「DX成功の鍵:脱統合型ERP」
DX成功の鍵として脱統合型ERPと説いたことについて、まず最初に言わないといけないのは、あくまでも現在の日本に限定される話しだということです。
デジタルネイティブデザインに関する記事において、企業は論理的な存在であり、デジタル空間との相性は抜群だということを述べました。
しかし、日本の経営陣も上級マネージャーも、その点について理解していないので、システムはシステム部門の仕事としか思っていない人も多いし、各部門の人達も「私使う人」「あなた作る人」でオーナーシップには程遠いのが現実です。いわんや統合型ERPのオーナーシップは経営にしか持てないことに気付いてすらいません。
経営のオーナーシップ不在で導入された統合型ERPがどんな姿になっているか?の説明は不要でしょう。
しかし、今は幸いなことに機能別SaaSが数多く市場にあり、データさえしっかりと標準化して導入し、データを集めてデータウェアハウスを構築すれば、統合型ERPよりもスコープを広げたデータ活用が可能であり、デジタルの特性を多いに活用した高効率の企業体に生まれ変わることができるでしょう。
もちろん、機能別SaaSの導入については、その業務の所管部門がオーナーシップを発揮することが大前提ですが、統合型ERPへの経営のオーナーシップより実現性は遥かに高いでしょう。
経営については、次世代の経営に期待するしかありませんかねぇ~。