と$${x,y}$$に一定の関係が成り立つとき、$${x,y}$$の変化率と$${z}$$の変化率の関係を知りたい。そんなときに対数線形化(log linearization)が活躍します。大学院のマクロ経済学の初歩で習うと思いますが、大学院レベルになると数式展開をかっとばす説明が増えるので、本記事ではひとつひとつ丁寧に数式を追いかけていこうと思います。 二変数のテイラー展開 $${f(x)}$$を$${a}$$まわりで一次近似(前回の記事)すると、
前回の記事ではCES関数の$${\rho}$$を動かしながら、様々な形の効用関数を得ました。ところでCESとは、Constant elasticity of substitution、つまり代替の弾力性が一定という意味です。 代替の弾力性を求める 代替弾力性とは、財の価格$${p_1, p_2}$$が与えられ、(お馴染みの)効用最大化問題を解いた状態で、 相対価格$${\frac{p_1}{p_2}}$$が1%上がったときに相対消費量$${\frac{x_1}{x_2}
経済学で使う効用関数や生産関数。入門レベルでよく見るのは、コブ・ダグラス型関数でしょうか。今回はCES型関数から、コブ・ダグラス型関数を含む3種類の効用関数の形を導きたいと思います。 CES型関数って? 2財モデルでの効用関数を考えましょう。生産関数でも数学的には同じです。CES関数は以下のように書けます。 $$ U(x_1,x_2) = \{ \alpha x_1^\rho + ( 1- \alpha) x_2^\rho \}^{\frac{1}{\rho}} $$
経済学を本格的にやろうとすると、ネイピア数$${e}$$がよく出てきます。 微積の本や記事を調べれば色々書いてありますが、 その多くは自然科学系のバックグラウンドで書かれているので、 私のような経済学徒としては馴染みづらかったりします。 そもそも$${e}$$ってなんだっけなあとたまに調べては忘れる日々。 そんな私ですが複利計算の文脈で$${e}$$を理解したら、ちょっと$${e}$$が身近になった気がしたので、メモしておきます。 単純な例から一般化 100円を年利1%で