Fumiki Sano

SOFTTOUCH / Vo.Gt https://soft-touch.info/

Fumiki Sano

SOFTTOUCH / Vo.Gt https://soft-touch.info/ BEDTOWN / Vo.Gt.Ep https://bedtown.jp/

最近の記事

アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 発展

発展的な発想を持って活動を続けたい。 再始動より少し前からそう思っていて、 現体制や、その後の創作シーンの深化、 より一層、そう願っている。 今回のアルバムの終盤を飾る楽曲。 1st アルバムにLIFETIMEという8ビートの曲があって、 そのビートを踏襲して、日本語かつ少しの複雑性を持たせたハーモニー、 シンセサイザーを吹き込むことで、 これまでの自身の持っていた歌もの感をアップデートすることができたように思う。 = 感情が暴力に及ぶなら ケモノと等しい存在ということだ

    • アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 超越的感謝!

      アナーキー・牧歌・ユートピアのリリースお祝ライブを下北沢Spreadにて。 1998年から始動したSOFTTOUCHの4thアルバム、 全く拙い作品ではありますが、 バンドとしての落ち着きというか深みが増した内容だと思っています。 ありがとう! これまで気づことなかった自分たちの演奏、 タイミングを測るポイント、 伝えたい言葉とハーモニーのバランス、 感じてほしいビート、 よりクリアになった楽曲群ではないかと認識しています。 個人的には、脳内でなっている音を、 4人で

      • アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 光

        誰かに何か期待を寄せる 自分はなぜ他者に期待するのか。と時々感じる。 当初からその値がなければ、意に沿わぬ顛末で落ちることもない。 落ちついて、むしろ初めから期待していなかったと納めるパターンもある。 期待という値があるから上がり下がりの深みも発生する。 逆に、それが叶う瞬間、相手との関係性がこれまで以上に深まる。 音楽で言うと、 奏者はお互いどんなプレイを求めているのか、 そのやり取りの先はどこへ向かっているのか 卓越したプレイヤーはリスナーの期待に応える(良い意味裏切

        • アナーキー・牧歌・ユートピア散文解  ティパーティ 山田手記

          今回はティパーティの散文解、 こちらはGt山田君が作曲を担当。 作者の山田君よりティパーティをアナライズいただきました。  この曲は、ニックドレイクの「Things Behind the Sun」のイントロのコード進行から着想を得て曲を作り始めました。 Dadd9とDmadd9の響きを持つギターリフのイントロから始まり、ヴォーカルが入ってからもDを主音とするメジャーキーとマナーキーを行き来しながら曲が進みます。「好みを消し去るのではなく異質こそ気付きなのさ」の歌詞の部分の

        アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 発展

          解放#10 レコ発 何かと考察

          2024年5月にアルバム「アナーキー・牧歌・ユートピア」をリリース。 このアルバムよりSOFTTOUCHのベースにはクボタマサヒコさんが参加しています。 クボタさんとの出会いは、 前作のリビルドを気に入ってくださり、下北沢ベースメントバーで開催した そのレコ発にてお会いからのご縁。 2020年冬にでか大君がバンドを離れ、チームの進む道を模索していた。 バニーハウスGt/浅野さんやBEDTOWNBa/佐々木君にお手伝いいただき 活動を進めていくなかの出逢い。皆様に感謝 クボ

          解放#10 レコ発 何かと考察

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 your mind

          ポストコロナ世界へ思うこと 他者の見る世界を想像することは クリエイティブそのものだと感じます バンド活動の中に、その縮図のような 一部を感じることがあります 例えば、我々の鳴らす音楽は 旋法/鼻歌/拍子/言葉/志し/歪み といったキーワードを基に音楽を表現しています メンバー、自分の奏でる音楽に何かを感じ 思いを寄せている 何故この鼻歌からこの和音を選択しているか このコードワークに対して、どれほどの歪むギターノイズを膨らませているのか なぜこのような言葉を紡ぐの

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 your mind

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 孤独な群衆

          会社に勤めてから見えた景色。 当初は戸惑いがあったがそのうちなんとなく腑に落ちたこと。 会社イベントの後、 日比谷線で帰りが一緒になった会社の方に「どちら方向ですか?」と聞かれたので、 中目黒方面ですと答えた。すると「逆方面なので、それでは」と、 早々に逆ホームへほっとした表情で向かっていったやりとりが強く印象に残っている。 私の帰る方の確認だったように感じ、これまでに無い感触だった。 その後も、別の方との間でも同じやり取りが続いた。 このシチュエーションに私は違和感と不

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 孤独な群衆

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 焚火

          デモ時点ではテンポがもう少しゆっくりで、 シャッフル(ハネない)もしない、直線的16ビートなノリの曲だった。 しかしバンドで合わせてから印象が変わった。 <焚火>という言葉が持つ観点をメンバーで表現するのだ。と、 アイデアが巡る。 囲み合う ワクワクする この夜瞬間だけの特別さ でも、少し怖さもある 歌詞のサビでは バンドという一つの群の中で交わすコミュニケーションのあり方 心がけたいこと。 開く空を舞っては翻っていった 戦闘機 鮮やかな歓声上げてゆく 人々の 異なる

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 焚火

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 カミやソウル

          アナーキー・牧歌・ユートピアの先行曲である「カミやソウル」 神や魂への願い、いや、 そこに甘えを含んでいるのでは、 意地にそれでも「犠牲」と言う表現を重ねる。 網の目=クラウド上にある日々のグリッドのキツさ 夢と現実 ファインダー越しの我ら 自分の中では、嫌悪や憎しみは、 むしろ関心があるという表明に位置していて、 その振り幅が大きいほど、自分は対象にそれほど期待を寄せているのだと認識している。そしてその先に、 心惹かれた自分や、鏡のように映し出された自心を見る。 楽

          アナーキー・牧歌・ユートピア散文解 カミやソウル

          オルタナ地平線

          先日、IInto It. Over It.の公演を渋谷へ観に行った。 力強い演奏、とても素晴らしいライブだった。 何センチではなく何インチでやり取りされる、ささやかに、 一回り大きなスケールの世界音に触れた気持ちになり嬉しかった。 「IIOIを楽しみにしているリスナーってどんな人々なのだろう。』 ふわっとそんなことも気になりながら開演を待っていた。 IIOIは、個人的にはエモ、オルタナ、マス、プログレといった要素を持っているバンドと認識している。 しかし、そのパフォーマ

          オルタナ地平線

          D2021 Demonstrationに参加

           神宮外苑地区の再開発に伴い、およそ1000本の樹木が伐採/移植になるとSNSで知り、再開発の見直しを求めるデモへ参加しました。  ここへ初めて訪れたのは、 日本ラグビートップリーグのチームに在籍する同僚の活躍を観戦しに秩父宮競技場へ行った時のこと。 「夜曲(セレナーデ)に見合う見事ないちょう並木ですね。なるほど。」と思いながら踏み入れた足で、軽く思深みなエリアだという印象を持っていて、 ある種今回の出来事は、90年代の日常から現世代へのシフト、という意味合いもあるかもしれ

          D2021 Demonstrationに参加

          共同体について

          SAKEROCKが好き。 よくライブに足を運んでいた。 中でも「MUDA」と言う作品がとても好き。 無駄という隙間の中にある大切な何かを詰め込んだ作品。 多々、感じ得る情念がありよくよく聴いている。 遣る瀬無さであり、悲しさでもあり、またその類の否定的な言い回しでなく 楽しみ尽くすメンバーによる音と音の繰り広げる世界。それが全てか。 一緒に熱心に聴いていた友人を思い出す。 残念ながらすでに彼女はこの世にいない。 僕は彼女を想うときMUDAを思う。 共に笑いあう事。 こ

          共同体について

          So kakkoii 宇宙 Shows 〜雑記〜

          オザケンのライブを観に東京ガーデンシアターへ。 小沢健二のライブは昭和歌謡というスタイルがあるのであればそれだ。 その方式を令和に採用したとしても彼の場合逆にスタイルとして 打ち返していた。 とても素晴らしい公演でした。 Funk文脈なリズムと豊かなストリングスを背景に、ギター弾き語り。と詩の朗読。実に今な音がしている。なぜそう感じるのか、 <気づき> メドレー→プレイリスト ポエトリーリーディング→ラップ 指揮者の存在 歌唱→ベルカントスタイルなヴィブラート デザイ

          So kakkoii 宇宙 Shows 〜雑記〜

          "解放"というライブイベント

          “解放”というライブイベントを9/10に企画します。 LAIKA DAY DREAMをお迎えしての2マンライブ。 ライカはここ数年に知り合えたバンド。 織りなすバンドアンサンブルはもちろん、 ボーカルのLeeさんの青年感、 蒼く研ぎ澄まされた詩世界も素晴らしいと思っています。 若き血潮以上にしなやかに実るサウンドには、 あぁ、なるほど。と納得してしまう"和製文脈"を感じます。 ポストサマー 今年の冬頃に、”夏の終わり”に演りたいね。とタッチメンバーと湧いていたこと、とて

          "解放"というライブイベント

          “分かり合える”という事に寄せて

          皆さま、明けましておめでとうございます。 昨年はお世話いただき、ありがとうございました。 今年も色々なことにチャレンジしていきたいと思っております。 本年もよろしくお願いいたします。 標題の”分かり合える”という事について、考えています。 僕は自分が見たり経験し感じた事を他者と共有したいといった思いがあります。その先には他者との異論や同感という展開があって、 それらの展開には、生きるという営みにつながります。 ”生きる”ということを、前へと結び続ける力になっているのだと信じ

          “分かり合える”という事に寄せて