#6 水道の水を飲まない日本人? ペットボトルブームと水道需要減少の背景
今ではすっかりおなじみになった、ペットボトル入りの水やお茶。
でも、昔はコーラやジュース全盛期だったので
「わざわざペットボトルの水やお茶にお金を使う人などいるのだろうか?」
そんな声も多かったようです。
筆者も子供の頃は、家にペットボトル入りの水やお茶なんて
置いてありませんでした。
時代とともに、私たちの価値観も大きく変わりましたね。
特に1996年、持ち運びに便利な500mlペットボトルが登場してから、
私たちの生活は大きく変わりました。
2000年問題や東日本大震災など、
もしもの時の備えとして、
私たちの安全・安心を支えてくれたのもペットボトルの水と言っても過言ではありません。
拡大を続けたミネラルウォーター消費であるが
今では、ミネラルウォーター市場も右肩上がりに成長を続け、
ウォーターサーバーの宅配水(中身は、殆どがミネラルウォーター)も
生活に欠かせない存在になりました。
次に、日本人の一人当たりのミネラルウォーターの消費量の状況です。
一人当たりの消費量は増加しています。
でも外国と比べると全然少ないです。
これは文化や水道水の質に違いがあるからでしょうか。
世界の水道水の利用量
日本は欧米と比べて
一人当たりのミネラルウォーター類の消費量が少ないならば、
その分、水道水の利用量が多いのでしょうか?(飲用として)
この点について、調べてみました。
まず、厳密に言うと、世界の水道水の利用量のデーターを集めることは
かなり難しいです。
世界各国における水道水は、井戸水や河川水を含めた「生活用水」としてのデーターになっている為です。
ただし、先進国では、水道インフラが整備されているため、
生活用水のほとんどが「水道水」であることが多く、
日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国などでは、90%以上が水道水です。
この先進国の都市別「生活用水」の利用量をみてみます。
ちなみに、人は食事で1㍑、飲料で1.2㍑程度の水を必要と言われていますが
日本人が他の用途を含めて使う計214㍑/日の生活用水に対して僅かですし、
飲用での水道水使用量について、各国と比較できるデーターはありません。
棒グラフ一番左、最も使用量の多いサンディエゴでは
全体の53%(210㍑)が水撒き等の屋外使用に使われている(驚!)
ので、サンディエゴを除くと、
日本人の「生活用水≒水道水」の使用量はトップクラスだとがわかります。
これは「水道水」が安心安全であるからだと思います。
次の章では、安全な水って何なのかを掘り下げてゆきます。