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長崎の坂旅①|長崎坂宿編|ロケーションの魅力とその生かし方で民泊する。

長崎県長崎市、熊本の小学校の修学旅行といえば長崎。熊本の隣県だけど有明海に隔てられ、しかもその海の向こうには島原雲仙が控えており、易々とは辿り着けない近くて遠い土地。

海路と陸路、距離は圧倒的に海路有利だけど時間は変わらない

熊本から長崎へ向かうためには二つのルートが準備されています。一つ目は久留米のちょっと北に位置する佐賀県鳥栖を経由し、長崎方面へ南下していく高速道路ルート。

もう一つは、熊本から島原雲仙へフェリーで渡り、雲仙岳北側を迂回し長崎へ向かうフェリー+高速道路ルート。このほかに、JRでというルートもありますが、車が必要な今回の旅ではこの二つが候補にあがり、行きは高速ルート、帰りは島原フェリールートをチョイス。

長崎坂宿のコンセプト図

そもそも、今回の旅を計画したのはなぜか?それは、この写真にある長崎坂宿ながさきさかやどを訪れるためでした。このコンセプト図をTwitterで初めてみた時、行くしかないとすぐにTwitter主へDMを送っていました。そのTwitterが↓

社会課題を解決しながら持続可能な開発を目指すとか、めちゃくちゃかっこいいし、まさに自分もやりたいと思っていることでした。そのリアルを体験したく、この中の一棟へ宿泊し、あわよくば主人あるじにインタビューという狙いです。

そして主人である小笠原さんからDMのお返事が届き、宿泊はもちろん、インタビューも快諾いただきました。福岡在住にも関わらず、当日は長崎までお越し頂きバッチリここに至るまでの思いや、今後の活動予定、そして苦労や面白さなどをたくさんお話しいただきました。小笠原さん本当にありがとうございました。

ということで、今回の坂宿の旅をご紹介させていただきます。室内の様子とかは、↓のサイトに動画付きで紹介あるので、僕は周辺を歩いた感想などを記してみようと思います。

長崎といえば路面電車、熊本にも路面電車はありますが、うねうね走っている長崎のそれは、やっぱり熊本とは違う雰囲気醸し出しています。

坂宿の最寄駅は終点

坂宿の最寄り駅である崇福寺そうふくじは始発の駅。今回は車でだったので、宿に荷物置いてあとで乗ってみます。

坂宿への坂道

左手の下の方に崇福寺のある谷間。この通りは旧街道だったようで、道幅は狭く離合はできません。上りのみの一方通行でひたすら坂道でした。右側にもさらに傾斜がり、この道路を起点に左右へのアプローチは階段です。

こんな階段が縦横無尽に、段鼻部分は白く塗られています

そして目的地である長崎坂宿のエリアへ辿り着き、近所のコインパーキングへ車を止め、坂を降りながら宿へ少し歩きます。

駐車場側からは見えにくい案内板

エイリア入り口には↑のような案内板が設置されていて、恐る恐るエリアへ一歩を踏み込みます。なぜ恐る恐るなのかというと・・・

道路からの目線

だって、地元の人以外入っちゃいけないオーラがじわっと感じられます。右上の看板なかったら絶対立ち入らないでしょう。

坂道と路地には猫が似合う

そしてついに小笠原さんと対面。いろんなお話をお聞きし、早速お部屋へ案内いただきました。

リアルな地元道を進んでいきます
さらに路地を進んで
センスあるサイン

そしていよいよ今回の宿になる「長崎坂宿|OKU」です。奥まったところにあるからOKUなんだろうと推察。答え聞くの忘れてました。

昭和5年築の長屋をリノベした空間

外観こそ当時の面影が残っていましたが、室内はこんな感じです。思いっきりいろんなところが露出しています。本当は家内も同行する予定だったのですが、急用ができ今回は僕のみでの宿泊、勿体無い。

今後リノベを控えている建物

OKUへの案内の途中に、リノベを控えている建物を見せていただきました。写真右側にグレー色の何かが見えますね。実はこれ石積みなんです、傾斜地に建っているので、壁の向こうは石積みってことが普通らしいです。なんかこの石積みも魅力あるなぁ。

ベッドサイドにはレコードプレイヤー

室内に戻るとベッドサイドにレコードプレイヤーが置いてあります。その横にはレコードも。めちゃくちゃ懐かしい、この辺りを選んでるセンスも最高です。

長崎坂宿のコンセプト図も額入り

もう部屋の中は心地いいの一言。住宅街の中なので雑多な喧騒はありません。ホテルの室内も、そんなに外の音が聞こえることはないですが、ここは空気感が違う。それは、窓から見える向かいの斜面の住宅群のボリュームに対して、聞こえる音の少なさ、ギャップを感じるからだと思います。

斜面の上にそびえる修学旅行の宿ヤタロウインと斜面を埋める住宅群

この長崎坂宿はいわゆる民泊なのですが、コンセプトがしっかりしているので、それを知るとなおさらカッコいいなと感じます。

周辺は、坂道と階段が日常の道です。そこを歩いていると、杖をついたおばあちゃんが買い物袋を下げて普通に登っています。最初は衝撃的でしたが、これも日常だと思うと気にならなくなったり。

そんな日常を見てあらためて、”社会課題を解決しながら持続可能な開発を目指す”という長崎坂宿のコンセプトは、まさに目指すべきところだなとあたらめて感じたところです。

自治体に昇降機を付けてくれ(当然税金になる)と要求するのではなく、民間がその地域の魅力を発掘し、そこへ人(お金を使うお客さま)が集まるような仕組み(ビジネス)を作る。

その中で、訪れる人たちの移動をサポートしたり、アクティビティ的なモビリティとして昇降機を準備したり。

そこで準備した装置が、結果、地域の高齢者が無料で使えるインフラとして機能していくとしたら。現在の(税金ありき)高齢化問題の解決方法とは、視座の違う発想でワクワクします。

本当に、今回の長崎坂宿への旅は学びが多かったです。地元でも試せることが見えてきたのできちんと企画してみようと思います。

ということで、長崎坂宿編はここまで。次回は、この坂宿を拠点に実際に長崎の街を歩いた感想を綴ってみようと思います。


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