『埴輪と土偶の近代』展に見る、「戦後70年・2024年の日本」の景色
ふわふわかわいいを入口にしつつ
「先の戦争に向けられた冷静な視線」
「戦後を生きる日本人としての強い意志」
がきっちり示されている。その2つ目?。
また呼び寄せてしまった感。
第2章「『伝統』を掘り起こす」の以下プロローグ、
会場では掲示分では「〜装置といえるでしょう」の後に以下の一文が加わる。
「戦中のナショナリズムから戦後のインターナショナリズムへと梯子が架け替えられたのである」
強い、強い意志を歴史修正主義と真逆の策を取ってまこと静かに訴えかける。熟考の上選ばれた方向性であることが会場中からバシバシと伝わってくる。
しかしこれに対して大声を上げる輩を生むほどの強さは持たせていない、加減をわきまえている。だからこの一文は「会場限」となっているのであろう。
「会場限」という選択肢が存在する日本社会の現状。その景色を眺められる展覧会であることをみんなに伝えたい。